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ロードテスト フェラーリ488ピスタ ★★★★★★★★★☆

掲載 更新
ロードテスト フェラーリ488ピスタ ★★★★★★★★★☆

はじめに

フェラーリがV8ミドシップモデルの、各世代の末期にサーキットスペシャル仕様を設定するのは、マラネロの商品戦略の定番となった。360チャレンジストラダーレで2003年にはじまったそれの最新作が、今回取り上げる488ピスタである。

【画像】特別なV8フェラーリの歴史と競合車 全127枚

360CS、430スクーデリア、458スペチアーレといった前任者たち、またGTレース参戦のためのホモロゲーションモデルとして1993年に登場した348GTコンペティツィオーネでも、これほど大幅なパフォーマンス向上を果たしてはいない。

このクルマのおかげで、スモールフェラーリの最強バージョンはスーパーカーのヒエラルキーを飛び越えたものとなった。458スペチアーレが605psだったのに対し、もはや600psクラスを卒業する720psという出力を誇るのである。

V8ツインターボは、構成部品の50%を刷新し、とんでもない速さを実現した。これほどのパワーアップのペースはそう続くものではないと思うかもしれないが、マクラーレン720Sに匹敵する最高出力と最大トルクをこのクルマが得たのは事実だ。

それに加え、おなじみとなったダウンフォースを生むカーボンファイバーのボディワークは装備を簡素化して軽量化したキャビン、サーキット志向の改良を図ったサスペンションも与えられている。

また、これは超ハイグリップなミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2Rを履く市販車を、MIRAのドライサーキットへ持ち込む最初の機会となる。目を見開くような加速性能とラップタイムが期待される史上最強のV8フェラーリ、そのテストの模様をレポートしていこう。

意匠と技術 ★★★★★★★★★★

360CSで軽量オプションをすべて選んだ場合、ベースとなる360モデナとの重量差は110kg、458スペチアーレと458イタリアの重量差は90kgだった。

488ピスタは軽量オプションを装備した場合、488GTBから90kgのダイエットを果たした1385kgというのが公称値。テスト車の実測値は1465kgだが、これは満タン状態での数値で、2016年にテストした488GTBがほぼ同じ条件で1555kgだったことに照らすと、フェラーリの発表に偽りはないといえる。

フロントアクスルより前のボディワークは、完全に新デザインだ。カーボンのボンネットとバンパーの下には、両サイドにラジエーターを配置。GTBでは前傾していたそれは後方へ傾けられ、冷却効率と空力の改善が図られた。

リアでは、カーボンのバンパーとスポイラーがわずかながらも重量削減に貢献し、プレクシガラスのエンジンカバーもグラム単位ながらウェイトを削っている。

バッテリーはリチウムイオン、オプションのカーボンホイールもテスト車には装着されていた。ただし、通常のアルミより40%軽いというそれは、撮影用車両には装備されていない。

エンジンは、レース車の488チャレンジ用をベースに、市販用に仕立て直した3.9Lの90度V8。軽量フラットプレーンクランクシャフトやインコネルの排気マニフォールド、軽量なフライホイールとシリンダーライナー、チタンのコンロッド、新型のバルブとバルブスプリングを採用した。

これらによって、重量は488GTBのそれより18kgのカットを達成。圧縮比の引き上げと吸気経路の短縮もあり、6750~8000rpmで720psを、3000rpmで78.5kg-mを発生する。

ただし、トルクは選択したギアに応じて電子制御され、エンジンのパフォーマンスをよりプロッグレシブに感じさせるよう演出されるため、実際に最大トルクに達するのは7速走行時のみ。これは488GTBと同様だ。

サスペンションについては、SCM-Eアダプティブダンパーの再チューニング版と、10%ハードなコイルスプリングを装備。フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)と呼ばれる横方向の挙動をコントロールするデバイスも採用するが、これはかすかにブレーキを効かせて、旋回ラインを調整し、電子制御デフ(eデフ)のトルクベクタリングとも協調する。

ブレーキのサーボも488チャレンジ譲りで、専用の空力デバイスの多くもまたこのレースカーにインスパイアされたもの。ボンネット前端のSダクトや、フロントバンパー左右のウイングレットとダクトはダウンフォースを生み、アンダーボディにも数々の変更が施された。リアには拡大されたウイングと、可動式ディフュザーを装備。488GTBに対して、空気抵抗を増すことなくダウンフォースを20%高めている。

内装 ★★★★★★★★★☆

フェラーリが488ピスタの室内に施した軽量化には、彼らのレガシーが明らかに生きている。サイドシルやセンターコンソールのカーボンパネルは標準装備だ。

テスト車はメーター周りや送風口、フロアのカバー、ドアトリムの下部などもカーボンのオプション品に。なかには、装飾のために追加されて重量を増加しているのではないかと思われるものもあったのだが。

そうは言っても、ドライバーの目には軽いクルマであるように映る。シートは広めで、クッションは硬めだが、快適さに不満はなく、ややオフセットしたペダルスペースさえも許容する。

488の標準モデルなら、オーディオやインフォテイメントシステムは計器盤右側のディスプレイと連携し、ステアリングホイールの右側に据え付けたコンソールで操作するが、ピスタではそれらが排除されている。スピーカーも同様だ。

収納スペースに関しては、グローブボックスが取り払われたが、センターコンソールの小さな小物入れは残された。また、前方にはちっぽけなカップホルダーが、後端には財布やサングラスが置けるトレイとUSBポート、12Vソケットが据え付けられる。左右のドアとシートの背後には、ポケットから出したものなどを放り込みやすいラゲッジネットが備わる。

こうしたすべてを一見すると、488ピスタの室内は簡素な印象だが、よくよく観察すれば最低限程度の実用装備は備わっている。完璧な妥協案とまではいかなくても、限りなくそれに近いものだ。

走り ★★★★★★★★★★

ピスタのV8は、中回転域からのドッカンターボなトルクでドライバーをぶん殴るようなエンジンではない。この手のエンジンの多くとは、よく回り、サウンドも熱狂的なことばかりでなく、最新ターボさえタレ始めるような高回転域に入っても、8000rpmのレッドラインまで暴力的に引っ張る点でも違いをみせる。

そうはいっても、それほど高回転まで回す機会はあまりない。ピストンの動きはクレバーに管理され、高いギアで効果的にトルクをセーブしつつも回転がいいので、パフォーマンスの限界がないようにさえ感じられる。そのことは、スロットルペダルを踏みつけ、緩めることなくシフトを続けていくプロセスを、ほかのクルマでは味わえないほどスリリングなものとする。

ミシュランのカップ2Rを履いての0-97km/h加速では、最速2.77秒、平均2.8秒と、フェラーリの公称値よりコンマ1秒ほど速い。0-145km/hでは、マクラーレンの720Sとセナを置き去りにする。ゼロヨンでは、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテを車体数台分引き離し、その後もギャップは縮まない。

しかし結局、先に挙げたマクラーレンは2台とも、もっと加速を続けられる環境があれば抜き返す。ただしセナは、240km/hを超えると空力が効きすぎて徐々にペースダウンするが。

それでもピスタは、エンジンがスペシャルな絶対的スーパーカークラスをうらやむ必要はない。このクルマは、ほとんどすべてがスペシャルだからだ。全開では実に速く、高回転まで達し、まともではないと思うことすらある。

さらにはレスポンスに優れ、従順で扱いやすく、淀みなく回り、運転しやすいが劇的ですばらしい。信じがたいかもしれないが、このクルマのトップギアでの97-177km/hは、BMW M2が4速全開で同様の加速をした場合よりコンマ5秒ほど遅いだけなのだ。

これほどのパフォーマンス、はたして公道上で楽しめるのかと疑問を抱くかもしれない。もしイエスだと答えても、瞬間的な加速くらいで、フラストレーションもたまると思うのではないだろうか。

しかしピスタのV8には、ペダルを踏んでいればほぼずっとエキサイトできるパワーとドラマティックさがある。その存在感はすばらしく圧倒的。ときとして強烈すぎるが、壮大さに欠けるところはまったくない。

使い勝手

インフォテインメント

488GTBのメーターパネルに統合されたインフォテイメント/ナビゲーションシステムを、フェラーリは軽量化のためとしてピスタに装着しなかった。1920ポンド(約28.8万円)の有償オプションとして設定されるが、テスト車は未装着だったので、今回は採点していない。

488GTB/スパイダーでの経験からいえば、まずまずのナビではあるが、最新スポーツカーのそれに比べれば滑らかさや技術的な印象の強さで一歩譲る。

また、ロータリー式コントローラーはやや操作しづらいところがある。488系の一部改良ではApple CarPlayに対応可能となったが、2400ポンド(約36万円)の追い金が必要だ。

メーターパネル左側のトリップコンピューターは装備されるので、油温やタイヤ空気圧、ラップタイムや燃料残量といった情報はこれで確認できる。ただし、サーキット重視のピスタには、燃費計は不要だと判断されたようだ。

燈火類

488GTBと同じユニットで、高輝度プロジェクターとLEDランニングライトの組み合わせ。今回、ライト性能をテストする機会はなかった。

ステアリングとペダル

ややペダルオフセットのある488だが、右ハンドルの方が顕著だ。スロットルとブレーキのペダル感覚は、理想より50mmほど広いが、長距離乗っても座りが悪く感じることはない程度だ。

操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆

488ピスタのハンドリングは、フェラーリらしさを最大限まで引き上げた、といった感じ。もしも現代の跳ね馬が総じて落ち着きなく、鋭く、過敏で、ダイレクトなハンドリングの持ち主だとしたら、ピスタはそれらすべての実現度と容認度の限界を探っているようなクルマである。

ステアリングはロック・トゥ・ロックが2回転を切るだけに、感覚的にはまるで、どんな時でもつま先立ちで走っているよう。手応えはそのクイックさをかろうじて使いこなせる程度の重さしかなく、接地面からのフィールは乏しい。

最近のポルシェやマクラーレンに見られるほどブリリアントなものではないが、極端な荷重を受けてもその手応えはきわめて一貫しており、そのクイックさにすぐ慣れさせてくれる。

また、乗り味は硬く上下動は多いが、公道上ではおおむねナーバスさを感じさせないクルマだ。その状況が変化の兆しを見せはじめるのは、不整路面にさしかかったときだけ。ややバンプステアが発生し、ブレーキングしながらバンプを越えるとわずかにステアリングをとられ、かまぼこ型に沿った箇所や路面のペイントを横切る際にパワーをかけすぎると微かに横滑りする。

公道で飛ばしたり、サーキットでペースを上げたりすると、このシャシーのアジリティや切れ味、ハンドリングのアジャスト性はとてつもないというほかない。458スペチアーレでは味わえなかったほど、パワーがとんでもなく有り余っている感じがする。

それが最高潮に達するのは、CTオフモードで思いっきり飛ばしたときだが、それでも懐は深い。スライド量は多いが、気持ちいいまでに精度が高くコントロールしやすいパワーオーバーステアを十分に堪能させてくれる。

ラップタイム狙いでの全開走行では、ハンドリングがやや気まぐれにすぎるところが見えてくる。完璧なドリフトをみせる傾向は多少影を潜め、高速スタビリティも欲しくなるのだ。

このクルマには、マクラーレン・セナのようなオーラは感じられない。あちらなら、グリップやスピードの限界に達することなく一日中ラップを重ねられるはずだ。

488ピスタはサーキット志向のマシンだが、ドライバーの勇敢さや、首や太ももの筋力を試す類のものではない。感覚に訴えかけ、スキルがレベルアップしたように感じさせ、ファンな要素を引き上げたクルマである。言い換えるなら、実に素晴らしいということだ。

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

フェラーリは、ピスタ購入者の半数以上が、このクルマにサーキットで乗ると想定している。このクルマでも日頃の使い勝手は非常に重要だとマラネロでは説明するだろうが、聞いた方はこのクルマの緊張感とスリルに満ちたキャラクターをわずかでも損なうほどには重視していないと思うはずだ。実のところ、どちらも正しいとはいえないのだが。

案の定、ピスタはどんな状況でも使える。強烈な叫びを秘めたV8だが、低回転では比較的おとなしいサウンドに終始し、マネッティーノでスポーツモードを選んだときには特にそうだ。また、タイヤやサスペンションは、ロードノイズを遮断せずにキャビンへ伝えるが、スムースな路面ならばその影響はそれほどひどくない。

それなりに穏やかな運転をすれば長旅にも耐えられるし、声を張り上げなくても同乗者と会話できる。フェラーリが想定するような激しいドライビングをするには、数時間走り回ったあとに耳がガンガンしないよう耳栓を用意したほうが賢明だが、そのペースでも騒音レベルはあまりにもうるさすぎるというほどではない。

B級道路での乗り心地は、スーパーカーの水準からしてもせわしないほど敏感で、飛ばすほどにそっけなくゴツゴツしたものに感じられる。だが、ダンパーのセッティングをバンピーロードと銘打ったモードに変えると改善が見られる。

購入と維持 ★★★★★★★★★★

ここでは、語ることはあまりない。フェラーリの限定モデルでは毎度のことだが、このピスタも2018年に発売されるや否や完売してしまったからだ。ライバルと比べてかなり高い値付けも、どうということはないようだ。

先代モデルまでもそうだったように、このピスタも投資先としては優良物件だ。すでに転売された個体が40万ポンド(約6000万円)近い値を付けている。

フェラーリは昨今、アフターサービスも充実させている。7年間の定期点検は無料。保証は4年付くが、有償で15年に延長可能だ。

スペック

レイアウト

フェラーリのV8ツインターボは、アルミモノコックキャビンの背後に縦置きされ、7速DCTとトルクベクタリング機能を備えるeデフを介して後輪を駆動する。

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクだ。

前後重量配分は41:59と、488GTBと同じ。ちなみに、2014年にテストした458スペチアーレは42:58だった。

エンジン

駆動方式:ミドシップ縦置き後輪駆動
形式:V型8気筒3902ccツインターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ86.5×83.0mm
圧縮比:9.6:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:720ps/6750~8000rpm
最大トルク:78.5kg-m/3000~3200rpm
許容回転数:8000rpm
馬力荷重比:520ps/t
トルク荷重比:56.7kg-m/t
エンジン比出力:185ps/L

ボディ/シャシー

全長:4605mm
ホイールベース:2650mm
オーバーハング(前):1156mm
オーバーハング(後):799mm

全幅(ミラー含む):2270mm
全幅(両ドア開き):3900mm

全高:1206mm
全高:(リアフード開き):1800mm

足元長さ(前):最大1130mm
足元長さ(後):最大-mm
座面~天井(前):最大930mm
座面~天井(後):最大-mm

荷室容量:170L

ボディ/シャシー

構造:アルミモノコック
車両重量:1385kg(公称値)/1465kg(実測値)
抗力係数:-
ホイール前/後:9.0Jx20/11.0Jx20
タイヤ前/後:245/35ZR20/305/30ZR20
ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2R
スペアタイヤ:なし

変速機

形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:3.33 /9.0
2速:2.28/13.0
3速:1.72/17.4
4速:1.36/21.9
5速:1.11/26.9
6速:0.87/34.3
7速:0.64/46.5

最終減速比:4.375:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:6.1km/L
ツーリング:9.1km/L
動力性能計測時:2.4km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:8.7km/L

燃料タンク容量:78L
現実的な航続距離:475km
CO2排出量:263g/km

サスペンション

前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、アダプティブダンパー
後:マルチリンク/コイルスプリング、アダプティブダンパー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:1.9回転
最小回転直径:-m

ブレーキ

前:398mm通気冷却式ディスク
後:360mm通気冷却式ディスク

静粛性

アイドリング:59dB
全開時:93dB(4速)
48km/h走行時:67dB
80km/h走行時:73dB
113km/h走行時:77dB

安全装備

ABS/EBD/F1トラック/FrS SCM-E/SSC+FDE
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
歩行者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温24℃
0-30マイル/時(48km/h):1.4秒
0-40(64):1.9秒
0-50(80):2.3秒
0-60(97):2.8秒
0-70(113):3.4秒
0-80(129):4.0秒
0-90(145):4.8秒
0-100(161):5.6秒
0-110(177):6.5秒
0-120(193):7.6秒
0-130(209):8.9秒
0-140(225):10.3秒
0-150(241):11.9秒
0-160(257):13.7秒
0-170(274):16.5秒
0-180(290):19.8秒
0-402m発進加速:10.5秒(到達速度:226.9km/h)
0-1000m発進加速:18.7秒(到達速度:284.5km/h)

ライバルの発進加速マクラーレン・セナ(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.1秒
0-50(80):2.6秒
0-60(97):3.1秒
0-70(113):3.6秒
0-80(129):4.2秒
0-90(145):4.8秒
0-100(161):5.5秒
0-110(177):6.2秒
0-120(193):7.1秒
0-130(209):8.1秒
0-140(225):9.3秒
0-150(241):10.8秒
0-160(257):12.5秒
0-170(274):15.4秒
0-180(290):19.8秒
0-402m発進加速:10.4秒(到達速度:238.5km/h)
0-1000m発進加速:18.4秒(到達速度:284.7km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.3秒(2速)/1.8秒(3速)/2.4秒(4速)

30-50(48-80):1.1秒(2速)/1.5秒(3速)/1.9秒(4速)/2.5秒(5速)/4.2秒(6速)

40-60(64-97):1.0秒(2速)/1.3秒(3速)/1.7秒(4速)/2.1秒(5速)/3.1(6速)/6.4秒(7速)

50-70(80-113):1.3秒(3速)/1.6秒(4速)/2.0秒(5速)/2.7秒(6速)/4.8秒(7速)

60-80(97-129):1.2秒(3速)/1.5秒(4速)/2.0秒(5速)/2.6秒(6速)/4.1秒(7速)

70-90(113-145):1.5秒(4速)/1.9秒(5速)/2.6秒(6速)/3.5秒(7速)

80-100(129-161):1.5秒(4速)/1.9秒(5速)/2.6秒(6速)/3.3秒(7速)

90-110(145-177):1.9秒(5速)/2.6秒(6速)/3.5秒(7速)

100-120(161-193):2.0秒(5速)/2.7秒(6速)/3.7秒(7速)

110-130(177-209):2.2秒(5速)/2.7秒(6速)/4.0秒(7速)

120-140(193-225):2.8秒(6速)/4.3秒(7速)

130-150(209-241):2.9秒(6速)/4.6秒(7速)

140-160(193-257):5.0秒(7速)

各ギアの最高速

1速:71km/h(8000rpm)
2速:105km/h(8000rpm)
3速:138km/h(8000rpm)
4速:175km/h(8000rpm)
5速:214km/h(8000rpm)
6速:274km/h(8000rpm)
7速(公称値):340km/h(7302rpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2422rpm/2769rpm

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温24℃
30-0マイル/時(48km/h):7.0m
40-0マイル/時(64km/h):19.4m
50-0マイル/時(80km/h):37.7m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.34秒

ライバルの制動距離マクラーレン・セナ(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
30-0マイル/時(48km/h):7.5m
40-0マイル/時(64km/h):20.2m
50-0マイル/時(80km/h):37.4m

結論 ★★★★★★★★★☆

フェラーリ488ピスタは、信じられないほどの速さと、最近のランボルギーニやマクラーレン、ポルシェには見られなかった魅力的なハンドリングのバランスを、サーキットで味わわせてくれる。

ドライ路面のテストサーキットでは、マクラーレン・セナに1.5秒遅れる1分5秒3にとどまり、ゼロ発進加速は、720Sに160km/hを超えるあたりで追いつかれ、200km/h目前で追い抜かれるが、敷居の低さと活発さではライバルたちを圧倒する。エキサイティングさとすぐにわかる楽しさでは上だが、おそらくより深くドライバーに報いてくれるかという点では勝ち目はない。

458スペチアーレに比べ、その出来栄えへの賛否は激化しそうだ。先代はこれほど猛々しくはなかったが、走りに関わる主な要素のバランスがみごとなハーモニーをみせていた。

488ピスタはより速く直感的なだけではなく、まったくの別物だ。エンジンとシャシーは完璧な調和を目指すのではなく、互いにスーパースターの座を主張して競っているかのよう。運転すれば、自分がそれらをつなぎ合わせる接着剤になった気分にさせられるだろう。そのプロセスは、実に楽しい時間を味わわせてくれるのだが。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースこれは驚くべきドライバーズカーで、愛すべき一台だ。個人的には、マラネロの最高傑作とは思えないが、マクラーレン600LTとどちらを選ぶかと言われれば、心から悩むところだ。

サイモン・デイヴィスステアリングがいかにクイックでダイレクトかは述べたが、公道上での方向転換は過剰にナーバスだったりヒヤヒヤさせられたりすることはない。動きはたしかに速いが、直感的で自信が持てる。

オプション追加のアドバイス

リセールを考えて、片っぱしからオプションをつけたくなるだろうが、度を越したカーボントリムは不要だ。ただし、カーボンホイールとカップRタイヤは、1万7381ポンド(約260.7万円)を払う価値がある。

改善してほしいポイント

・次期モデルは、追加装備なしでもより高いダウンフォースとスタビリティを。
・ステアリングを速く、スプリングを硬くする前に、もっと熟考してほしい。
・もう少し座り心地がよく、ホールドに優れたシートと、ストレートなドライビングポジションを望む。

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