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世界記録を刻み続けてきた、ブガッティの歴代ハイパースポーツ

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世界記録を刻み続けてきた、ブガッティの歴代ハイパースポーツ

Bugatti Chiron Super Sport 300+

ブガッティ シロン スーパースポーツ 300+

世界記録を刻み続けてきた、ブガッティの歴代ハイパースポーツ

幾度となく“記録”で世界を驚かせてきたブガッティ

個性的なエクステリアに贅沢を極めたインテリア、想像を絶するレベルのパワーを備えたエンジン。ブガッティは110年にわたり自動車の頂点に立ち続けてきた。

そして2019年、「シロン スーパースポーツ 300+」は史上初めて量産車として時速300マイルを突破。時速304.773マイル(490.484km/h)を記録し、ブガッティの技術の高さを改めてアピールした。そしてブガッティの記録達成はこれが初めてではない。これまで幾度となく世界を驚かせてきたのである。

ブガッティ・オートモビルズのステファン・ヴィンケルマン会長は、世界記録達成について以下のようにコメントした。

「110年前にブガッティが設立されて以来、並外れた技術を持ち、パワフルでハイスピードな自動車ブランドと認識されてきました。そして過去30年だけでもいくつもの記録を樹立しています。そして、我々はそれを誇りに思っているのです」

Bugatti EB110

ブガッティ EB110

その後のハイパースポーツの基準を打ち立てたEB110

1990年代初頭、ロマーノ・アルティオーリが送り出した「EB110」により、近代的なハイパースポーツの概念が確立された。EB110は全輪駆動、4基のターボチャージャー、カーボンファイバー製モノコックなど、2000年代へとつながる技術をいくつも備えていた。

ブガッティはEB110に持てる技術をすべて注ぎ込み、ミッドに搭載された3.5リッターV型12気筒5バルブエンジンの最高出力は「GT」が560ps、「スーパースポーツ(SS)」が610psを発揮。以下のようにいくつもの世界記録を樹立した。

■EB110 GT

・0-100km/h加速世界記録:3.46秒(1992年5月)
・400m加速世界記録:11.4秒(1992年5月)
・1000m加速世界記録:20.7秒/259.7km/h(1992年5月)
・最高速度:342km/h(1992年5月)

■EB110 SS

・0-100km/h加速世界記録:3.26 秒(1993年5月)
・400m加速世界記録:10.9秒(1993年5月)
・1000m加速世界記録:19.61 秒/276.5km/h(1993年5月)
・最高速度:351km/h(1993年5月)
・天然ガスエンジンによる最高速度記録:344.7km/h(1994年7月)
・氷上における生産車速度記録:296.34km/h(1995年3月)

Bugatti Veyron

ブガッティ ヴェイロン

1000psを超える最高出力を誇ったモンスターマシン

フォルクスワーゲンの傘下に入ったブガッティは、2005年からニューモデル「ヴェイロン」の生産をフランスのモルスハイムでスタートした。当初、搭載された8.0リッターW型16気筒エンジンの最高出力は1001psを発揮。2005年の時点で最高速度408.47km/hを達成しており、ヴェイロンの型式認証書は最高速度407km/hと記載されていた。つまり、ヴェイロンは生産開始時点で世界最速の量産ハイパースポーツになったのである。

2010年6月には、さらに強化されたヴェイロン スーパースポーツ(SS)がデビュー。搭載されるエンジンは1200psにまでパワーアップし、最高速度は431km/hにまで達して再び世界最速の量産車の称号を手にした。

このヴェイロンSSには、400km/hに到達するための2番目のキーである「スピードキー(Speed Key)」が搭載された。このスピードキーをアクティにすると、車高をローダウン、リヤウイングが下げられ、ディフューザーフラップが閉じることでドラッグが低下する。

また、2013年4月にはオープントップの「ヴェイロン 16.4 グランスポーツ ヴィテッセ」が、408.84km/hという、量産ロードスター世界最速記録を樹立している。

■ヴェイロン

・最高速度:408km/h(ヴェイロン 16.4:2005年5月)
・最高速度:431km/h(ヴェイロン スーパースポーツ:2010年6月)
・ロードスター最速記録 408km/h(ヴェイロン 16.4 グランスポーツ ヴィテッセ:2013年4月)

Bugatti Chiron

ブガッティ シロン

世界初となる時速300マイルの突破

現行モデルの「シロン」は、ヴェイロンの後継モデルとして2016年にデビューした。8.0リッターW型16気筒エンジンの最高出力は1103kW(1500ps)。2017年、元F1ドライバーのファン-パブロ・モントーヤのドライブにより「0-400-0km/h」タイムアタックを行い、41.96秒を記録した。

シロンにより、ブガッティは時速300マイルを超えた最初の自動車メーカーとなった。同時に生産前のプロトタイプにより、生産車世界最速となる490.484km/h(時速304.773マイル)を樹立している。

「この速度記録は、ブガッティにとって素晴らしい成果と言えます。そして、様々な部門の従業員によって成し遂げられた記録でもあります。ブガッティの名前は時速300マイルを超えた最初のブランドとして、永遠に歴史に刻まれるでしょう」と、ヴィンケルマン。

■シロン

・0-400-0km/h 最速タイム:41.96秒(シロン:2017年9月)
・生産車初の300mph突破:時速304.773マイル(シロン:2019年7月)
・生産車世界最速:490.484km/h(シロン スーパースポーツ 300+:2019年7月)

最後となるワールドレコードへの挑戦

ヴィンケルマンは、シロンによる速度記録挑戦はこれが最後になることを明かした。

「世界中の自動車ファンたちが、シロンによる記録達成のこの瞬間を待っていました。私たちに、その期待の想いが日々届いていたのです。そういった意味で、この記録はすべてのファンへと贈るプレゼントと言えるかもしれません」

「しかし記録への挑戦はこれが最後になります。我々はもうこのレースに参加することはありません。ブガッティは幾度となく、世界最速のクルマを開発できることを示してきました。将来に向けて、さらにエキサイティングなプロジェクトに集中します」

ブガッティが製造するハイパースポーツは最高速度だけでなく、独自のキャラクター、ライバルを圧倒するラグジュアリーさ、比類のない美しいデザインを持つと、ヴィンケルマンは付け加えた。

「ここに挙げたすべての要素がシロンを構成しています。さらに、これらの要素を極めていかなければならないのです」

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