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トヨタ「グランエース」を最速カスタム!? 送迎・カスタム業界の救世主となるか

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トヨタ「グランエース」を最速カスタム!? 送迎・カスタム業界の救世主となるか

■新型「グランエース」にもカスタマイズの波が到来!?

 2019年10月8日に発表され、同年12月16日に発売されたトヨタ新型「グランエース」。インバウンドなどの送迎に対するニーズが高まっていることから国内市場に導入されましたが、早くもグランエースをベースとしたカスタマイズが流行りつつあるといいます。

【画像】超ド級カスタムが勢揃い! グランエースのカスタム仕様を見る!(18枚)

 新型グランエースは、国内では大きすぎるといえる存在感のあるクルマです。ボディサイズは、全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mm、ホイールベース3210mm。室内サイズは、室内長3290mm(8人乗り3365mm)×室内幅1735mm×室内高1290mmです。

 外観デザインは、前方に張り出したセミボンネットや約2mというワイドなサイズを活かした迫力のあるフルサイズワゴンとなります。

 堂々としたフロントデザインは、存在感と高級感をあわせ持ち金属調加飾の大型ラジエーターグリルとヘッドランプを融合させたほか、上下左右に張り出させることにより、迫力のあるフロントフェイスを実現。

 また、グリル枠と連動してヘッドランプに突き刺さるような特徴的なLEDデイタイムランニングライトと、クロム装飾フレームで囲んだ2眼ライトで、高級車に相応しいイメージを表現しています。

 内装は、前席の黒を基調としたインパネに金属調加飾や木目調加飾を配して華やかな演出がされているほか、ディスプレイオーディオをはじめ、スマホアプリが使用できる機能などによって、地図アプリや音楽アプリをディスプレイに表示可能です。

 日本では、ユーザーの多様なニーズに応じて、3列シート(6人乗り)の「プレミアム」と4列シート(8人乗り)の「G」というふたつのグレードを設定しています。

 一般ユーザー向けというよりは、観光業や旅客運送業向けなグランエースですが、カスタム市場ではさまざまなアフターパーツが製品化されつつあります。

 カスタム業界の動向について、グランエースのカスタマイズを手掛けるパーツメーカーは、次のように話します。

「グランエースはワゴンカスタム業界に久々に登場する新型車です。この業界はトヨタ『ハイエース』を筆頭に、日産『キャラバン』などのワゴンのカスタマイズが主流でした。

 しかし、新しくグランエースが登場したことで、既存のユーザー以外に新しいユーザーも加わると予想されており、益々盛り上がると業界では話題です」

※ ※ ※

 現在、グランエースのカスタマイズパーツは、「フロントバンパー」「サイドステップ」「リアバンパー」「マフラー」「サスペンション」「スモークライト類」といったものが、製品化に向けて準備を進めているところが多いよいようです。

 また、カスタムのスタイルは純正のメッキ類を活かしつつ車高を下げているVIP系や、メッキ部分をさらに増やしたオラオラ系、空力性能を考慮したエアロ形状かつホイールで仕上げたスポーティ系など、グランエースをベースにしつつもすでに異なるスタイルが展開されています。

■盛り上がりに期待する一方で、冷静な意見も…

 新たな送迎ニーズに対応するべく登場したグランエースですが、トヨタは次のように説明しています。

「日本導入の背景は、近年のインバウンドによる訪日外国人の増加や、2020年の東京オリンピックに向けて送迎需要の増加が見込まれるためです。

 ベースは海外向けの新型ハイエースで、全長5m超えとかなり大柄なサイズですが、タイヤかなり切れるので一回り小さい『アルファード/ヴェルファイア』より小回りが利くなど、日本でも問題なく使えます。

 また、日本で新型ハイエース自体を導入するわけではないので、既存のハイエース(200系)はそのまま商用バンとして併売し、新型グランエースは、新たな送迎に関わるジャンルを開拓していくモデルです」

 実際に送迎といってもいくつかの種類に分けることができるといいます。トヨタとしては、VIP/企業要人、大使館関係者、芸能事務所などでの「ショーファーニーズ」、ハイヤー/タクシー、インバウンド企業、高級リゾートなどの「送迎ニーズ」、ビックサイズミニバンやキャンパーなどの「小口法人や個人向けニーズ」というユーザーをターゲットにしているようです。

 そんな、期待が込められたグランエースは、ワゴンカスタム市場に新たなる旋風を巻き起こしつつあるともいえる存在です。しかし、今後の動向については冷静な意見も出ており、前出とは別のパーツメーカーは、次のように話します。

「新型車として、グランエースが登場したので、賑やかしにはなるかと思います。ただ、これまでのハイエースやキャラバンは、土建業者の方々などカスタムを好む層がお客さまでしたので、カスタム市場も盛り上がっています。

 しかし、グランエースを購入されるお客さまは、ホテルや旅館、VIP向けの送迎など個性あるカスタムはイメージの問題もあり、避けられるのではないかと思います。

 そのため、グランエースのカスタムは初期の盛り上がりはあるものの、その後の販売は厳しいかもしれません。また、新型コロナウィルスの影響で観光業が大ダメージを受けているようなので、もしかするとグランエース自体の販売も伸び悩むのかもしれません」

※ ※ ※

 また、秋田県でホテルを経営するオーナーは、「2019年12月の発売時点では、最寄りの駅からの送迎や近隣の観光地への輸送力として、購入を検討していました。しかし、新型コロナウィルスの影響で訪日観光客が激減していることもあり、購入に踏み切れていない状態です。しかし、高級感のあるグランエースはお客さまをお出迎えするうえで、魅力的なものだと考えております」と話しています。

 さまざまな業界で期待が高まるグランエース。今後、どのような盛り上がりを見せるのか、気になる1台です。

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