独BMWは5月17日、オープンスポーツ「Z4」に6速MT搭載モデルを追加すると発表した。
BMWが送り出すオープン2シーター「Z4」は、ほどよいボディサイズとロングノーズ・ショートデッキの典型的なスポーツカーフォルムが魅力のモデル。昨年デビューした第3世代では、重量増の原因となるメタルトップを廃し、軽量かつ優美な布製幌へ変更したことで、よりピュアにオープンエアモータリングを楽しめるモデルへと回帰した。もっとも、日本のファンにとっては、先日デビューした「トヨタ・スープラ」と主要コンポーネントを共用することの方が、大きな話題かもしれない。
そんなZ4の現行ラインナップは大きく分けて、ノーズの軽さが売りの2.0リッター直4(最高出力197ps、最大トルク320Nm)を搭載する「sDrive20i」とBMW伝統のパワフルな直6(340馬力/500Nm)を搭載する「M40i」で構成される。前者にはより引き締まったサスペンションを持つ「Mスポーツ」も用意されるものの、どのグレードでもMTを選べないのがエンスージアストにとって不満だった。だが、今年の夏以降はその問題も解消する。エントリーグレードのsDrive20iに6速MTが設定されるのだ。
ちなみにスープラでも今のところトランスミッションは8速ATしか選べないから、この共通プラットフォームを用いるモデルでMTが選択できるのはZ4のsDrive20iのみということになる。先代より大型化したとはいえ、現代的基準ではまだまだコンパクトといえるボディをMTで自在に駆れるのは痛快な体験に違いない。もちろん、快適にクルージングしたいという向きには引き続き8速AT仕様のsDrive20iも用意されるので心配は不要だ。
このほか、「3シリーズ」へ直6ユニットが、「5シリーズ」にはV8ユニットがそれぞれ追加されるなど、今夏は既存車種の多岐にわたるアップデートが実施されるとのこと。BMWファンにとっては熱い夏となりそうだ。
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