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スズキ スイフトハイブリッド試乗レポート マイルドハイブリッドとの違いは何だ?

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スズキ スイフトハイブリッド試乗レポート マイルドハイブリッドとの違いは何だ?

スズキ・スイフトにハイブリッドモデルが追加され2017年7月12日から発売されている。スイフトにはマイルドハイブリッドも継続販売されているので、そのあたりの違いを見ながら試乗レポートをお伝えしよう。
<レポート:高橋 明/Akira Takahashi>

気づけばスイフトも選択肢が増え、だんだん複雑なラインアップになってきた。ベースグレードは1.2Lの自然吸気エンジン搭載モデルに5MT、CVT、2WD、4WDのグレードがあり、マイルドハイブリッドには「ハイブリッドML」、「ハイブリッドRS」の2グレードがある。こちらはCVTのみで2WD、4WDが選択できる。そしてスポーティなモデルとしてRS tがあり、1.0Lターボに6AT搭載モデルというラインアップ。

ここに新たに1.2Lのデュアルジェットエンジンを搭載するハイブリッドモデル2グレードが追加された。トランスミッションには5AGSという組み合わせだ。グレードは「ハイブリッドSG」と「ハイブリッドSL」で、いずれも2WDだけの選択となる。そしてこのハイブリッドモデルは、エコカー減税の取得税、重量税が免税となっている。JC08モード燃費は32.0km/Lとシリーズで最も省燃費モデルとなっている。

では、早速そのハイブリッドモデルについてお伝えしよう。

開発目標はスイフトの走りの良さはそのままに、低燃費を目指したモデルで、マイルドハイブリッドをベースにK12Cデュアルジェットエンジンに5速のシングルクラッチAGSを組み合わせている。これはすでにソリオ・ハイブリッドに搭載されているシステムと同じものだが、後にレポートするが走行フィールではかなり異なる印象だった。

■マイルドハイブリッドとハイブリッドの違い
混乱しやすいのでハイブリッドの種類を整理しておくと、スズキのマイルドハイブリッドモデルはオルタネーター(発電機)にモーター機能を持たせたもので、駆動力としてはクリープ走行ができるレベルのシステムだ。そのため、あくまでもエンジンをサポートする役目を担っているのがマイルドハイブリッドで、ドライブフィールとしてはEV走行ができないため、あまりハイブリッド感はない。しかしながら省燃費には貢献するというシステムだ。

そしてスズキのハイブリッドモデルだが、マイルドに対して、ストロングハイブリッドという理解だと分かりやすい。では何がストロングなのか?といえば、駆動用モーターを搭載していることと、駆動用バッテリーを搭載しているので、通常のハイブリッドと同じなのだが、通常、ハイブリッド車は500V、600Vといった高電圧のバッテリーで駆動モーターに電力を供給している。

しかし、スズキのハイブリッドモデルは100Vで駆動モーターに供給しているため、高電圧タイプのハイブリッドより、モーター出力が小さいという違いがある。そのためEV走行距離やドライブフィールとしてのトルク感が小さいということになる。それがソリオに搭載したハイブリッドで、マイルドハイブリッドに対してのストロングハイブリッドという理解だ。簡単に言えば、システムはハイブリッドシステムと同じだが、電圧が小さく出力が小さめという理由から通常のハイブリッドとマイルドハイブリッドの中間にポジションするということだ。

ちなみに、モーター出力はISGが2.3kw、MGUが10kwで、合計でも12.3kw(約17ps)の出力。プリウスの場合、フロントの駆動モーターが53kwで、AWDの場合はリヤモーターが5.3kwという出力であり、その差は歴然だ。

そして今回のスイフトに搭載したハイブリッドシステムも、そのストロングハイブリッドなのだが、試乗した感想では通常の高電圧タイプのハイブリッドと遜色なく、ストロングという言葉は不要で、通常のハイブリッドとの差を感じられなかったのだ。

■ハイブリッドシステム
システムとしては、マイルドハイブリッドに採用するISG(インテグレーテッド スターター ジェネレーター)に加えてトルクを増幅させる減速機を組み合わせた駆動用モーターMGU(モーター ジェネレーター ユニット)を採用している。駆動にはAGSを介さず直接駆動ができるため、エンジン、ミッションの抵抗もなくスムーズなEV走行が可能で、JC08モードでは32.0km/Lの省燃費を実現。さらに徹底した車両の軽量化で1000kgを切る重量ということもあり、免税モデルとなっているわけだ。

一方バッテリーは、100Vのリチウムイオンバッテリーのパワーパックを荷室下に配し、高電圧ケーブルをフロア下に通したレイアウトとしている。

■AGSとの組み合わせ
AGS(オートギヤシフト)の構造はマニュアルトランスミッションを自動変速させるシングルクラッチ構造で、ギヤチェンジの時に、一旦駆動力が途切れる。そのため、乗り慣れないユーザーにはATとの違いが理解されず乗りにくいという意見もあるが、構造がマニュアルだけに、じつはダイレクト感のある加減速が可能であるが、その恩恵を受けるにはちょっとしたコツが必要で、一般的にはなかなかむずかしいところでもある。反面、自動車をよく理解している人からは不満が生まれにくい。

その不満となるポイントはAGSがシフトチェンジのとき、一旦クラッチを自動で切るため、加速が途切れてしまうことだ。MTのように、自分でクラッチを切れば加速が途切れても違和感と感じないのだが、自動で切れると違和感になってしまう。

このハイブリッドでは、その違和感をなくすために、クラッチが切れ、加速が途切れたタイミングで、MGUのモータートルクが働くため、ドライブフィールとしては、失速感がなくなりATとの差が分かりにくいまでに進化しているのだ。これはソリオでも同じだったのだが、このAGSはスイフト専用にチューニングされており、クラッチの切り離し時間を短縮するチューニングが行なわれているのだ。

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