新型XC60、ボルボオーナー岡崎五朗が報告!
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ボルボ・カー・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ボルボ・カー・ジャパン
ボルボといえば安全を連想する人が多いと思うが、これは決して巧みなイメージ戦略の結果ではなく、長年にわたる実績の積み重ねがもたらしたものだ。ボルボが世界に先駆けて実用化した安全装備には、ヘッドレスト、チャイルドシート、BLIS(ブラインド・スポット・インフォメーション・システム=死角情報提供システム)などがあるが、最大の功績はなんといっても3点式シートベルトの発明だ。これほど優れた装備を独占するのは得策ではないとして、3点式シートベルトに関するパテントをボルボが他メーカーに無償公開したのは有名なエピソードである。
XC60の世界初は「シティセーフティ」と呼ばれる、低速域での衝突防止システムを世界で初めて全車標準装着したこと。バンパーから6m先を常にスキャンすることによって前車との車間距離と車間距離の変化量を常に監視。追突の危険が生じた際に自動的にブレーキをかける。先行車との速度差が30km/h以下なら被害が低減され、15km/h以内なら追突は回避されるという仕組みだ。作動は時速30km/h以下に限定されるが、それによってコストが安くなり、全車標準装備が実現できたという。
30km/hというと物足りないと感じるかもしれないが、たとえばイギリスの場合、年間200万件の事故のうち26%が追突であり、そのうちの80%が25km/h以下で発生している。これをもとにシティセーフティがすべてのクルマに搭載された場合の総損害額を計算すると、実に年間2000億円以上の修理費が低減できるという。これを受け、スウェーデン、スイス、スペイン、イギリスは、XC60の車両保険を20%割り引く措置をとった。
ただし、シティセーフティが日本仕様車に搭載されるかはまだ微妙なところ。自動ブレーキに事前ワーニングがないため、国土交通省が定めた技術指針に合致しない可能性があるからだ。実際問題として、事前ワーニング機能を付けたら街中では始終ピーピーと鳴ってしまうだろうが、お上が首を縦に振らなければ発売するわけにはいかない。非常に役立つシステムなだけに、日本で販売するXC60だけが、世界で唯一のシティセーフティ無しにならないことを願うばかりだ。
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