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ニューモデル 2018.8.3

BMW M2コンペティション 初試乗 2018年ベスト・ドライバーズカー有力候補

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もくじ

どんなクルマ?
ー こんなのはじめて
ー 走りを磨くアップデート
どんな感じ?
ー 嘘偽りなく驚異的なパフォーマンス
ー 速度域を問わず極上の身のこなし
ー FRの醍醐味をサーキットで
「買い」か?
ー ベスト・ドライバーズカー有力候補
スペック
ー BMW M2コンペティションのスペック

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どんなクルマ?

こんなのはじめて

今までこんな試乗レポートを書いたことはなかったと思う。このクルマは本物だ。

BMW Mディビジョンが生み出すクルマには、明確なヒエラルキーが存在している。CSモデルがトップに位置し、その下に今回のクルマも該当するコンペティションモデル、さらにその下にハイパフォーマンスモデルとして通常のM2やM3。そして、M235iなどのMパフォーマンスが控えている。

そして今回のM2コンペティション。M4やM5に追加されたコンペティションとは異なり、純粋に標準のM2と置き換えられるポジションとなる。CSやコンペティションを冠するモデルがここまで増えてくると、ひょっとするとBMW自らも一度リセットし、さらに多くの種類のMを販売したいと考えているのかもしれない。

M2コンペティションを実際に触れるのは今回が初めて。BMWによれば、価格は標準のM2よりも3000ポンド(43万円)上乗せとなるものの、パッケージの内容としては充分魅力的に思える。それに値上がりしたとはいえ、価格は依然として5万ポンド(730万円)は下回っている。

M2コンペティションには、基本的にM3やM4と同じエンジンが、フロントに搭載されている。つまり、2016年にM2が登場した当時のシングルターボではなく、ツインターボユニット。M3やM4が431psを発生させるのに対し、M2では若干デチューンされ、最高出力は409psとなる。最大トルクは55.8kg-mと不足はない。

走りを磨くアップデート

このフロントに搭載される直6ユニットは、6速マニュアルか7速デュアルクラッチATと組み合わされる。今回われわれは両車に乗ることができた。みなぎるパワーは電子制御されるリミテッドスリップデフを介して、後輪を駆動する。エグゾーストも新しくなり、電子制御フラップを内蔵して排気音を高めているほか、ガソリン微粒子フィルターも搭載された。

エンジンベイには、サスペンションのウィッシュボーンのような形状のブレースバーが走り、ステアリングの制御にも手が加えられたほか、リアサスペンションにはボールジョイントが採用された。さらにコイルスプリングと通常のパッシブタイプのダンパー、スタビリティコントロール・システムも改良。総合的に「レスポンスを向上」させ、「限界領域での漸進的な挙動」をもつハンドリングを実現したとBMWはいう。

ブレーキも大型化され、アウディTTSやポルシェ718ケイマンGTSと並んだ時に、M2をよりコンペティション的な雰囲気を感じさせるのには有効なアイテムでもある。ちなみにディスクはカーボンセラミックス製ではなく、通常のスチール製となる。

その他の変更点としては、従来までのM2と比較して40psと8.5kg-m増強されたエンジンのために、冷却システムへの空気の流量を増大する目的で、フロント周りのデザイン変更を受けている。新しいデザインのホイールと、Mスタイルのシートとサイドミラーも装備された。

これらのフェイスリフトの結果、M2コンペティションは、従来以上にシャープで運動性能の高いクルマになっているのだ。

どんな感じ?

嘘偽りなく驚異的なパフォーマンス

最も興味が湧くのは、目に見えないパフォーマンスの変化だと思う。その変わりようは、相当に凄い。基本的にわたしは正直な方だと思うが、このM2コンペティションは、嘘偽りなく、驚異的だ。

M2が登場した当時、エンジン単体ではポルシェの4気筒エンジンを凌駕する性能を持っていた。その反面、ハンドリングは確かに骨太で情報量も濃く、楽しめる仕上がりではあったものの、ケイマンのそれにまでは及んでいなかった。

ただし、ポルシェの持つ繊細さ、という点では、今も届いてはいないことも事実ではある。ケイマンの場合、重量物はボディの中心付近に集約されており、乗り心地は素晴らしく、秀逸なボディコントロールを実現している。驚くほど俊敏にコーナリングをこなし、限界領域付近でも、本当に優雅にダンスをするように操ることができる。

M2コンペティションは異なるパッケージングであり、結果として異なる魅力を獲得している。かつてのM2の乗り心地を覚えている読者もいるだろう。少しガサツな感じがありつつ、妙に丸くバウンドするようなものだったのだが、それが大きく改善している。

しっかり硬い乗り心地でありながら、とても素晴らしく減衰力が効いており、本当にひどい路面でもない限り、乗り心地は悪く感じられない。ボディの動きも素早く収束する。このシャシーの変化も、M2が目指したレスポンス向上項目のひとつといえる。

速度域を問わず極上の身のこなし

M3譲りのエンジンはフロントにマウントされるが、新しいエンジンと補機類の影響で車重は55kg増しの1625kg。車重を見ると、M2はやはりケイマンのような俊敏性は身につけていないように思えるが、正直にいって、それは関係なさそうだ。

センター付近でのステアリングの操舵感は大幅に向上し、切り込みはじめからリアリティに富んだ感触で、コーナーに進入していける。補強の施されたフロントストラットとボールジョイント化されたリアが、今までにはなかった、極めて高い正確性と明瞭性を生んでいるのだろう。

速度域を問わず、路上での身のこなしは極上で、ついスピードが上がってしまう。エンジンは今まで以上にスムーズに回転し、価値ある小さなドライバーズクーペ、トヨタGT86やスバルBRZ、ケイマンも及ばない。だからといって、常に高回転域を必要とするわけでもない。最大トルクはわずか2350rpmで湧出するから、3速が空いた丘陵地帯の道を飛ばすのには好適。充分な活気を伴って、コーナリングラインを描いていける。

デュアルクラッチATも優れているが、わたしの好みはマニュアル。操作は若干重くシフトレバーのストロークも長いものの、変速自体はスムーズで心地よい。この機械的な心地よさはフェイスリフト後のM2の新たな特徴でもある。

FRの醍醐味をサーキットで

サーキットでのハンドリングのバランスにも目を見張る。高速コーナーでは特に、アンダーステア気味となるが、重たいエンジンがフロントに乗り、パワーもかなりあるから仕方がないだろう。

しかし、コーナリング時にブレーキペダルに触れるか、スロットルペダルを戻すだけで、M2の挙動はニュートラルに戻される。不安感なくコーナリングをこなし、ライン調整もスロットルペダルで容易に行える。これこそ、優れた後輪駆動のシャシーをもつクルマを操る楽しさであり、醍醐味だと思う。

ECS(横滑り防止装置)の設定も良い。一般道向けの標準モードでは、激しい加速時には明確に介入を感じるが、サーキットならMダイナミックモードを選びたい。90度ほど曲がるようなコーナーでのドリフトでも、ECSは受け入れてくれるのだ。もしM2コンペティションを購入したなら、1度はサーキット走行を楽しんで欲しいと思う。

そしてM2にも、独自の車両のダイナミクス設定を登録できるMボタンが、ステアリングホイールのスポーク下に追加された。マニュアルの場合は、ダンパーの設定がそもそも固定式だから、M5ほどショートカット・ボダンの意味を持たないことも事実ではある。

しかしサーキットでの走行会で狙ったセクションに差し掛かったら、ボタンひとつ押すだけで、タイヤスモークを派手にあげて駆け抜けることも簡単にできる。例えばの話だけれど。

「買い」か?

ベスト・ドライバーズカー有力候補

M2の持つ楽しさは、リアドライブとリミテッドスリップデフが生み出す、ニュートラルステアでのドリフトのしやすさによるところが大きかった。しかし今回、フェイスリフトを受けたM2はそれ以上の奥行きを得た。敏捷さに磨きがかかり、歯切れの良さとクルマとの濃密な関わりをも楽しむことが可能になった。単なるパワフルなクーペではなく、一級のスポーツカーになったのだ。

ポルシェが4気筒エンジンを搭載することになった際、ライバルモデルにとっては有利に働く可能性があると感じた。BMWは、今回のフェイスリフトで、その可能性をモノにしたといえる。今年のベスト・ドライバーズカーとして、選出したいと思える1台の登場だ。

BMW M2コンペティションのスペック

■価格 4万9805ポンド(727万円)
■全長×全幅×全高 4475×1855×1410mm
■最高速度 249km/h
■0-100km/h加速 4.4秒
■燃費 10.8km/ℓ
■CO2排出量 227g/km
■乾燥重量 1625kg
■パワートレイン 直列6気筒2963ccツインターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 409ps/5250-7000rpm
■最大トルク 55.8kg-m/2350-5200rpm
■ギアボックス 6速マニュアル

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(AUTOCAR JAPAN マット・プライヤー)

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