もくじ
どんなクルマ?
ー ジープのイメージはそのままに近代化
レアかウェルダンか シビック・タイプR vs セアト・レオン・クプラR
どんな感じ?
ー 普通車に近づいたハンドリング
ー 悪路の走破性や利便性も一層強化
「買い」か?
ー 日常性を増したエクストリームなクルマ
スペック
ー ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコンのスペック
どんなクルマ?
ジープのイメージはそのままに近代化
かつてアメリカ軍御用達だったオフロードモデルは、リデザインが施され、少しレトロな雰囲気にはどこか愛らしさまで感じる。すでに米国では販売が行われているJL型のジープ・ラングラーは、英国には今年の夏に到着予定。従来と変わらず、2ドアと4ドアモデルがラインナップされ、今回のテスト車両は、トップグレードとなる4ドアのルビコン。オンロード、オフロード共に試す機会を得た。
スタイリングは着実に進化している。恐らく多くのひとは、ジープのスタイリングはこうあるべき、というイメージを持っていると思う。それを崩さないように、LEDは象徴ともいうべき丸いヘッドライトの中に埋め込まれ、中央でプレスラインが入り気流に配慮したデザインになっているものの、7本の縦に並ぶグリルも変わらない。
この空気抵抗を減らすスタイリング上の処理は、12年のモデルイヤーを保持したJK型とのジープ比で、9%の燃費向上にも貢献しているはず。
現代的なアプローチは、アーキテクチャにも及んでいる。ラダーフレーム・シャシーとダナ社製のソリッドアスクルというトラディショナルな様式は変わらないが、高張力鋼板を用いることで、フレーム周りだけで45kgを軽量化。新しいモデルはボディサイズも少し大きくなり、装備も追加されているが、クルマ全体では90kgの軽量化を実現している。
どんな感じ?
普通車に近づいたハンドリング
米国では、今回テストした3.6ℓV型6気筒エンジンのほか、2.0ℓ直列4気筒ターボに48Vのマイルド・ハイブリッドシステムを組み合わせたユニットの2種が選択できる。2.0ℓのエンジンは、アルファ・ロメオとブロックを共有するが、電子油圧制御による連続可変バルブタイミング&リフトにターボ過給を組み合わせたマルチエアではなく、通常のDOHCとなる。英国では、この2.0ℓガソリンか、2.2ℓディーゼルが選択できる予定。
今回のV6エンジンは、オフロード走行をこなすには良い印象だったが、ピークパワーが4800rpm前後と高めの設定。舗装された峠道や丘陵をそれなりのペースで走る場合は、少しザラついた感触が残る、新開発の6速マニュアルの変速が忙しくなる。
ただ、英国に導入されるラングラーはすべて8速ATとなる予定。ターボと、eトルクと呼ばれる電気モーターの力を借りることで、低回転域での力不足だけでなく、燃費も期待できるだろう。
路上でのマナーはJK型と比較すると大きく向上した。新しい電動油圧式のパワーステアリングを採用し、ステアリングは軽いが、普通車のような、正確なフィーリングを得ている。ルビコンが履くゴツゴツとしたオールテレイン・タイヤは驚くほど静かだし、想像以上にボディロールも小さく抑えられている。一方で、オフロード時には、フロント側のスタビライザーを電子的に機能させなくすることも可能。
英国での走りにも期待はできそうだ。
悪路の走破性や利便性も一層強化
8速ATを搭載したルビコンでチャレンジングな悪路走行も試したが、乗り心地や努力を要しない走破性の高さは、本物のSUVとして真価の見せ所。オフロードでのパフォーマンスでは、ジープに並べるライバルモデルは多くはない。
新しいJL型では、JK型よりもさらに急角度にも対応できるデパーチャーアングル(リアオーバーハング部)とブレークオーバーアングル(ホイールベース間)を確保。また、ATのマニュアルモードを用いて、ヒルディセント・コントロールを機能させれば、急勾配での走行スピードのコントロールも自在だ。
電動油圧式パワーステアリングの軽快なアシストと、小さくなった最小回転半径によって、悪路でのライン取りもより容易になっている。タイトな山頂での駐車や方向転換にも有利だろう。
また、スマートフォンでエンジンスタートや施錠ができるUコネクト・インフォテインメント・システムやUSB-Cポートに加えて、バックカメラやブラインドスポット・モニターなどの機能も搭載。電子技術の面でも現代化が図られている。
ダッシュボード下部に並ぶ4つのスイッチには、8.4インチのタッチスクリーンを介して、フォグライトなど社外パーツの電源の入切を指定することもできる。
「買い」か?
日常性を増したエクストリームなクルマ
オンロードでの走行性能の向上と、追加された装備類に加えて、ソフトトップの機能向上や乗員への配慮など、人間工学的にも改善が施され、従来以上に日常的なクルマとしても使いやすくなったラングラー。
もちろん、ジープはオフロード性能という受け継がれてきたDNAを犠牲にすることもなかった。実際、多くのSUVとは異なり、ラングラーの場合は90%近いオーナーが少なくとも1年に1度は、オフロード走行を楽しんでいるというデータもあるほど。
一方で、過酷な環境下における、電子制御技術の信頼性が懸念されるところではある。それに関してはまだ判断できないが、ジープの技術者はどんな状況下でも機能し続けるように、最善は尽くしている。何しろ、すべての電子機器は地上から76cmまでの部分で防水となっているし、屋根とドアを外した状態で、16時間に渡る暴風雨下での耐久テストもこなしているのだ。
近代化を得たジープ・ラングラーは、エクストリームな試験もパスした、エクストリームな1台といえるだろう。
ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコンのスペック
■価格 約4万0000ポンド(612万円/予想)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 –
■0-100km/h加速 7.0秒(予想)
■燃費 8.1km/ℓkm/ℓ
■CO2排出量 285g/km
■乾燥重量 1912kg
■パワートレイン V型6気筒3604cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 289ps/6200rpm
■最大トルク 35.5kg-m/2750rpm
■ギアボックス 6速マニュアル
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