現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 世界初のエンジン登場! マツダ「スカイアクティブX」の実力はいかに?

ここから本文です

世界初のエンジン登場! マツダ「スカイアクティブX」の実力はいかに?

掲載 更新
世界初のエンジン登場! マツダ「スカイアクティブX」の実力はいかに?

 世界で初めて圧縮着火エンジン(スカイアクティブX)を搭載した市販車となるマツダの「マツダ3」が2019年12月5日に国内で発売となります。

 ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの良い部分を持つという、スカイアクティブXの乗り心地は、どのようなものなのでしょうか。

【写真】衝撃! 2万kmオイル交換せず破損したエンジン内部

 マツダ3のハンドル握って走り出すや「これは凄いことですね!」とウナります。

 簡単にいえば、「ガソリンエンジンながらディーゼルエンジンと同じ熱効率を実現可能な圧縮着火エンジンの市販化」は、世界中の技術屋さんにとって見果てぬ夢だったのです。数多の自動車メーカーがチャレンジし、成功していません。

 マツダが市販した圧縮着火エンジン、驚くほど普通で自然に回っています。むしろ普通のエンジンと比べて、アクセルレスポンス良く、中回転域のトルクだって太い。

 ロータリーエンジンのように「レシプロとまったく違うエンジンフィール」だったり、ハイパワーターボのような「ガツンと手応えのあるトルク感」的な個性こそ薄いが、圧倒的な技術レベルです。

 もう少し詳しく紹介すると、5千回転くらいまでの常用回転域では前述の如く圧縮着火させるため(それ以上の回転域では点火プラグだけで着火させる通常燃焼)、元気よく走らせてもディーゼルのように燃費良いといいます。

 高回転まで引っ張ったときのエンジンフィールも「自然!」。複雑な構造や燃焼をおこなっているエンジンだとは思えないほどです。

 圧縮着火しているときのエンジン音は、ガソリンエンジンよりディーゼルエンジンに近く、低い音階ですが振動は無し。

 音もキッチリ遮音してあるため気にならりません。高回転まで引っ張って通常燃焼モードになるとエンジンフィールも普通のガソリンエンジンのようになって面白く、3千回転以下の常用回転域だと静かで滑らかです。

■価格は少し高い? 商品力の改善に期待!

 一方、現段階では、マツダ3の2リッターエンジン搭載車と比べて、価格差が約68万円となり、「少し高いかな」と感じてしまいます。

 素晴らしい技術に感心するものの、一方でクルマも商品だから「内容に見合った価格」じゃなければ成立しません。

 解りやすい指針でいえば、普通のガソリンエンジンと24馬力違うため、1馬力1万円として24万円高くても良い。また燃費は、20%程度良いから燃料コストで浮く分が20万円となり、合計44万円といったイメージ。

 逆に考えれば残る24万円分の魅力を付けると商品力が出るということです。パワーユニット担当の役員に聞いたら「今回は、世界初の技術ということで安全マージンを十分確保して180馬力にしていますが、高回転域でのパワーはもっと出せます」。

 200馬力になれば普通のエンジンとの出力差は44馬力。それだけで妙味出てくるうえ、加えていまは普通のエンジン車と全く同じ外観ながら、ブレーキをアップグレードさせたり、エアロパーツなどを加えスポーツモデル仕立てのイメージにしてやれば(マツダスピード復活など歓迎)、さらに20万円分くらいの付加価値を付けられるだろう。

 おそらくスカイアクティブXの評価はあまり高くないと思うし、売れ行きも伸び悩むでしょう。でもポテンシャルを感じます。

 何よりパワフルながら燃費良い。6速MT仕様も試してみたが、低い回転域からトルク出ているためドライバビリティ良好です。

 高出力バージョン出てくるまでは、マツダファンの皆さんで支えてあげたらいいと思います。

 その間、マツダが頑張ったらスカイアクティブXに商品的な価値を付けられることでしょう。

 スポーティモデルの雰囲気をキッチリ持たせたマツダ3に200馬力のパワフルなエンジンを搭載し、日常的な乗り方なら20km/Lくらい走ってくれるようなモデルであれば、いまの価格だって十分に魅力的ではないでしょうか。

関連タグ

こんな記事も読まれています

ジープ「ラングラー」新型モデル発売!エントリーグレード導入&2種類の限定モデル設定
ジープ「ラングラー」新型モデル発売!エントリーグレード導入&2種類の限定モデル設定
グーネット
ランドローバー「ディフェンダー」2025年モデル受注スタート 標準装備をアップデート
ランドローバー「ディフェンダー」2025年モデル受注スタート 標準装備をアップデート
グーネット
DS4 ヒナゲシのような赤いボディカラーの特別仕様車「コクリコエディション」発売
DS4 ヒナゲシのような赤いボディカラーの特別仕様車「コクリコエディション」発売
グーネット
渋谷の空に新型ラングラーが現れた!【改良新型ジープ ラングラー アンリミテッド】
渋谷の空に新型ラングラーが現れた!【改良新型ジープ ラングラー アンリミテッド】
グーネット
フェラーリ499Pが好調キープか、FP1でワン・ツー。ランボルギーニとアルピーヌが続く/WECスパ
フェラーリ499Pが好調キープか、FP1でワン・ツー。ランボルギーニとアルピーヌが続く/WECスパ
AUTOSPORT web
不遇のイメージが色濃いR33スカイラインだが乗っていて楽しかったゾ! 所有していたからこそわかった[走り]の真実
不遇のイメージが色濃いR33スカイラインだが乗っていて楽しかったゾ! 所有していたからこそわかった[走り]の真実
ベストカーWeb
シェイクダウンは今季初出走のソルドが首位タイム。ヒョンデがトップ3独占/WRCポルトガル
シェイクダウンは今季初出走のソルドが首位タイム。ヒョンデがトップ3独占/WRCポルトガル
AUTOSPORT web
ガソリンを捨てきれない理由は[ハイブリッド車]のバッテリー寿命!? 延命術はあるのか?
ガソリンを捨てきれない理由は[ハイブリッド車]のバッテリー寿命!? 延命術はあるのか?
ベストカーWeb
ウェッズの人気ホイール「レオニス」に輝く新作登場! 繊細さの「FR」と躍動感の「MV」はトヨタ「アルヴェル」から軽自動車まで対応
ウェッズの人気ホイール「レオニス」に輝く新作登場! 繊細さの「FR」と躍動感の「MV」はトヨタ「アルヴェル」から軽自動車まで対応
Auto Messe Web
ポイントリーダーのマルティン、初日最速で予選へ。母国戦クアルタラロも奮闘10番手|フランスGPプラクティス
ポイントリーダーのマルティン、初日最速で予選へ。母国戦クアルタラロも奮闘10番手|フランスGPプラクティス
motorsport.com 日本版
新型ミニ・クーパー SEへ試乗 プレミアムでも「個性」は希釈? 本当の4代目はEVのみ
新型ミニ・クーパー SEへ試乗 プレミアムでも「個性」は希釈? 本当の4代目はEVのみ
AUTOCAR JAPAN
ニューウェイ離脱に「彼の役割は変わった」とレッドブル代表。チームは数年前から準備をしてきたと主張
ニューウェイ離脱に「彼の役割は変わった」とレッドブル代表。チームは数年前から準備をしてきたと主張
AUTOSPORT web
日産「フェアレディZ」が1-2フィニッシュ! SUPER GT第2戦富士GT500クラスは波乱の展開でした
日産「フェアレディZ」が1-2フィニッシュ! SUPER GT第2戦富士GT500クラスは波乱の展開でした
Auto Messe Web
グローバル販売は340万台超 日産、2023年度決算発表 売上アップも中国では「苦戦」続く
グローバル販売は340万台超 日産、2023年度決算発表 売上アップも中国では「苦戦」続く
AUTOCAR JAPAN
「風評は瞬く間に拡散されてしまう」ミック・シューマッハーが明かすWEC挑戦決断時の葛藤と、F1との違い
「風評は瞬く間に拡散されてしまう」ミック・シューマッハーが明かすWEC挑戦決断時の葛藤と、F1との違い
AUTOSPORT web
630万円! 最上級の「3列シートSUV」発表! パワフルな「ターボ×ディーゼル」エンジン搭載した特別な「オーバーランド仕様」発売へ!
630万円! 最上級の「3列シートSUV」発表! パワフルな「ターボ×ディーゼル」エンジン搭載した特別な「オーバーランド仕様」発売へ!
くるまのニュース
ブノワ・トレルイエの新チームから参戦するヨアン・ボナートが高速ターマック戦を連覇/ERC第2戦
ブノワ・トレルイエの新チームから参戦するヨアン・ボナートが高速ターマック戦を連覇/ERC第2戦
AUTOSPORT web
アウディF1、サインツに次ぐ候補はオコンか。現ドライバーのボッタスと周冠宇は厳しい状況
アウディF1、サインツに次ぐ候補はオコンか。現ドライバーのボッタスと周冠宇は厳しい状況
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村