2019年12月12日、マクラーレン・オートモーティブはスポーツシリーズの最新作「620R」を発表、2020年1月より限定350台で生産を開始し、2020年2月より納車をスタートすることを明らかにした。日本市場にも導入され、車両価格は3750万円からを予定しているという。
メカニカルな調整なしにフルスリックタイヤで走行可能
マクラーレン 620Rは、世界各国のGTレースで成功を収めている 570S GT4 の公道バージョンというべきモデルで、究極のサーキット指向でありながら公道走行が可能なモデルとして登場する。
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ボディコアは 570S GT4と共通のシングルピースのカーボンファイバー「モノセル II」を採用、エンジンも 570S GT4と同じ3.8LのV8 DOHCツインターボを搭載するが、レースレギュレーションの制約がなくなったため、その最高出力は実に620psまで向上。0→100km/h加速は2.9秒、最高速は322km/hを実現する。
そのパフォーマンスの高さは、設定されるタイヤでわかる。標準でピレリPゼロ トロフェオのセミスリック(フロント225/35R19、リア285/35R20)が装着されるが、メカニカルな調整なしにサーキットでオプションのフルスリックタイヤで走行可能というから凄い。
サスペンションには32段階に減衰力を選択できるレース用ダンパーが組み込まれ、アンチロールバーやスプリングは通常のスポーツシリーズよりもハードなものとなっている。またサーキット指向の設定の場合、カーボンセラミックブレーキ(フロント390mm、リア380mm)や鍛造アルミキャリパーが装備される。
エアロダイナミクス性能も570S GT4譲りで、高い位置に設定された調整可能なカーボンファイバー製リアウイングは、巨大なダウンフォースを発生しながらドラッグを抑えている。またあわせて、フロントのバンパー、スプリッター、エアロブレード、ボンネットも新たにデザインされ、空気の流れを最適化している。
シートは超軽量のカーボンファイバー製のレーシングタイプで、マクラーレン・トラック・テレメタリー(MTT)システムも標準装備するほか、キャビンにはカーボンファイバーのエレメントが随所に使われている。
その一方で、サーキット走行に必要でないものは可能な限り省略されており、620Rにはフロアカーペットやグルーブボックスもない。エアコン、ナビ、オーディオも標準装備されないが、これらは追加費用なしにオプションとして選択できる。もちろん、他のマクラーレンのロードカーと同様、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)によるカスタマイゼーションも可能となっている。
ボディカラーは、570S GT4のレーシングカーをイメージさせる、マクラーレンオレンジとシリカホワイト、オニキスブラックが設定されるが、要望に応じてスペシャルカラーやデカールも用意される。
マクラーレン 620R 主要諸元
●全長×全幅×全高:4557×1945×1195mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1386kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ
●排気量:3799cc
●最高出力:456kW(620ps)/7000rpm
●最大トルク:620Nm(63.2kgm)/3500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●0→100km/h加速:2.9秒
●最高速:322km/h
●車両価格:3750万円~
[ アルバム : マクラーレン 620R はオリジナルサイトでご覧ください ]
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