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イマドキは軽自動車で十分! の声もわかるけど「軽じゃ足りない」ポイントとは

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イマドキは軽自動車で十分! の声もわかるけど「軽じゃ足りない」ポイントとは

 高速道路や合流加速などでは限界を感じてしまうことも

 日本独自の規格である「軽自動車」、当たり前だが日本で使いやすいクルマとして開発されていることもあって、そのシェアが拡大している。2019年9月の乗用車カテゴリーでいうと登録車の新車販売は30万280台、対して軽乗用車の新車販売は15万8576台。乗用車でいうと新車の3台に1台は軽自動車という時代なのだ。では、軽自動車は登録車と比べて全面的にそん色がないのだろうか。やはり軽自動車規格で制限されていることはネガとして感じられる面もある。

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 軽自動車は規格によって総排気量が660cc以下となっている。最近の軽自動車用エンジンは可変バルブタイミング機構を備えたり、変速比幅の広いCVTを採用したりしているのでNAエンジンであっても市街地から高速までそれなりに走ることはできるし、実用上の問題も感じない。

 しかし、1.5リッタークラスと横並びで加速性能を比べると劣ってしまうのは仕方がない。とくに高速道路や幹線道路での合流加速などでは排気量によるパフォーマンスの限界を感じてしまうこともあるだろう。もっともボディが軽いこともあって、ターボエンジンになるとBセグメントとの比較であれば体感的にはそん色ない加速が味わえる。

 軽い分どうしても衝撃には弱くなってしまう

 ただし、文字どおり軽自動車が軽いということは衝突時には不利に働く。単独での衝突安全性については軽自動車だからといって劣ることはなく、小さいボディなりにクラッシャブルゾーンを設け、空間を確保するようになっている。しかし、クルマ同士の衝突事故では物理の法則から軽いほうが弾き飛ばされてしまう。そのため、多くの事故ケースにおいて軽自動車の被害が大きくなる傾向にある。

 もっとも、3ナンバーの乗用車であっても大型トラックとの衝突では乗用車の被害が大きくなることが多いわけで、クルマ同士の衝突では軽いほうが不利というのは当然の話。そのためにコンパチビリティという考え方で、大きなクルマほど他車への攻撃性を抑えようという設計をしているが、まだまだ全車で同等の衝突安全性能を有しているというわけではない。

 乗車定員についても軽自動車は4名が上限と決まっている。どんなにキャビンが広いと感じてもそれ以上が乗ることはできないのだ。また全長が3.4mと制限されていることもあって、フル乗車で積める荷物の量も限られる。多人数乗車の必要性があるならば軽自動車は選択肢から外れるであろう。

 このように軽自動車のウィークポイントは、その規格によって制限されている部分に現われる。逆にいえば、小さいからこそ住宅街での取り回し性の良さといったストロングポイントにつながっている。

 また、冒頭で記したように、軽自動車はよく売れている。売れているジャンルは競争も激しく、開発費もかけられる。そのため、今どきの軽自動車は機能面でどんどん進化している。電動スライドドアを装備するスーパーハイトワゴンは各社から出ているし、マイルドハイブリッドや追従クルーズコントロール(ACC)といった最新テクノロジーが搭載されていることは珍しくない。日常使いにおいて不満を覚えることもないだろう。むしろ、規格で制限されていない領域においては、国内での用途に最適化しているといえるのが、最新の軽自動車なのだ。

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