スズキ アルトバン 「クルマを長く楽しむための入り口として面白い」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

国沢 光宏
国沢 光宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
2
走行性能
4
乗り心地
2
積載性
4
燃費
4
価格
4

クルマを長く楽しむための入り口として面白い

2021.5.27

年式
全世代モデル
総評
軽商用車は若い世代でも任意保険が安いので、自動ブレーキが付かないという問題はあるにせよ、アルトバンのMTで基本的な運転テクニックなどを覚えてからステップアップするというのも、クルマを長く楽しむための入り口として面白い。
満足している点
MT車の安さに尽きる。この価格なら若い人が高価になっているバイクと迷って買う、足として割り切る、カスタマイズを楽しむためのベースとして買うなど、いろいろな楽しみ方ができ、オモチャ感覚で軽い気持ちで買えるのも有難い。
不満な点
軽商用車なので仕方のないところもあるにせよ、リアシートのヘッドレストがない、自動ブレーキの設定がないといった安全装備が現代の基準では貧弱なこと。自動ブレーキは軽トラックにも付く時代なので、この点に関してはオプションでもいいので、早期の設定を望む。
デザイン

2

もともとシンプルなアルトのデザインをホイールキャップのないスチールホイールや、黒のドアハンドルやドアミラーとしており、さらにプレーンなものとなっている。ボディカラーもホワイトのみなので、この点を逆手にとってプラモデル感覚で自分好みに仕上げるという手もある。
走行性能

4

600kg台前半の車重やNAエンジンは乗用車のアルトと変わらないこともあり、乗用車のアルト同様のクルマを動かすという原点のような楽しさを軽快感とともに味わえるという楽しさを持つ。トランスミッションはMTを選ぶことも可能。
乗り心地

2

乗り心地は乗用車のアルトに比べると荷物を積むことを想定した商用車なので、若干硬めではあるが、それでも不快感はそれほどないので大きな不満なく乗れるだろう。不満があれば、価格が安い分で自分好みにカスタマイズするのもいいだろう。
積載性

4

商用バンなのでリアシートはヘッドレストもない、+2のスポーツカーのようなミニマムとなる代わりに2人乗り状態としたラゲッジスペースはフラットかつ広いので、ベーシックな軽自動車というイメージよりずっと大きな荷物を運べる。
燃費

4

軽量なこともありMT、MTの操作を自動化したAGSともに23から24km/Lというハイブリッドカー並みの実用燃費が期待できるので、イニシャルコスト、ランニングコストともに日本で5本の指に入る安さだ。そのため足に割り切るのも面白い。
価格

4

AGSの81万9500円は乗用車のアルトのベーシックグレードに対しそれほど安いとも感じないが、MTの73万7000円はパワーウインドウが付けられないなどの制約を考えても激安で、足としてなど割り切った用途に使うのも面白い。
国沢 光宏
国沢 光宏
自動車ジャーナリスト
東京中野生まれ。ベストカー編集部員を経てフリーに。得意分野は新車の評価の他、自動車企業の分析、新技術の紹介など。自動車雑誌への寄稿をメインに、インターネットメディア、ラジオやTVのコメンテーターも。業界の話題を素直に紹介する手作りの個人Webサイトはいろんな意味で人気(アンチの数も多い)。大型免許とけん引免許、1級小型船舶免許所有。2005年アジアパシフィックラリー選手権シリーズに参戦。ラリージャパン(WRC)の参戦経験も持つ。趣味はクルマとバイク、ボート、スキー、ダイビング。弱点は球技(特にゴルフ)。youtube「国沢光宏」チャンネルに出演中。Webサイト「自動車評論家 国沢光宏」を運営している。
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