2020年11月
■2020年11月
アウディ ジャパンは、ハイパフォーマンスシリーズのRSモデルに高性能ワゴン「RS6アバント」を設定して、2020年11月28日に発表、2021年1月以降の販売を予定している。
アウディのハイパフォーマンスモデルを手掛ける「Audi Sport GmbH」によって開発された「RS6アバント」には、グロスブラックの3Dハニカム構造のシングルフレームグリルを採用。大きく張り出したフェンダーもクワトロの4輪駆動であることを想起させるもので、フロントドア、ルーフ、テールゲートを除くボディ外板の多くがRS専用デザインとなっている。
インテリアはバルコナレザーのSスポーツシートを採用する。さらに大型のアルミニウム製パドルシフトと、マルチファンクションボタンを設置するヒーター機能付き3本スポークステアリングなどが装着される。
パワーユニットは最高出力441kW(600ps)、最大トルク800Nmを2050~4500rpmまでの回転域で発生する4.0リッターV8ツインターボ。8速ティプトロニックを組み合わせ、「48Vマイルドハイブリッド」や「シリンダーオンデマンド」を採用することで効率化にも配慮している。駆動方式はquattroフルタイム4WDとなり、「セルフロッキングディファレンシャル」、「リヤスポーツディファレンシャル」を標準装備した。
サスペンションは、よりスポーティなチューニングを施した「RSアダプティブエアサスペンション」を標準採用。コイルスプリングと「ダンピングコントロールサスペンション」に「ダイナミックライドコントロール(DRC)」を組み合わせた「RSスポーツサスペンションプラス」がオプションで選択可能となっている。独自の油圧システムを組み込んだDRCがコーナリング時のロールや急加速、急減速時のピッチングを抑制することで。乗り心地を損なわずにダイナミックなハンドリングを実現したという。
さらに状況に応じて後輪を最大5度、前輪と逆位相に操舵することで低速時には取りまわし性を、高速走行時には同位相でステアリングレスポンスを高める4輪操舵システム「オールホイールステアリング」、RSモードを備えた「ドライブセレクト」を標準装備としている。
最新のデジタル技術やセーフティ技術も採用されており、10.1インチと8.6インチの2つのタッチディスプレイを採用したMMIタッチレスポンスからなる「インフォテイメントシステム」を装備。「Bang&Olufsen 3Dサウンドシステム」や「アダプティブドライブアシスト」、「アウディプレセンスシティ」、「アウディサイドアシスト」などの運転支援システムも標準で装備されている。
2021年10月1日には価格改定を実施した。
2022年4月1日には価格改定を実施した。
■2023年9月
アウディジャパンは、ハイパフォーマンスシリーズのRSモデルの「RS6アバント」にさらなる高性能モデル「パフォーマンス」を設定して、2023年9月21日に発売した。
今回導入された「RS6アバント パフォーマンス」は既存の「RS6アバント」に置き換わるかたちで設定され、RSシリーズ史上最高のパワーと加速性能と謳うモデルだ。
4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンはターボチャージャーの大型化とブースト圧を2.4barから2.6barに引き上げることで、従来の「RS6アバント」との比較で30PSと50Nmアップとなる最高出力630PS、最大トルク850Nmを発生するという。さらに、0-100km加速のタイムは従来モデルに比べて0.2秒速い3.4秒に向上したと公表されている。また、48Vマイルドハイブリッドと低負荷時に8気筒のうち4気筒を休止するシリンダーオンデマンドと8段ATを組み合わせて燃費にも配慮している。
走行メカニズム面では、ダイナミックオールホイールステアリングやリアスポーツディファレンシャルを含む「RSダイナミックパッケージ」を標準で装備。駆動方式はクワトロ四輪駆動で、最高速度を従来の250km/hから280km/hにアップしたという。足回りは、より高いチューニングを施した「RSアダプティブエアサスペンション」を標準装備。コイルスプリングとダンピングコントロールサスペンションにダイナミックライドコントロールを組み合わせた「RSスポーツサスペンションプラス」をオプションで設定している。さらに、低速では後輪が逆位相、高速では同位相にステアすることで、安定感のあるハンドリングを実現する4輪操舵システムの「ダイナミックオールホイールステアリング」を標準で装備した。
エクステリアには、グロスブラックの3Dハニカム構造のシングルフレームグリルを採用。ボディカラーはアスカリブルーメタリックを専用色として追加設定した。また「A6アバント」との比較で40mm拡幅したフェンダーをはじめ、フロントドアやルーフ、テールゲートなどを除いて、ボディ外板はRSモデル専用のデザインとなっている。その他、フロントスポイラーやエクステリアミラーハウジング、フロントサイド フラップ、サイドシル インサート、フロントウインドウモールディング、ディフューザートリム、ルーフレールがマットグレー仕上げとした。足元はアウディスポーツ製10スポークスターデザインホイールに275/35R21タイヤを組み合わせている。
インテリアでは、大型のアルミニウム製パドルシフトやヒーター機能付き3スポークステアリングホイールがスポーティさを強調。RSロゴが刻まれたバルコナレザーで仕立てたSスポーツシートを備えている。高解像度液晶画面を備えた12.3インチバーチャルコックピット のRSモデル専用の表示メニューでは、中央にタコメーター/スピードメーターを配し、左右にパフォーマンスに関する情報を配するレイアウトに変更することも可能だ。加えて、速度やアシスタンスシステム、ナビゲーションや警告といった情報を、ドライバーの直接視野に入るフロントウインドウ上にマルチカラーで投影するヘッドアップディスプレイや、16個のスピーカーを搭載するBang & Olufsen 3D サウンドシステムを標準装備している。
■2024年10月
アウディジャパンは2024年10月3日、「RS6 アバント パフォーマンス」をベースとした特別仕様車「RS6 アバント GT」を発表した。世界限定660台のうち、日本には10台が導入される。2色展開のうち「ミトスブラックメタリック」(限定5台)は同日よりオンライン販売を行い、「クロノスグレーメタリック」は同年秋以降に販売店を通じて販売する。
エンジンはベースと共通の4.0リッターV型8気筒TFSIツインターボエンジン。最高出力630PS、最大トルク850Nmという性能にも変わりないが、0-100km/hが3.3秒という数値のみベースモデルより0.1秒速い。48Vマイルドハイブリッドや、低負荷走行時に8つのシリンダーのうち4つを休止させるシリンダーオンデマンド(cod)、8速ティプトロニック、四輪駆動システム「クワトロ」にも大きな変更はない。
ボンネット等にカーボンパーツを採用し、約40kgの軽量化を実現している。足回りには「GT」ロゴが備わるブラックメタリックポリッシュトのアウディスポーツ製6アームデザインの22インチホイールに、ハイパフォーマンスタイヤ「コンチネンタル・スポーツコンタクト7」が装着される。
インテリアには、アウディエクスクルーシブのブラックカラーのヘッドライニングダイナミカに加え、ホールド性を高めた「RS 6 GT」ロゴ付きバケットシートを採用。センターコンソールにはシリアルナンバーが刻印されるほか、専用のインテリアパッケージにより、ドアエントリーライトやレッドのシートベルト、後席用USBチャージング等が標準装備となる。
そのほかの装備面では、専用表示メニューを追加した12.3インチバーチャルコックピット、ヘッドアップディスプレイ、19個のスピーカーを搭載するBang & Olufsen 3Dアドバンストサウンドシステム等を標準装備している。