F1のレースディレクターを務めるマイケル・マシは、ホッケンハイムのコースについて、この先なんらかのレースが開催される前に、ランオフエリアについて再度見直す必要があると認めた。
スタジアムセクションの最終連続コーナー付近のランオフエリアにある、ドラッグレースで使用されるターマックのセクションにおいて、先月のドイツGPでは数名のドライバーが足を取られた。
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雨のせいでドラッグストリップの路面はグリップが非常に低くなっており、結果としてシャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトン、ニコ・ヒュルケンベルグら数名のドライバーがコースを外れた後、タイヤバリアに接触することになった。
「ウエットコンディションでは、最後のふたつのコーナーのターマックは、F1のコースとして受け入れがたいものだ」と28周目でリタイアを余儀なくされたルクレールは、後に不満を漏らした。
FIAは当初ドライバーからの批判を退けており、マシはレースウイーク直後に「ドラッグストリップには問題はないと思われる」とコメントしている。
「我々は先日該当箇所の点検を行い、レース後も水のある状態で再度様子を見た。問題はない」とマシは付け加えた。
しかしマシは、40周目、4位走行中にルクレールと同じ場所でクラッシュしたヒュルケンベルグの意見を聞き、今ではこの件について再考する必要があると感じている。
「ニコと私は議論をした。非常に生産的な議論だった」とマシは語った。
「ある理由から1対1で話をし、議論の内容は我々ふたりの間に留めておくつもりだ。ホッケンハイムに戻ることがあれば、そのときに検討する」
「他に我々にできることがあるかどうか、確認していくことになるだろう」とマシは続けた。
しかしドラッグストリップへの対応が具体的に行われるかどうかは不明だ。ホッケンハイムが2020年のF1カレンダーに載らないことはほぼ確実であり、ドイツGPの将来は現在宙に浮いた状態であるからだ。
マシは、F1ではレースでの安全性を確保する必要がある一方で、問題をなくすためにコースを無難なものにすべきではないと考えており、このふたつの問題のバランスを常にとることが重要であると説明した。
「縁石のようなものだ」とマシはホッケンハイムのドラッグストリップについて語った。
「そこを走らなければいい。ウエットの場合、問題になるということも理解はできるがね。だが現状ではこれがもっともシンプルなやり方だ」
FIAは多くのグラベルトラップを拡大したランオフエリアに置き換えたが、ドライバーたちはそのことに不満を述べている。ワイドに走ったり、トラックリミットを超えたりしても不利になることがないというのだ。
「今もバランスを取ろうとしているが、正直なところ、この作業は永久に行うことになりそうだ」とマシは説明した。
「波を乗り越えたが、また波を乗り越え続けることになる。これも我々全員が愛するスポーツの一部なのだ。万能な策はないと思う」
「これが、目下我々が置かれている状況であり、できる限り最善なかたちでの進化を続けていくことになる」
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