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AUTOCARが選ぶ、ダメだけど愛してしまう18台のクルマたち 後編

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AUTOCARが選ぶ、ダメだけど愛してしまう18台のクルマたち 後編

MGマエストロ・ターボ(1989年)


マエストロが超速ホットハッチの出発点というわけではないが、このターボモデルは実に魅惑的なマシンだ。154psのターボ版Oシリーズ・エンジンを得て、0-97km/h加速は6.9秒、最高速度209km/hが可能となった。

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しかし、実際に走らせると、トルクステアへ抗うタイヤの摩耗ぶりの方が実感しやすいはずだ。現存する個体は、マニア垂涎の存在、のようなものになっている。

リライアント・ロビン(1973年)


リライアントが60年以上にわたり、非力で不安定なクルマを売り続けられたのは、これが英国では二輪免許で乗れることによるところが大きい。ランニングコストが低いのも、支持される一因だ。

現在では、70年代の多くのブリティッシュ・レイランド系モデルと並ぶ、アンチスタイルの主張ツールとなっているという側面もある。ちょっと見直してもいいかもしれない、とは思う。ほんのちょっと、ではあるが。

ルノー・トゥイジー(2012年)


四輪とはいえ、一般的な自動車と同列には扱えない。車体の小ささはもちろんだが、実用性は全般的に乏しい。航続距離は短く、50km以上走れないというのが、どうにも致命的ではある。

それを考えればコストは割高だが、手頃な価格でスーパーカー以上に注目されたいなら、これ以上の選択肢はない。販売面でいえばルノー屈指の失敗作だが、興味深さにおいてもルノー屈指の存在だ。

ローバー・ストリートワイズ(2003年)


編集部の面々が手に入れたくてウズウズするようなクルマ、と言ったらもちろんウソになるが、まったく琴線に触れないとも言い難い。結局、これはよくある4WD風モデルだが、発売当時はMGローバーをこきおろすネタにされたものだ。

2003年の時点で、既に時代遅れだったローバー25をベースにしていたというのもマイナス評価の材料だった。ただ、その風変わりさゆえに、妙に気になるモデルでもある。果たして、程度のいいものがあるのか、そもそもこれが程度を語れるようなクルマなのか、という議論は別として。

スコダ・エステル(1976年)


このエステルが英国で発売された1976年、低価格を歓迎する消費者は多かったが、実際に走らせてみれば思い通りにいかないハンドリングを酷評する声が続出した。サスペンションは未成熟で、重いエンジンをリアに積むとなれば、簡単に挙動を乱すし、それを回復させるのがまたひと苦労ときている。

それでも、この東欧で生産されたチープで元気なクルマが嫌いではない。「もし君がこのクルマを気に入らないのであれば、工場へ送って再教育させることもできるぞ」なんてかつての社会主義国家を気取って冗談を言うのも楽しそうだ。しかし、今やほとんど現存する個体はなく、残っていればそれなりに価値がある。

スマート・ロードスター(2003年)

現代版オースティン・ヒーレー・スプライトとでもいった趣の、ミニマルなスポーツカー。698ccエンジンをリアに置き、スタイリングはシャープ。加えて、その造りはメルセデス品質。魅力的なクルマだが、ショックの大きいトランスミッションには興ざめ。しかも信頼性が実は低く、購入費用はそれほどでもないが、維持費が高くつく。それでもなお、魅力的なクルマではある。

スズキ・ジムニー(3代目・1998年)


今買える新車で、オンロードでの走りがジムニーに劣るものを見つけるのは至難の業だろう。1998年の発売時点で、すでにすべてが時代遅れといえるクルマだったが、英国では毎年1000台ほどの買い替え需要がある。なぜならこれは、もっとも安価で手に入る有能なオフローダーだからだ。

かつてレンジローバーと比較試乗したが、クロカンの王者を向こうに回し立派な戦いぶりをみせた。登場から20年を経て、いよいよフルモデルチェンジすると噂されるが、少なくとも悪路走破性で期待を裏切られることはないだろう。

トラバント(1957年)


このスタイリングをどう見るかは好みの問題かもしれないが、トラバントP50はすべてがひどいクルマだ。製造クオリティ、ハンドリング、パフォーマンス、どれをとっても絶望的で、これに比べれば型落ちのダイハツ・ミラをベースにしたマレーシアのプロドゥア・ニッパがSクラスに思えてくる。

しかし、かつての東ドイツなどでは、これしか選択肢がなかったのだ。そんなトラバント、ベルリンの壁が崩壊して流入した西側ではファッションアイテム扱いされるようになるのだから、世の中わからないものだ。

フォード・フュージョン(2002年)


2002年にデビューすると、フュージョンの評価は冴えないものだった。同時期のフィエスタがベースということで期待されたが、快適性は低く、野暮ったく、走りは平凡で、思うより実用性や万能性は高くない、といった具合だ。

それでもユーザーに支持され、10年ほどの販売期間をたった1度の改良で乗り切った。広く、控えめな走りで、実用車としては過不足ないものだったということだ。なお、アメリカでフュージョンというと、英国などではモンデオを名乗ったクルマが出てくる。ややこしいので、買ったり借りたりするときは要注意だ。

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