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ニューモデル 2018.3.11

コンパクトSUV、何を買うべき?(2) 予選ラウンド 後編

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もくじ

予選・前編
ー 時代の寵児・コンパクトSUV
ー 人気急上昇ジャンルの今を探る
ー 予選ラウンドは冬の雨の中で始まった
ー 同ジャンルでも小さからぬ差

    現地画像 プジョー508 ジュネーブ・モーターショー

予選・後編
ー インゴルシュタットに不都合な事実
ー 一長一短のインテリア
ー 4台が予選敗退

インゴルシュタットに不都合な事実

まずは予選ラウンドだ。ラゲッジスペースや後席の広さと快適性、運転環境や質感、装備内容や使い勝手、ラグジュアリーなフィールなどを徹底的に検証。それから走りを検分するが、とくにハンドリングのスタビリティや扱いやすさ、快適性と洗練性に注目し、その上で期待以上の運動性能のようなボーナスポイントを加味する。すると、走りのチェックに入る前に、7台中2台はそれぞれ問題が見つかった。

大概においてはいずれのクルマも、小型ファミリーカーを上回る実用性と荷室の広さを持ち合わせているが、大型SUVに広さでは及ばない、といったところ。ただし1台だけ、インテリアがタイトで、セアト・アテカや日産キャシュカイといったクロスオーバー・ハッチバックと比較した方がよさそうなモデルがあった。

それは、アウディQ3だ。前席はそれほどでもないが、頭上のゆとりは少なく、視界を求めてシートを高めようにもその余地は少ない。後席に大人が座ろうとすればもっと窮屈で、身長185cmの乗員ではヘッドルームが不足し、脚は拡げないと前席に膝がつっかえる。どのクルマもフル5座としては十分な快適性を提供できるサイズではないが、Q3の狭さは顕著だ。ラゲッジルームについても、一般的な5ドア・ハッチバックを下回る。

不満は広さだけではない。つくりは極めてソリッドで、仕上げも上々なのだが、見た目は個性が感じられなかったころのアウディの極端な例を思わせる。トリップコンピューターやヒーターの操作系、インフォテインメント系のコンソールなどは、先々代A4を思い起こさせる古臭さ。A3のようなデジタルメーターや豪華な仕立てが与えられれば、Q3はセールスマンがもっと売りやすいクルマになったはずだ。

一長一短のインテリア

それでもアウディが欲しいというユーザーの多くは、フォード・クーガなど安っぽくて眼中にないというだろうが、室内の広さにかけてははるかに上だ。体格のいい大人であっても、前後どちらの席でも快適に過ごせる。

とはいえ、個人的には長時間乗るのがうれしいキャビンだとは思えない。それは、マテリアルやフィニッシュが上等なクルマと見比べたからそう思うのではない。ダークグレーのプラスティックに覆われた室内(写真左)は、あまりにモノトーンで面白みに欠ける。そして、見た目も手触りも平凡すぎる。

その対極にあるのが、DS7クロスバックのインテリア(写真右)だ。デザインは華やかさを極め、大きなペンダントを思わせるウインドウスイッチや華麗なエアベントに飾られる。試乗車はパフォーマンス・ライン仕様で、アルカンターラのトリムも奢られる。4万ポンド以下の価格帯で、これよりリッチで目を引く内装のクルマは見つけられないだろう。

ただ、エンジンスタートのボタンはどこにあるのか、なかなか見つからない。初めて乗ったら誰でも、発見するまでに30秒以上かかるはずだ。デジタルメーターは、見やすさよりも見栄えを優先しているのが確実。インフォテインメントはスクリーンが非常に大きく、表示がクリアで、操作も非常にしやすいのだが。

つまりそれは、楽に扱うことより、注目を集めるためにデザインされているのだ。そうしたいのはもっともだが、正しい判断かどうかは別の話である。これならば、控えめながらも高級感があり、うまく広さを確保し、本質的にリラックスでき、地味な仕立てのティグアンの方がマシだ。

4台が予選敗退

では、それらの走りはどうか。クーガ(写真左)のハンドリングは思った通り鋭く、ボディコントロールはコンパクトSUVとしては異例に緊張感がある。しかし、ステアリングフィールはどうしようもないほど緩く、パワートレインはややノイジーで洗練性に欠ける。最初の予選敗退者だ。

続いて、姿を消すのがQ3(写真右)だ。メカニカルな洗練性や乗り心地ではクーガを上回るものの、路面の凹凸から来る不快感と無縁ではいられない。2トーン仕上げの20インチ・ホイールが、それを引き起こす大きな原因だ。ハンドリングも、せっかくのコンパクトさを活かした運動性をもたらしてはくれない。

ティグアン(写真左)とDS7クロスバック(写真右)も決勝には進めなかったが、優劣をつけるならティグアンに軍配が上がる。というのも、その走りには綿密な開発のあとが見られるからだ。ティグアンの操作系はDS7以上に手応えが均一で、レスポンスはリニアだった。

試乗車はMT仕様だったが、それでもスムースに走らせるのが楽で、回転の滑らかなクルマだ。DS7のステアリングは、選択したモードによっては十分な手応えに欠け、乗り心地とトランスミッションの動きに洗練度が足りない。

DSのSUV市場参入には興味深いものがある。しかし、予選を勝ち抜いたライバルたちに追いすがるには、インテリアのデザインや質感に注いだ情熱を、もう少し走りの方向に向ける必要がある。ティグアンに関しては、エンジンとトランスミッションの選定が適切で、オプションのサスペンションが装着されていれば、決勝へ進出していたに違いない。

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(AUTOCAR JAPAN マット・ソーンダース)

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