今、軽自動車の人気を二分するジャンルが、2019年1~6月期、2019年6月単独期でも乗用車販売台数NO.1に輝いたホンダN BOXが代表格となるスーパーハイト系、および、日本の軽自動車に革新をもたらしたハイトワゴン系である。
ホンダNシリーズにはN BOXを筆頭に、働くNシリーズ、商用バンのN VANがあり、そしてハイト系ワゴンとしてN WGNなどがラインアップされる。そのN WGNは、ホンダNシリーズの第4弾として初代が2011年にデビュー。ホンダらしいスポーティーな走行性能が魅力のひとつとなっていたが、これまでN BOXの絶大なる人気の陰に隠れていた存在とも言えたのだ。が、この2019年7月18日、ついにホンダNシリーズの威信をかけた、2代目N WGNが発表されたのである。
セダンとしての完成度を追求したホンダの3代目「インサイト」の驚くべき進化
N BOX
N VAN
先代N WGN
新型N WGN
2代目N WGNのキーワードはズバリ、毎日の生活になじむ「ニューシンプル」。それを象徴するのが、標準車の顔つきだ。先代の四角いヘッドランプを、グレードによってハロゲン、LEDとなる「丸目」に変更。これは車体の幅を広く見せ、小さなものを大きく見せるのではなく、生活のパートナーにふさわしい“親しみやすい”表情を与えることを最優先にしたデザインだという。一瞬、N ONEのようにも見えるが、並べてみれば別物。どこか懐かしくも、新しいキュートなデザインだ。ホイールやフューエルリッドにも丸型デザインを採用し、統一が計られている点にも注目である。
新型N WGNのハイライトのひとつが、“全車に”標準装備される先進安全技術「Honda SENSING」だ。衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制装置、歩行者事故軽減ステアリング、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、路外逸脱制御機能、ACC、車線維持システム、後方誤発進抑制装置、オートハイビームの全10種類が搭載される「Honda SENSING」の進化は目覚ましく、単眼カメラ+ミリ波レーダーによる衝突軽減ブレーキ(自動ブレーキ)は夜間の歩行者の認識性能を向上させるとともに、ホンダ車として初めて横断する自転車を検知できるようになっている。その実験をかいま見ることができたのだが、動作としては、横断する自転車を検知し自動ブレーキ作動→自転車が自車の前から通りすぎたあとは検知対象がなくなったのでゆっくりと前進・・・というものだった。はっきり言って、カメラやセンサーは、人間の目よりはるかに認識、検知能力に優れている。特に夜間の歩行者に対しては、である。
もうひとつ、注目すべきは、現行N BOXで軽自動車に初装備された、高速道路での走行に高い安心感と快適性をもたらす先行車追従型のACC(アダプティブクルーズコントロール)が、N BOXの約35~115km/hの速度域作動、渋滞追従機能なしのものから、ついに渋滞追従機能を備えたこと。高速道路では渋滞がつきものであり、これまでのN BOXは約35km/h以下でACCがキャンセルされてしまうのが残念だったが(ACCのメリットは渋滞時により大きいはずだ)、運転席の足元がすっきりする電子式パーキングブレーキの採用とともに、低速、渋滞時の完全停止でもACC機能が維持されるのだから(停止後はアクセルペダルを軽く踏むことなどで機能再開)、高速走行、ロングドライブがより快適・便利になったと言えるだろう。それがグレードを問わず、全車に標準装備されるところは、現時点で一部グレードに用意、あるいは設定なしのライバルとの大きな違い、商品力の差となりうる。
写真はN BOX
また、これもまたホンダの軽自動車初搭載となるのが、10km/h以下で作動する後方パーキングセンサーシステム(リアバンパーに4つの超音波センサーを搭載)、後方誤発進抑制装置で、リアカメラの映像とともに、バックがより安全に行えることになる。実際、プロトタイプのN WGNで、ペダルの踏み間違いによる後方誤発進抑制装置の効果を(あえてペダルを踏み間違えることで)体験したが、その抑制機能は確実なものだった。
もっと基本的な部分では、ステアリングを30mm前後に調整できるテレスコピックステアリングをホンダの軽自動車として初装備。チルト機構の上下30mm、シートハイト調整の上下50mmと合わせ、より理想的なドライビングポジションをとることが可能になっている。
新型N WGNには、従来通り、“丸目”になった標準車と、精悍(せいかん)な顔つきのカスタム、NAとターボエンジンがCVTとともに用意されるのは先代同様だが、N BOXでも定評ある走行性能は一段と磨かれているはず。ステップダウンシフト制御、カーブでの横Gを検知し、ギアをキープする、エンジンブレーキアシスト機能なども盛り込まれているからさらなる安心・安全が得られるはずである。
もちろん、ハイトワゴンとして、ホンダ独創のセンタータンクレイアウトによる室内の広さ、シートアレンジ性の良さも見逃せないポイントだ。上下2段で使えるラゲッジルームのフロアを180mm!も低めることで、重い荷物の出し入れが一段と楽になり、同時に容量も24L増大。後席は先代同様、センタータンクレイアウトによってごく低く倒すことができ、広大な拡大ラゲッジフロアが出現。後席下の傘などが入るトレーも継承され、日常から荷物満載のドライブまで、使い勝手は抜群と言える。
そんなホンダNシリーズ最新の新型N WGNは、7月18日に発表され、今夏の間に発売される。市販車の試乗記は、改めて報告したい。
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。
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