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試乗 レクサスNX300h マイナーチェンジ、使用環境が口コミ左右か

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試乗 レクサスNX300h マイナーチェンジ、使用環境が口コミ左右か

もくじ

どんなクルマ?
ー レクサスNX、X3やQ5にどう挑むか

レクサスNX新型 日本発売 マイナーチェンジで 、どこが変わった?

どんな感じ?
ー 内装は独特 走り、安楽と苛立ちの間
ー ハイブリッド、細部は要吟味 静粛性は◯

「買い」か?
ー ユーザー次第 切り札は「効率のよさ」

スペック
ー レクサスNX300hのスペック

どんなクルマ?

レクサスNX、X3やQ5にどう挑むか

マンネリ化したヨーロッパ産のデザインに日本から挑戦状を叩きつけたレクサスNXが、2014年のデビューから2回目のフェイスリフトをおこなった。

NXはBMW X5のライバルとなるRXの下に位置するが、ヨーロッパでのシェアの低いレクサス車の中でも販売台数の1/3を占める主力車種で、2017年にはプレミアムハッチCT200hの3倍も売れた。コンセプトカーのように鋭いボディデザインが大きなアピールポイントだ。

2018年モデルの変更点はわずかだが、ルックスのインパクトはますます強くなった。大口を開いたスピンドル・グリルはさらにアグレッシブになり、両脇のエアインテークはますます深くえぐられた。ボルボXC60やアウディQ5にメルセデス・ベンツGLCといった控えめな面々と並ぶと、もはや風刺画のように見えるのだ。

ただバンパーの形はより洗練され、LEDヘッドライトはよりスマートなデザインに変わっただけでなく今回レクサス・アダプティブ・ハイビーム・システムを組みこまれた。ウインカーもアウディの上級モデルが始めた「シーケンシャル」式に点滅するようになった。

レクサス・セーフティ・システム・プラスが追加されたのもポイントだ。含まれるのは、衝突被害軽減ブレーキ、アダプティブ・クルーズコントロール、アダプティブ・ハイビーム・ヘッドライト(前方の他車を識別し眩惑しないように照射範囲を自動調節する)、車線逸脱警報とロードサイン・アシスト(道路標識を読み取り車内モニターに表示する)である。

英国ではもうひとつ、2018年のラインアップからは197psの2.0ℓターボエンジン搭載のNX200tが落とされ、今回テストするハイブリッドのNX300hのみとなった。

グレードも減らされ、S、ラグジュアリー、Fスポーツ、Fスポーツプレミアパック(ヘッドアップディスプレイ、マーク・レビンソンの14スピーカーオーディオが追加される)、そして最上位のプレミアが用意される。

どんな感じ?

内装は独特 走り、安楽と苛立ちの間

インテリアは今もって目玉のひとつだが、操作ダイヤルの位置はやたらと低すぎるし、10.3インチに拡大されたインフォテインメント画面の方はダッシュボードの頂上と高すぎる。

レクサスの内装の仕立てはドイツ勢とは明らかに異なり、たくさんのスイッチ類と、流れるような曲線を描くパネル、その表面を仕上げる目新しい素材が特徴だ。

確かに組み付け品質はとても高い。ドライビング・ポジションの調整幅は広く、シートのサポートも良好だ。

運転した印象は安楽さと苛立たしさが相半ばするというところ。平坦な道での乗り心地は良いがそれ以外だと硬いし、音も巡航時は天晴れなほど静かだが、いざ加速に移ると耳障りになる。

NX300hが高級車として振る舞うのは時々、それもほんのちょっとの間だけで、ちっとも長続きしないのだ。

ハイブリッド、細部は要吟味 静粛性は◯

このクルマのハイブリッド・ドライブは4気筒ガソリンエンジンと2基のモーターが遊星歯車の助けを借りてそれぞれ独立して動くのが特徴だが、長所を最大限に引き出すにはお作法がある。

ただ床までアクセルを踏みつけたところで単にエンジンがやかましく回るだけだ。代わりにクルマの慣性を生かして、ハイブリッド・ドライブからなるべく優しくパワーを引き出すように心がけるのが素早くなめらかに走るコツで、速さだってどうせ変わりないのだ。

とはいえ、オフロードの走破性には目を見張るものがある。ボディのロールは程よくコントロールされ、ステアリングの感覚もよく伝わってくる。ただブレーキはまだ回生のアシストが強すぎてバネのように感じられ、力を調節しにくいのは残念だ。

流れの悪い道では、音も立てずなめらかに発進できるNX300hはライバルよりも一枚上手。非ハイブリッドのライバルたちがアイドリングストップからいちいちエンジンを掛けて発進するのに比べて、こちらははるかに穏やかな気持ちで乗っていられる。これは体験してみないとわからないだろう。

「買い」か?

ユーザー次第 切り札は「効率のよさ」

何を優先するかによる。

昔ながらのクルマに慣れ親しんだ運転好きにはハイブリッドの駆動系は扱いにくく感じるだろうし、ステアリングも正確なのはいいとしても人工的なフィールは好まれないだろう。

アルファ・ロメオ・ステルヴィオとは同じカテゴリーとはいえ、まるで異なる次元にいるクルマだ。

ただそんなことは、毎日渋滞の中を通勤するとか高速道路を淡々と運転したい向きには大した問題ではなくなる。ゆっくり走っていても時に強い突き上げが来るとはいえ、そういう場面ではモーターの力で静かな洗練された走りを味わわせてくれるからだ。

ただし大きな妥協が要るのは確か。基本的にNX300hのスイートスポットは整備された道路を巡航するときだけで、ハマると本当に素晴らしいのだが場面は非常に限られるのだ。

それゆえ、バターのようになめらかなアウディQ5や運動性能が魅力的なBMW X3を押しのけてまでこのレクサスをお勧めするのは無理がある。

NX300hの切り札は効率性だ。CO2排出量はわずか121g/kmと、同等のパワーを持つディーゼルのライバルにも優り、イギリスでカンパニーカーとして使う場合は税制上のメリットもある。

贅沢なインテリアと独特なボディデザインも多くのひとびとには十分響くのだろう。

レクサスNX300hのスペック

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