FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦オースティン6時間レースが行なわれ、レベリオン・レーシング1号車(ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ノーマン・ナトー)がポールポジションから完璧なレース運びで今季2勝目を挙げた。
スタート直後にはLMP1クラスの3台が横並びになりかけるも、ポールポジションのレベリオン1号車がトップをキープ。トヨタ8号車、7号車がそれに続いた。
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1周あたり0.55秒とサクセス・ハンディキャップが軽いこともあり、1号車は快調にリードを広げていく。対してハンディキャップが重いトヨタ勢は、よりハンデの軽い8号車が先行する形となった。
LMP2クラスは、ユナイテッド・オートスポーツ22号車がスタートで先行するも、程なくしてポールのクール・レーシング42号車が首位を取り戻し、7秒までリードを広げていった。しかし、最初のピット作業に時間がかかり、後方から猛追を続けていたレーシングチーム・ネダーランド(RTN)29号車が逆転することに成功した。
今回からタイヤをグッドイヤーからミシュランに変えたハイクラス・レーシング33号車は、山下健太がスタートを担当。2スティント目に入ってペースを上げ、クラス4番手に浮上した。
LM-GTE Proクラスはアストンマーチンの2台がワンツー体制。LM-GTE Amクラスはポールのチーム・プロジェクト1のポルシェ56号車がリードを広げていった。MRレーシングのフェラーリ70号車は、石川資章がスタートを担当。しかし、スタート時に追い抜き違反があったとしてペナルティを受け、最後尾に落ちてしまった。
レース開始から1時間半が経過し、ドライバー交代を行なうチームが出てくる中、トップは変わらずレベリオン1号車。トヨタ8号車との差は32秒まで広がった。
LMP2クラスでは、2番手を走っていたシグナテック・アルピーヌ36号車にブレーキトラブルが発生。ブレーキディスクが粉々になってしまい、緊急ピットインで順位を下げた。
また、山下からアンドレス・フィヨルドバッハに交代したハイクラス33号車は、クラス2番手まで浮上するもLM-GTE Proのコルベット63号車と接触。マシンが大きく跳ねるシーンがあったが、幸い大きなダメージなく走行継続。33号車はその後、ジェントルマンドライバーのフリッツ・ヴァン・イアードが乗るRTN29号車を交わし、一時クラストップに立った。
レース開始から2時間を過ぎ、一時は40秒近くまでリードを広げたレベリオン1号車にトヨタ8号車が食らいつき、逆にギャップを20秒ほどまで詰めていく。ただ、それに対してレベリオンもペースを上げ、ギャップを25秒前後に保ち、周回を重ねていった。
アクシデントもなく淡々とレースが進む中、レベリオン1号車は残り時間1時間30分のところでピットストップ。トヨタ8号車はその約15分後にピットに入った。1スティントの周回数はトヨタ勢の方が多いものの、レベリオン1号車とピット回数に違いが生じるほどではなく、”何か”がなければ逆転は難しい状況が続いた。
すると、残り時間1時間12分のところでLM-GTE Proクラスのポルシェ91号車が駆動系のトラブルでコースサイドにストップ。しかし91号車はすぐに再スタートすることができ、セーフティカーなどが出動することはなかった。
結局、レベリオン1号車は危なげなくトップチェッカー。ポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を挙げた。トヨタ8号車は51秒差の2位。3位のトヨタ7号車は2周遅れでのフィニッシュとなった。
LMP2クラスは、ユナイテッド・オートスポーツ22号車がクラス優勝。序盤にタイヤトラブルがあったものの、レースペースは良く中盤にポジションアップ。後続に24秒差をつけ2連勝を飾った。
ハイクラス・レーシング33号車はクラス7位。一時はクラストップに立ったものの、ジェントルマンドライバーであるマーク・パターソンのペースが振るわなかった上、ピットレーンでのスピード違反や終盤に山下がスピンを喫するなどしたため、ポジションを下げた。
LM-GTE Proクラスはアストンマーチン95号車がポール・トゥ・ウィン。ラスト30分間はポルシェ92号車が5秒後方を走ったが、最後まで寄せ付けなかった。
LM-GTE Amクラスは、レース前半までチーム・プロジェクト1のポルシェ56号車がトップを維持していたが、レース折り返しを過ぎTFスポーツのアストンマーチン90号車が逆転。終盤には90号車とアストンマーチン・レーシング98号車が激しいバトルを展開し、これを制した90号車がクラス優勝となった。
MRレーシングのフェラーリ70号車は、ケイ・コッツォリーノが終盤に追い上げたもののクラス10位が精一杯だった。
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