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スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ決勝レポート|石浦宏明が完璧なレース戦略で今季初優勝

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スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ決勝レポート|石浦宏明が完璧なレース戦略で今季初優勝

 ツインリンクもてぎで開催された2018スーパーフォーミュラ第5戦の決勝レースが19日(日)に行われ、ポールポジションからスタートした石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)が今季初優勝を飾った。


 前日の予選とは異なり、曇天となったツインリンクもてぎ。気温30度、路面温度40度の中で52周の決勝レーススタートが切られた。ポールポジションの石浦はうまくスタートを決めてトップで1コーナーを回るが、3番手スタートの松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がチームメイトの野尻智紀を抜いて2番手に浮上すると、5コーナーで勢いよく石浦のインに飛び込み、トップに浮上した。

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 各車が1周目を終了すると、大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)と福住仁嶺(TEAM MUGEN)がピットイン。2台ともミディアムからソフトに交換、2スペック制のタイヤ交換義務を完了した。


 序盤、注目を集める走りをみせたのが9番手スタートの平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。ライバルより明らかに早いペースを発揮し、7周目の90度コーナーでは野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を抜いて3番手に浮上した。

 9周を終え、1ストップ作戦がとれるタイミングになると、後続のマシンを中心に続々とピットインを初めていく。その中で5番手からスタートしたニック・キャシディ(KONDO RACING)。彼もミディアムタイヤからソフトタイヤに履き替える戦略をとった。

 このキャシディをポジションを争っていた山本尚貴(TEAM MUGEN)も13周目にピットイン。彼より先にコースに戻るが、タイヤが十分に温まっておらず、5コーナーでキャシディが先行した。

 15周目には3番手だった平川がピットイン。ここでソフトタイヤから別のソフトタイヤに交換し、2ストップ作戦を選んでいたことが判明した。

 一方、トップ争いは松下と石浦のマッチレースとなり、2台だけハイペースで周回を重ね、後続を完全に引き離した。

 レースの折り返しを過ぎたところで松下がピットイン。ミディアムタイヤに交換する。一方の石浦はステイアウトを選択。松下がピットに入った瞬間からオーバーテイクボタンを連発し、それまでの1分37秒台から1分36秒台前半までペースをあげた。

 セルモインギングもすぐにピット作業の準備を行ない、数周のうち石浦がピットインするかと思われたが、ペースが思いの外よかったようで、レース終盤まで引っ張ることを選択した。これに対して松下は、まだピットインを行なっていなかった関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)のペースに付き合うことになってしまい、タイムロスすることになってしまった。

 松下が関口を抜きあぐねている間に、後方から迫ってきたのが、レース序盤にピットを終えていたキャシディ。35周目のヘアピンでアウトから松下を抜くと、すぐさま関口に接近。どのコーナーでも好きを見つけて攻め込んでいき、38周目のヘアピンでオーバーテイク。これで実質の3番手に上がり、表彰台圏内の争いに名乗りを上げた。

 39周目に平川が2回目のピットストップを敢行。中盤スティントで少しずつタイムを稼いできていたことが幸いし、キャシディの前方でコースイン。大逆転で2番手に浮上した。

 トップの石浦は、途中に一度だけ1分38秒台にペースが落ちたが、それ以外は順調に1分36秒台のペースを維持。40周目にピットインしミディアムタイヤに交換。平川の5秒前方でコースに復帰を果たし、トップの座を確実なものにした。

 レース終盤になっても、各所でバトルは絶えず、特に注目を集めたのが変則的な2ストップ作戦を敢行した大嶋。山本と山下健太(KONDO RACING)の5番手争いに接近すると、まずは残り3周のところで山下をパス。そのまま山本のにも迫り、残り2周の90度コーナーでオーバーテイクし5番手に浮上した。その後、山本はファイナルラップに入ったところで山下にもパスされ、最終的に7位となった。

 残り10周は、ほとんど公式映像に映らないほど盤石な走りを見せた石浦が、トップチェッカー。今季初優勝を飾った。2位の平川は4年ぶりの表彰台を獲得した。3位には今日が誕生日というキャシディが続いた。

 この結果、ドライバーズランキングではキャシディが27ポイントで首位に浮上。2位に山本(24ポイント)、3位は同ポイントで石浦(24ポイント)に。チームランキングではKONDO RACINGが30ポイントでトップとなった。

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