もくじ
ー T.50は現代版マクラーレンF1に
ー 妥協のないクルマを作る
ー 電動スーパーカー「馬鹿げている」
詳細解説 ゴードン・マーレー「最後のアナログ・スーパーカー」開発 約3.4億円
T.50は現代版マクラーレンF1に
ゴードン・マーレーが現在開発中であること明らかにしたT.50ハイパーカーについて、AUTOCARではさらに話を聞くことができた。
このマクラーレンF1の生みの親は、なぜサーキットのラップレコードを気にしないのか、どうやってクラス最大のダウンフォースを実現するのか、そしてこの2022年に発売されるT.50は、なぜ1994年当時世界最速と言われたマクラーレンF1よりももあらゆる面において優れたクルマとなり得るのか。
――T.50は、あなたがデザインしたマクラーレンF1とどのように関連付けられますか?
「T.50は現代版マクラーレンF1と言っていいでしょう。間違いなく、それはわれわれの意図するところでした」
「もちろん、今日の素材や技術は当時よりずっと進歩していますから、大きく異なるクルマになります。現在利用可能な技術を見渡せば、わたしはこれまで以上にわくわくさせられます」
――あなたがT.50で異なるアプローチを採るということは、現代の多くのハイパーカーを高く評価していないという意味ですか?
「そういうわけではありません。わたしはそれらすべてのハイパーカーを運転してみましたし、多くは素晴らしいクルマでした。そのほとんどが驚異的な性能です」
「しかし、ほぼすべてのクルマが重すぎる。時にはそれを上手く隠すこともできますが、ドライバーが運転に積極的に関与しようとするとはっきりと感じられます。単に重さを感じるのです。重いクルマは、パワフルで軽いクルマほど、ゾクゾクさせられません」
妥協のないクルマを作る
――T.50でラップタイムやパフォーマンスの数値を追い求めないというのは、なぜですか?
「それが重要なことではないからです。マクラーレンF1は速いクルマでした。T.50はさらに速くなります。いずれにせよ、どんなクルマにも負けません」
「例えば、最高速度を追求してクルマをデザインしたとします。しかし、それはすぐ、他の誰かが最高速度のみを追求して作ったクルマに抜かれてしまうでしょう。あるパフォーマンスだけを狙って作ったクルマは、他の面では妥協せざるを得ません。われわれは妥協のないクルマを作ろうとしているのです」
――あなたは、クリーンでピュアなスタイリングが失われてしまったと話していました。それはどういう意味ですか?
「現代のスーパーカーのスタイリングはとても醜くなりがちです。そしてその言い訳として、風洞実験によってデザインしたという言葉を使っています。わたしは、そんなものは戯言だと思います。真実ではない。われわれのT.50は、ファンでダウンフォースを発生させることで、理想的なプロポーションとクリーンなラインを実現できます」
電動スーパーカー「馬鹿げている」
――だからT.50のスタイリングはエンジンベイまで含まれるのですね?
「まさにその通りです。われわれはマクラーレンF1でも同じことをしましたが、今回はもっと上手くやれます。他のスーパーカーでよく見られるような、エンジンを覆う大きなコンポジット製パネルなど、われわれは装着しません。エンジンルームもクルマ内部のギャラリーとしてデザインします。整然としたパイプ類やワイヤー類、美しいカムカバー、インレット・トランペットにエグゾーストなど、すべて見られることを前提にデザインしています」
――F1のエンジンベイは純金が貼られていました。再び同じことをするつもりですか?
「その可能性はあります。依然として純金が最も熱反射に優れた媒体であるなら、2022年に製造するクルマにも、われわれはおそらく採用するでしょう」
――なぜ、完全電動ハイパーカーを作らないのですか?
「単に、現時点で電動スーパーカーを作るなんて、最も馬鹿げたことだからです。現在のバッテリー技術では、最終的に出来上がるクルマの重量は2トンを超えてしまいます。直線では速いでしょうが、重いためコーナーではそうはいきません」
「そんな走りをすれば、航続距離も短くなるでしょう。われわれの新型車は、あらゆる面において、電動スーパーカーとは対極のクルマです」
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