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【試乗】アウディSQ2の印象にはなぜか人により大きな違いがあったが、その理由が判明!?

掲載 更新 4
【試乗】アウディSQ2の印象にはなぜか人により大きな違いがあったが、その理由が判明!?

2019年12月3日に発表されたアウディ最新のSモデル、SQ2は300psを発生する2Lターボエンジンを搭載したコンパクトSUVのホットバージョン。今回、このモデルに試乗することができた。

アウディのもっともコンパクトなSUV、Q2の最強バージョン「SQ2」
「聞いていた話と違う」。SQ2に試乗した時の感想がまさにこれだった。

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アウディブランドの最小SUV「Q2」は、兄貴分にあたるQ3やQ5などと異なるカジュアルなデザインの与えられたモデルで、SUVとしては低い1500mmという全高もあって都会派という印象だ。しかも、3つあるグレードの車両重量はいずれも1300kg台と軽量なこともあり、実際に運転してみてもスポーツ志向を感じられるモデルである。

そのQ2のスポーツモデル「SQ2」を日本市場で発売、というプレスリリースが届いたのは2019年12月3日のこと。吸気・排気側に可変バルブタイミング機構を備えた2L 4気筒ターボエンジンは300ps/400Nmを発生し、7速DCTと4WDを組み合わせて動力性能を向上。車両重量は1570kgとあるので、エンジン性能もあわせて考えれば、高いスポーツ性能を楽しめそうだ。

そのほかにも、Sスポーツサスペンションや専用設定のクイックなステアリングギアレシオの採用など、オンロードでのスポーツ性を強調する文言がいくつも並んでいる。しかも日本デビューの直後、ひと足先に試乗した人たちからは「速い」や「楽しい」といったポジティブな内容の会話が漏れ聞こえてくる。なかには「峠最強」なんていうワードも飛び出し、私の「運転したい」という欲を掻き立ててくる。

ところが、そうした会話のなかには「足まわりがかためで、快適とは言えない」という言葉も。サーキットでのパフォーマンスも追求した「RSモデル」ならその評価もあり得るかもしれないが、このモデルはストリート志向の「Sモデル」だ。ホントにそれほどガチガチにチューニングされたモデルなのか、以来気になっていたのだ。

そして先日、念願叶ってついに試乗する機会が巡ってきた。長距離を運転することはできなかったが、あの言葉の真偽を確かめることができそうだ。

印象の違いの正体はタイヤとホイール
SQ2のボディサイズは全長4220/全幅1800/全高1525mmとコンパクトで、Q2とほぼ同じ。エクステリアデザインでは、マットシルバーのドアミラーカバーやシングルフレームグリルなどを採用してSモデルとしての特別感を、また前後バンパーが車高の低さを、4本出しのマフラーエンドがスポーツ感を演出する。また、ボディ同色のフェンダーモールやサイドスカートなどがベースグレードと異なる装い。とはいえ華美なわけではなく、全体的には落ち着いた印象だ。

試乗車のブレーキキャリパーは赤く塗装されて「S」のエンブレムの描かれたものを装着しているが、これはオプション(6万円)として用意されているもの。またインテリアデザインパッケージ(26万円)というオプションも装備されて、エアコン吹き出し口のあかいパーツや、シートセンター部分を赤い素材とすることでスポーツ感を演出している。そしていよいよ、ホールド感のあるスポーツシートに座り、太めに設定されたDシェイプ型のハンドルを握って走り出す。

パワーステアリングのアシスト量やエンジンパワーの特性、シフトチェンジのタイミングなどを変更できるドライブモードを「オート」や「コンフォート」など5つが用意され、「ダイナミック」を選択すれば、クイックなハンドリングとともに電光石火のシフトチェンジやハイパワーを楽しむこともできる。またコーナリング中のイン側ホイールに軽いブレーキをかける「ホイールセレクティブコントロール」を採用し、SUVとは思えない回頭性の良さを見せてくれる。

ところが、街中のマンホール上を通過しても高速道路で継ぎ目を乗り越えても、試乗を終えるまで足まわりのかたさ、不快感を感じることは結局なかった。短時間での試乗だったが、快適性とスポーツ性を兼ね備えた「好バランスモデル」という印象だ。むしろスポーツモデルとしてはすこしモノ足りなく、もっと剛性感のある走りを期待していた。

そう感じてしまった理由は試乗車を降りた後になってわかった。

そもそも、SQ2に標準装備されているホイール&タイヤは「8J×18インチ・235/45R18」。これが試乗車にも装着されているのかと思いきや、実車には「7J×17インチ・215/55R17」のスタッドレスタイヤを履かされていたのだ。試乗会が2月の箱根付近で行われたこともあって、万一の積雪に備えての装着だったようだ。Sモデルらしくない柔らかさを感じたのは、そのためだと思われる。

さらに「足まわりがかたい」と評した人にも詳細を聞いてみた。すると、そちらの試乗車にはSQ2専用としてオプション設定されている「8J×19インチ・235/40R19」、もちろんサマータイヤが装着されていたというのだ。切削加工の施された大径ホイールはデザインとしてのインパクトは強いものの、乗り心地をやや犠牲にしてしまうのかもしれない。

足まわりの設定がここまで異なるとは思っていなかったが、いま気になっているのは標準装着されている18インチサイズのタイヤ装着車両だ。これがベストバランスかどうか、もう一度試乗の機会が巡ってこないか期待しているのだが、さてどうだろう。(文:蔭山洋平/写真:井上雅行)

アウディ SQ2 主要諸元
●全長×全幅×全高=4220×1800×1525mm
●ホイールベース=2595mm
●車両重量=1570kg
●パワートレーン=直4 DOHCターボ
●排気量=1984cc
●最高出力=300ps/5300-6500rpm
●最大トルク=400Nm/2000-5200rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=7速DCT
●車両価格(税込)=599万円

[ アルバム : アウディ SQ2 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

4件
  • 車を降りるまでタイヤがスタッドレスだったことに気が付かない評論家(笑
  • 足回りの優れたクルマというのは、タイヤやホイールサイズを変えてもしなやかさや乗り心地は大して変わらず快適であるもの。
    つまりアウディQ2やSQ2の足は「それなり」という事。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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