■2019年でもっとも売れた「プリウス」、その理由とは
日本自動車販売協会連合会が発表した登録車販売台数ランキングにおいて、トヨタ「プリウス」は12万5587台を記録し、2019年1月から12月でもっとも売れた登録車となりました。
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現行モデルとなる4代目プリウスは2015年に登場しましたが、プリウス史上もっとも売れた3代目プリウスの人気から一転、登場当初は「歌舞伎顔」と比喩されるフロントのデザインなどに賛否が分かれ販売台数が伸び悩んだ時期もありましたが、2018年12月のマイナーチェンジ後には順調に売上を伸ばしています。
では、現行プリウスの人気グレードやオプションについてはどうなっているのでしょうか。
まず、プリウスのグレードには「Aプレミアム」「A」「S」「E」があり、さらにEグレード以外にはタイヤサイズや内装などが異なる「ツーリングセレクション」モデルがラインナップされているほか、2WDと4WD(E-Four)が選択可能です。
車両価格(消費税込)は、「E(251万8560円)」、「S(256万5000円)」、「S”ツーリングセレクション”(273万2400円)」、「A(284万2560円)」、「A”ツーリングセレクション”(300万6720円)」、「Aプレミアム(317万5200円)」、「Aプレミアム”ツーリングセレクション”(328万4280円)となっています。
プリウスの人気グレードについて、トヨタ販売店スタッフは以下のように話します。
「プリウスの特徴は、幅広い年代の方に人気な点です。『まずはプリウス』と考える若い人であればコストパフォーマンスの高いSグレードが人気で、『落ち着いたクルマを』という中年から年配の人であれば上質な内装や装備が充実している『Aプレミアム』グレードが人気です。
しかし、プリウスは全グレードで予防安全機能などの基本的な装備は充実しているため、グレードの違いでそこまで大きな偏りはありません」
たしかに予防安全性能では、「Toyota Safety Sense」が全グレードで標準装備され、プリクラッシュセーフティ、オートマチックハイビーム、レーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロールといった先進機能を搭載しています。
さらに、メーカーオプションとして、「ITS CONNECT(ITSコネクト)」の搭載も可能です。これは、道路とクルマやクルマ同士が直接通信することで、あらゆる情報を収集することができる状態です。
オプションについては、前述とは別のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。
「ディーラーオプションでは『AERO』『ELEGANT』『MODELLISTA』『TRD』といったデザイン面を変更するオプションパーツが豊富です。
プリウスは走っている台数も多いですから、個性を出すためそういったデザインオプションは一定の人気があります」
それぞれのコンセプトとしては、AEROは「個性をスタイリッシュに魅せる洗練されたスタイル」、ELEGANTは「エレガントな魅力を際立たせた上質なスタイル」、MODELLISTAのICONIC STYLEは「大胆に、ダイナミックに、かつてない存在感を醸し出す」、MODELLISTAのELEGANT ICE STYLEは「美しく、エレガントに、華やかな魅力を解き放つ」となっています。また、TRDは全体的にスポーティな印象を与えるデザインが多くなっています。
ミラー部分のデザインやスポイラーやマッドガード、タイヤホイールなどに独特のデザインが施されているため、人気車でもオリジナリティを出すことが可能です。駐車場でまったく同じプリウスが並んでいて見分けがつかない、といった悩みを解決できるでしょう。
また、プリウスのカスタムやチューニングについて、専門店のスタッフは次のように話します。
「カスタムされているプリウスは『S』グレードがとくに多いです。基本の装備は充実しており余計なものがついていない、という絶妙なバランスのためでしょう。
カスタムのベースとなるモデルとしては、価格の高い上級グレードは不人気になるケースも多いので、プリウスのSグレードは『丁度いい』のだと思います」
※ ※ ※
装備が充実しており内装も上質なクルマを求める年齢層には「Aプレミアム」が、若い世代やカスタムのベースに考えている人には「S」が、それぞれ人気のようです。
幅広い年齢層だけでなく、幅広いユーザー層までカバーしているという点が、プリウス人気の大きなポイントといえるでしょう。
しかし、2019年には多くの人気車種が登場し、2019年12月の販売台数ランキングだけでみると、1位はトヨタ「カローラ」で2位がトヨタ「ライズ」となっており、プリウスは3位にランクダウンしています。
さらに、2020年2月にはトヨタ新型「ヤリス」やホンダ新型「フィット」などコンパクトカーとハイブリッドという売れる要素を持ったモデルも登場が予定されるため、2020年の販売台数ランキングからも目が離せません。
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