新型ジムニー&ジムニーシエラ試乗 世界に自慢したいニッポンのオフローダー
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
インテリアは先代より多少モダンになったものの、右(速度計)と左(回転計)が独立したタイプのメーターナセルを使ったり助手席前にオフローダーのお約束であるグラブハンドルを備えたりと、あえての古臭さ、無骨さを演出している。Aピラーが立っているせいで、外から眺めても、乗り込んで中から外を見ても、オフローダー然としている。そのことは実にユーザーの冒険心をくすぐる。その気になればいつだって通勤ルートをはみ出して、道なき道をどこまでも行けるのだ! と思わせてくれる。
ジムニーにせよシエラにせよ、走り始めると即座に20年分の進化を感じることができた。フレームシャシー(編集部注:はしご型をしたラダーフレーム)は先代用をベースとしながらもクロスメンバー2本とXメンバーが補強として追加された。先代のシャシーはすぐに結果を予想できるあみだくじで、新型のは複雑で予想が不可能といったところか。その結果、ねじれ剛性が1.5倍となった。ジムニーでオフロードを走行中に大きな入力を受けた際に低級なきしみ音が一切聞こえず、不快な振動もほとんどなかったことに感動した。ドンと衝撃が一度あって終了だ。
シャシーとボディの緩衝材たるゴムマウントが、垂直方向にソフト、水平方向にハードな特性をもつものに変更された。オンロードでコーナリングした際にその恩恵を感じることができた。先代ジムニーをはじめフレームシャシーのクルマにありがちな、コーナーでボディとシャシーが別々の動きをして予想外のロールの量や速さに驚かされるといったことがなくなったのだ。これと同じ進化を、先月新旧Gクラスを乗り比べて感じたばかり。もちろんマウントだけのおかげではないのだろうが。
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