三菱 eKクロス 「個性的な顔つきを評価したい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

個性的な顔つきを評価したい

2023.1.11

年式

2019年3月〜モデル

総評

実用性はクラスの水準を超えているし、価格も控えめ。そして顔つきも個性的。そういった部分に魅力を感じられる人にとってはいい選択肢ですね。

満足している点

まずはスタイリングでしょう。個性的な顔つきは、タフギヤ感にあふれているし、ちょっと“ブサかわ”なテイストに愛嬌を感じますね。そして値段もリーズナブル。ターボエンジンを選んでも170万円に収まるのですから。

不満な点

いま、軽乗用車の主流はスライドドア付きです。しかしながらeKクロスはスライドドアではないですね。とはいえスライドドアが欲しければ「eKクロススペース」という選択肢もあるわけで、「スライドドアはいらない」という人にとっては価格の安さや燃費の良さがeKクロスのアドバンテージとなるのでしょう。

デザイン

4

eKクロスは日産「デイズ」の兄弟車でありメカニズムは共通ですが、デザインは全く違いますね。三菱らしいワイルドな顔つきというか、「デリカ」や「アウトランダー」と同じテーマに基づいているからひと目で三菱だとわかります。デザインは好みの問題なので、このタフギヤ的デザインが気に入ったという人は選べばいいし、そうでなければデイズを選ぶ手もありますよ……ですね。ただ、こういった個性あるデザインって個人的にはいいなと思います。

走行性能

3

最近の軽自動車は本当によくできていますね。とにかくよく走ります。プラットフォームの基本がいいのでしょうね。峠道や高速道路でも不安はありません。エンジンは自然吸気とターボが選べますが、オススメはやっぱり後者。低回転のトルクが太くなり、加速が力強くなるので運転が楽です。アクセルを踏み込んだ際の「なかなか加速しない！」という感覚が大きく緩和されますよ。ちなみにEVモデル（eKクロス EV）はさらに加速性能がよくなっています。

乗り心地

3

今どきの軽自動車ハイトワゴンとしての水準をしっかり満たしていますね。背の高い「eKクロススペース」に比べると重心が低く、そのぶんサスペンションを柔らかくできるので乗り心地も優れています。

積載性

2

ハイトワゴンの中ではトップレベルで、後席を最後部にスライドした状態でも床の前後長は365mmを確保。2Lペットボトル6本入りの箱が2つ、もしくは18Lの灯油タンク2個を積めます。後席を前方へスライドすれば、人が座れる状態のまま奥行は540mmまで拡大。その状態なら特大サイズのスーツケースまで積めます。ただし、シートのスライドは左右独立ではなく左右一体なのが残念なところ。

燃費

4

FFモデルのWLTCモード燃費は自然吸気エンジン車が23.3km/Lで、ターボは21.5km/L。これならターボでも十分だと思います。昨今のクルマはどれだけアクセルを踏みこまない状態を作るかが、実燃費をアップさせるポイントですね。

価格

5

ベーシックグレードの「M」だと146万3000円から。この価格で基本的な先進安全装備からLEDヘッドライトまで備わるのだから、かなりリーズナブルですね。ただ、オススメはその上の「G」以上で、本革巻きステアリングホイール、非接触式キー、オートエアコンなどが追加されて160万6000円です。さらに、8万2500円アップでエンジンがターボ化される「T」だとなおいいと思います。