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ニューモデル 2018.10.13

最高に「ふつう」なクルマは? ファミリーハッチ決定戦 前編

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もくじ

ー 始めにひと言 きっかけは4代目フォーカス
ー 9位:プジョー308
ー 8位:ヴォクゾール・アストラ
ー 7位:セアト・レオン
ー 6位:キア・シード
ー 5位:ホンダ・シビック
ー テスト車のスペック

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始めにひと言 きっかけは4代目フォーカス

フォード・フォーカスが英国年間販売台数1位の座を獲得したのは10年前のことだが、少なくとも個人的には、ついこの間の出来事のように感じている。

わたしのようなAUTOCARのロードテスターには、フォードが英国市場における確固たる地位を築いたのはつい先日のことであり、それが以降10年間続いているように思える。ブルーオーバルが創り出したのは、最高に運転が楽しいファミリーハッチバックであり、このクルマを上回ることができるのは、1998年に登場した初代フォーカスだけだろう。

英国にはこのクルマの素晴らしさを証明するに相応しい最高の道があった。そして、その機会を英国のドライバーたちは十分に活かし、フォーカスはこの国でベストセラーとなったのだ。


2008年以降、英国年間販売台数では同じフォードのフィエスタや他のモデルの後塵を拝しているとはいえ、4代目となる新型フォーカスの登場は、まさにトップ返り咲きの素晴らしいチャンスに違いない。

そこで、われわれは新型フォードの歓迎委員会を組織することにしたのだが、メンバーはフォーカスと戦わせるに相応しいと判断した量産モデルに限定している。さらに、この戦いをよりシンプルで厳しくも、興味深いものとするべく、「プレミアムコンパクト」クラスのモデルにはご遠慮頂いている。だが、一方で、委員会メンバーには最近英国上陸を果たし、本誌ロードテストでも高い評価を得たキア・シードも、ディーゼルモデルながら名を連ねている。

2万2000ポンド(326万円)前後のプライスタグを掲げ、同じくらいのパワーを持ったガソリンエンジンを積んだなかで、2018年最高のファミリーハッチバックに輝くのはどのモデルだろう?

9位:プジョー308

すべてのファミリーハッチバックを集めたら、その総数は20台ほどになっただろうことを考えれば、登場から4年目を迎えたプジョー308の9位という順位もさほど悪くはない。

特徴あるエンジンと、快適で豪華なインテリアに、見事なルックスを組み合わせた理想的なハッチバックとしてスタートラインについたものの、われわれの評価はハッキリしている。

では、かつての欧州カー・オブ・ザ・イヤー・カーに何が足りなかったのだろう?

簡単に言ってしまえば、期待外れの実用性と平均実燃費(別欄参照)、さらにはソフトで退屈なハンドリングが問題だった。

キャビンの広さに関して、308は今回集まったなかでは下から2番目のグループだった。ラゲッジスペース自体に問題はないかも知れないが、ラゲッジのためにキャビンスペースが犠牲にされているなど、認める訳にはいかない。


それでも、このクルマは古典的な欧州サイズのハッチバックであり、308ほどコンパクトなモデルは今回の参加車両にはなかった。では、このクルマにはさらに機敏なハンドリングを与えるべきだろうか? われわれはそう考えている。

驚くべき俊敏さも308の極めて表面的な部分でしか感じることができないからだ。プジョーお得意の小径ステアリングによって、308は駐車場ではひらひらと舞うようで、込み合った高速のジャンクションも軽やかにこなすが、高速コーナーでは、路面状況が掴み辛いオーバーアシスト気味のステアリングに手こずるとともに、大きなボディロールが、ハンドリングのバランスを実際よりも鈍重に感じさせ、グリップ限界でのアンダーステアを扱いづらくしている。

上級グレードが標準で装備するサスペンションと大径ホイールであれば、もう少し動力性能は改善されるかも知れないが、だとしても308の順位は変わらないだろう。

8位:ヴォクゾール・アストラ

アストラはスペック上ではもっとも加速に優れたモデルだ。ヴォクゾールのミドルレンジを受け持つモデルに対してこんなコメントを聞かされるとは思っていなかったに違いない。

さらに、室内は広く、装備も充実しており、少なくともこれまでのハッチバックやサルーンがそうであるように、ヴォクゾールの特徴でもあるバリュー・フォー・マネーの高さも間違いない。

だが、そうした素晴らしい点も、キャビンに溢れるまるでレンタカーのような安っぽさや、このクルマらしいダイナミック性能には不釣り合いな雰囲気を覆い隠すことは出来ていない。

クラッチペダルはミートポイントが掴み辛く、ホイールトラベルが少なくバタバタとした乗り心地にも不満が残る。さらに、ロック付近では曖昧なフィールを返すステアリングは軽く、フロントタイヤの状態がほとんど伝わってこない。


1.4ℓエンジンはクルージングでは静かで、トルクも十分だが、高回転での滑らかさが足りないために、今回参加したなかで最高の力強さや活気をもつエンジンほどのフィールを感じることはできない。

後席フットスペースの不足を別にすれば、実用性に対する不満はそれほどない。それでも、全体として見れば、結局のところ華やかさに欠けるルックスをしたアストラを、積極的に選ぶ理由はほとんど見つけられないだろう。つまり、いかに上手く装っても、実力的にはこの順位が相応しい。

7位:セアト・レオン

現行モデルとなって常に高く評価してきたセアト・レオンが中位以下の順位とは厳しすぎるとお考えだろうか?

これまでのフォルクスワーゲングループ製1.4ℓターボエンジンに替えて、WLTP適合仕様の新型1.5ℓを積んだ2019年モデルに切り替わった直後に、今回のテストを開催しなければならなかったのはやむを得ない偶然だった。

ゴルフとオクタヴィアにも積まれるこの1.5ℓエンジンが、セアトのマルトレル工場に導入されたのは7月31日のことであり、残念ながら、この新しい1.5ℓエンジンを積んだ2019年モデルが今回のテストに参加するには時間が足りなかった。つまり、レオンにとってやや低すぎる今回の順位は、そのエンジンによるところが大きいということだ。


だが、今回は1.0ℓエンジンと、レオンとオクタヴィア、それにゴルフで選択可能な1.5ℓTFSIガソリンエンジンを直接比較するチャンスでもあり、その結論は、予算さえ許せば、150psを発揮する1.5ℓ TSI Evoエンジンを選ぶべきだというものだった。

レオンが積むこの115psの1.0ℓエンジンは、すべての面でそのスペックが表すとおりの力不足を感じさせるだけでなく、これまで試したいくつかの3気筒ダウンサイズエンジンと比べても、ラフなアイドリングと、滑らかさに欠けた回転上昇が気になった。一方で、実燃費測定では、非常に優れた燃費効率を証明しているが、それも、より大排気量のフォルクスワーゲングループ製エンジンを積んだレオンから期待されるほどのものではなかった。

それでも、レオンには称賛すべき点が多く存在する。乗り心地とハンドリングに優れ、他の参加車両と同じように、大径ホイールとよりグリップレベルの高いタイヤを履いたモデルであれば、さらなる素晴らしさを見せてくれただろう。魅力的なルックスもこのクルマの魅力のひとつだ。

6位:キア・シード

キアはもはやお買い得ブランドと見做されることを望んではいない。もしそうだというなら、彼らを傷つけないために小声で囁くべきだろう。新型シードは多くの面でここに集まった他のモデルと同じくらい優れたファミリーハッチバックであり、このクルマとライバルモデルのプライスリストにおける3000ポンドから5000ポンドの違いに注目して、余った予算で何をしようかと考えるひとびとにとって、これは重要な点だ。われわれはがテストしたのは、シードではエントリーグレードとなる2だったため、いくつかの装備が省略されていた。

キャビンはやや地味な印象だが、使われているマテリアルの品質は高く、優れたレイアウトによって、クラス平均よりも広く感じられた。


1.0ℓエンジンのパフォーマンスと洗練度は及第点といったところで、実燃費テストでも十分な優位性を見せることは出来なかったが、一方でシードの控えめで素直なキャラクターに見合った、それなりの柔軟さをもつ悪くはないエンジンではある。

同じく乗り心地とハンドリングも素直で、適切に配置された操作系をもつシードは、活発で扱い易いモデルであり、クラスベストではないかも知れないが、その機敏さと乗り心地は、決して多くのライバルたちにも劣らない。

1万8000ポンドほどの価格を月々の支払額で考えると、シードは今回のテストでさらに上位にランクされたクルマと同じくらい魅力的な存在になってくるだろう。十分な下調べをしたうえでこのクルマを選べば、自分の倹約精神を後悔する瞬間が訪れるとは思えない。

5位:ホンダ・シビック

ホンダ・シビックは不思議なクルマだが、ますます魅力を増している。今回参加した上級グレードの場合、ライバルに対し割高に見えるが、同じような仕様同士であれば価格競争力も十分ある。さらに、昨年登場した新型は、シンプルな実用性とエンジンラインナップ、そして動力性能を兼ね備えたモデルとして、ハッチバックを求める消費者にとって、間違いのない選択肢となっている。

実用性に関して、特別な秘密など存在しない。平均的なハッチバックと比べ、シビックは極めて大柄なボディを持ち、運転してもそのボディの大きさを感じさせる。だが、その「大型モデルのような」フィールは美点であり、想像よりも落ち着きに欠けたシャシーはそれなりのロールを見せるものの、乗り心地は快適で、適切な重みのしっかりとりしたステアリングによって高速でも安定している。ハッチバックに期待する単なる機敏さや、活き活きとしたハンドリングレスポンス以上のものがこのクルマには備わっている。


乗員が快適に過ごすことのできるキャビンと、十分なラゲッジスペースが確保されており、もしその実用性と同じくらい優れた質感が備わっていれば、上位4台に割って入ることができたに違いない。だが実際には、室内の仕上げはかろうじて不快ではないというレベルであり、なかにはソリッドで高級そうな素材も見られるものの、その他は驚くほど安っぽく、さらには、インフォテインメントとトリップコンピューターの使い勝手の悪さといった点も、多くのユーザーを敬遠させることだろう。

シビックが積む1.0ℓエンジンの燃費の良さと柔軟さは印象的ですらあり、実燃費計測の結果は、今回参加車両のなかで、最高の値を示した。全方位に優れたモデルだからこそ、細部の詰めの甘さが目についたが、SFカルト映画「25世紀の宇宙戦士キャプテン・ロジャース」の世界がお好きであれば、間違いなく予選敗退組のなかでは最高の1台としてお勧めのモデルだ。

テスト車のスペック

ホンダ・シビック 1.0 i-VTEC ターボEX

ライバルよりも大柄なボディを持つファミリー向け5ドアモデルが必要で、一風変わったスタイリングが気にならなければ、決勝戦に進む実力をもったモデルだ。

■価格 2万3600ポンド(352万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 203km/h
0-100km/h加速 11.2秒
■燃費 20.9km/ℓ
■CO2排出量 110g/km
■乾燥重量 1275kg
■パワートレイン 998cc 直列3気筒ターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 129ps/5500rpm
■最大トルク 20.5kg-m/2250rpm
■ギアボックス 6速マニュアル


キア・シード 1.0 T-GDI 2

今回の参加車両ではもっとも安価なプライスタグを掲げているが、そうは見えないだろう。広々として快適で、運転しても真っ当な好ましいモデルだ。

■価格 1万8295ポンド(273万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 187km/h
0-100km/h加速 10.9秒
■燃費 18.5km/ℓ
■CO2排出量 122g/km
■乾燥重量 1297kg
■パワートレイン 998cc 直列3気筒ターボ
■使用燃料 ディーゼル
■最高出力 120ps/6000rpm
■最大トルク 17.6kg-m/1500-4000rpm
■ギアボックス 6速マニュアル


セアト・レオン 1.0 TSI 115 DSG SEテクノロジー

エンジンはそれなりでシャシーも盛大なロールを見せるが見事なハッチバックだ。同じようなスペックのフォルクスワーゲングループのライバルたちよりも上位にランクされるだろう。

■価格 2万1605ポンド(322万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 203km/h
0-100km/h加速 9.6秒
■燃費 22.7km/ℓ
■CO2排出量 102g/km
■乾燥重量 1225kg
■パワートレイン 999cc 直列3気筒ターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 115ps/5000rpm
■最大トルク 20.5kg-m/2000rpm
■ギアボックス 7段オートマティック


ヴォクゾール・アストラ 1.4 T 150 エリート・ナビ

実世界での実力とバリュー・フォー・マネーの高さが際立つが、運転してもファミリーハッチバックそのものだ。

■価格 2万2730ポンド(339万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 216km/h
0-100km/h加速 7.8秒
■燃費 18.2km/ℓ
■CO2排出量 128g/km
■乾燥重量 1278kg
■パワートレイン 1399cc 直列4気筒ターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 150ps/5000rpm
■最大トルク 25.0kg-m/2000rpm
■ギアボックス 6速マニュアル


プジョー308 1.2 ピュアテック 130 アリュール・オート

足りない実用性と平凡なハンドリング、平均的な燃費性能は、このスタイリッシュで活発なエンジンが特徴のゴルフイーターには相応しくない。

■価格 2万2350ポンド(334万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 204km/h
0-100km/h加速 9.8秒
■燃費 18.5km/ℓ
■CO2排出量 123g/km
■乾燥重量 1204kg
■パワートレイン 1199cc 直列3 気筒ターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 131ps/5500rpm
■最大トルク 23.5kg-m/1750rpm
■ギアボックス 8段オートマティック

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(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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