スタッドレスタイヤの寿命とは?3シーズン目は大丈夫?
スタッドレスタイヤは冬場しか使わないものですが、そのコストは高めなのでなかなか交換はしたくないものです。そして寿命を把握しにくいものでもあります。特に気にするのは、何シーズン使えるのだろう? はたしてその答えはあるのでしょうか?
スタッドレスタイヤの性能は柔らかさが大切
スタッドレスタイヤの性能を左右する(サマータイヤも同様ですが)のがトレッド部分の柔らかさです。トレッドのゴムであるコンパウンドが硬化してしまうと、とくに氷上での性能が低下してしまいます。トレッドはしなやかに氷面に接触しないとなりません。これは指や爪で押したりしたくらいではわかりません。専用の硬度計もあるのですが、素人では使いこなせません。ショップで計測してもらえばある程度はわかりますが、計測時の気温や装着済みなのかタイヤ単体なのかなどの諸条件によっても変わってきますので確定的ではありません。
目安としては何シーズン使用したか?です。一般的にスタッドレスタイヤは3~5シーズンが寿命と言われていますので、2シーズンは安心して使っていいでしょう。しかし、問題は使わないときにどのように保管していたかが大切です。タイヤが避けるべきなのは、湿気、紫外線、オゾンです。つまり、雨や直射日光を避けて保管することが大切です。自宅で保管するなら物置の中などが理想、少なくともベランダの屋根の下にカバーを掛けて保管するようにしましょう。ショップに保管を依頼する際は、どのような場所に保管するのかを確認することも大切です。
さて、3シーズン目のスタッドレスタイヤですが、これが使えるか使えないかの分かれ目です。きちんと保管されていたタイヤならば使えると思っても問題ないでしょう。もし不安なら対処方法もあります。
スタッドレスの限界とタイヤとしての限界
タイヤにはスリップサインと呼ばれる摩耗限界を示す仕組みがあることは多くの方がご存じだと思います。スリップサインはサイドウォールの「▲」の位置に対応するトレッド部分の溝が途切れて現れます。スリップサインは残り溝の深さが1.6mmになると出現します。スリップサインが現れたタイヤはタイヤとしての寿命となり、使うことはできません。一方スタッドレスタイヤには太い矢印記号(4カ所)があり、そこに対応するトレッド部分がスリップサインのように溝が途切れて出現します。この部分はプラットフォームと呼ばれ、タイヤ溝の深さが半分になると現れ、スタッドレスタイヤとしての寿命を知らせます。つまり、プラットフォーム出現後、スリップサイン出現まではスタッドレスタイヤとしては使えませんが、サマータイヤとしては使えるということになります。とはいえ、タイヤはスタッドレスであれサマーであれ、半分減ったらかなり性能が落ちていることを忘れないでいただきたいです。
微妙な劣化、微妙な減りのスタッドレスはどうする
お金に余裕があれば交換してしまうべきです。しかし、降雪地域に住んでいるわけでもなければ、スキーやスノボで雪国に行くわけでもない、都会に住んでいて万が一のためにスタッドレスを履いている……という状況ならば、樹脂チェーンなどを携帯することで対応できるでしょう。そもそもチェーンはサマータイヤに装着することでも機能しますので、性能ダウンしたスタッドレスタイヤでも大丈夫。万が一のときはチェーン対応としておけば、安心して古めのスタッドレスタイヤを使えます。
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