7月13日に大掛かりなマイナーチェンジが施された「日産NV350キャラバン」。2012年のデビューから5年目に実施された今回の改良では、このカテゴリーのマーケットリーダーである“打倒ハイエース”の意気込みを感じさせる内容だ。
NV350キャラバンが属するワンボックス市場は、事実上ハイエースとキャラバンの2強が大部分を占めており、ハイエースが圧倒的なシェアを誇っている。エンジンを前席の下に配置し、積載性を最大限確保したキャブオーバーは、ビジネス向けを狙ったパッケージングだが、積載性の高さはもちろん、圧倒的な見晴らし/見切りの良さというミニバンにはない副産物も生み出し、商用ユースのみならず、一部の個人ユーザーからも高い支持を得ている。それゆえ、商用ユースと個人ユースというニーズの異なる2つの層を満足させる商品づくりが求められるというわけだ。
なかでもハイエースが用意しているバンの「スーパーGL」という内外装を上質に仕立て上げたグレードは、伝統的に人気が高く、ベンチマークとなっている。今回のNV350キャラバンの改良も、ハイエースのスーパーGLを強く意識しており、ハイエースに追いつこうとする部分と、引き離そうとする部分の両側面が見られる。
NV350キャラバンのエクステリアは、メッキパーツを多用したハイエース スーパーGLよろしく、存在感を増したフロントフェイスが与えられた。ヘッドライトは、ハイエースがロービームのみLEDの設定があるのに対し、NV350キャラバンはロー・ハイの両方にLEDを用意。さらにリアコンビネーションランプにもLEDを用いることで、先進性をアピールした。
またハイエースはベーシックなDXグレードに、外観をスーパーGLに近いスタイリッシュな外観となる「GLパッケージ」と呼ばれる仕様が用意されるが、今回NV350キャラバンにもプレミアムGX/GXとDXの中間にエクステリアを中心に上質に仕立て上げた「VX」というグレードを新設定した。
装備面では、NV350キャラバンには今回リアハッチを軽く締めただけで自動で半ドアが防がれるバックドアオートクロージャーが新たに設定されたが、これもハイエース(2013年11月以降)に追従した装備である。
一方、ハイエースには設定がなく、NV350キャラバンならではなのが「インテリジェント エマージェンシー ブレーキ」(自動ブレーキ)だ。こちらはNV350キャラバンが先駆けて一部のモデルに設定したが、今回バンの全車に標準装備し、ハイエースにさらなる差をつけた。いずれハイエースにも自動ブレーキなどのパッケージ装備「トヨタ セーフティ センスC」を用意してくるだろうが、この点についてはNV350キャラバンがリードしている。さらに上から見たような映像で車体の周囲を見渡せる「インテリジェントアラウンドモニター」の設定もNV350キャラバンの強みだ。
なおワゴンも基本的にはバン同様に改良されたが、残念ながらインテリジェント エマージェンシー ブレーキ(自動ブレーキ)の採用は見送られた。またバリエーションはこれまで通りで、NV350キャラバンは標準ボディ(5ナンバー)の10人乗り・2WD仕様のみ。ハイエースはワイドボディ(3ナンバー)の10人乗り仕様のみで、駆動方式は2WDと4WDを選べる設定となっている。
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NV350キャラバンがマイナーチェンジで自動ブレーキをバン全車に標準装備
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