カリフォルニア HSパッケージで脱“軟派”!?
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
フロントミッドシップに4.3リッターV型8気筒エンジンを搭載する2+2パッケージのフェラーリ、カリフォルニア。その登場は2009年3月にまでさかのぼるが、いま改めて痛感する。近年のフェラーリで、このモデルほど成功を収めたモデルは無いと…。
このように書くと、458は?とか、色々と意見が出そうだが、もちろん458だって430の顧客層を引き継ぎ好調な販売を維持している。だが、ここで言う成功とはメーカーの戦略面からの視点だ。
ここにフェラーリ・ジャパンが公表した興味深い数字がある。なんとカリフォルニアを購入したオーナーの70%が、初めてフェラーリを所有したというのだ。そのなかには純粋なる増車という方もいるだろうが、多くが他車ブランドからの乗り換え層。打率7割という驚異的な成績を誇る最強打者をフェラーリは育て上げたようなもので、今後の販売戦略上の必要不可欠なモデルになったわけだ。
その原動力には、ハードトップ開閉式によるオープンエアーを楽しめる付加価値が関係するだろう。V8エンジンを初めてフロントに積み、十分なトランクスペースと室内には+2の後席シートを設けた実用性が魅力にもなっているはず。何にせよ、今までに無い日常の足として使ってもらえるフェラーリ、その狙いが今の時代にマッチして、カリフォルニアの好調な販売を生み出しているのは紛れもない事実。
今年に入り、そんな最強打者が打率7割を今後も維持するべく、さらなる進化・洗練を果たしたので内容をお伝えしていこう。
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