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ホンダ「シビック」復活から2年 大型化したシビックは日本市場のニーズにマッチしたのか!?

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ホンダ「シビック」復活から2年 大型化したシビックは日本市場のニーズにマッチしたのか!?

■シビック誕生から47年を経た最新モデルはどう変わったか

 主力市場が北米ということもあり、現行モデルはかなり大型化したホンダ「シビック」。一時は日本市場から姿を消しましたが、2017年に復活を果たし丸2年が経ちました。復活時は日本でも反響が大きかったようですが、大型化したシビックは果たして日本市場で受け入れられたのでしょうか。

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 ホンダを代表する小型車といえば「シビック」です。初代の発売が1972年ですから2019年で誕生から47年を迎え、現行のホンダ車(4輪車)のなかではもっとも長い歴史があります。

 シビック登場以前、ホンダは「Sシリーズ」や「N360」など自動車製造をおこなっていましたが、シビックの登場によって、ホンダが自動車メーカーとして世界的にも認められる大きな転機となりました。

 初代シビックのボディサイズは全長3405mm×全幅1505mm×全高1325mm(DXグレード、以下同様)と非常にコンパクトでしたが、FF車としたことで室内は実用に十分は広さが確保されています。

 エンジンは最高出力60馬力の1.2リッター直列4気筒OHCを搭載し、車重が615kgと非常に軽量で、キビキビとした走りと低燃費が特徴でした。

 また、シビック発売直後の1973年に勃発した第四次中東戦争に端を発したオイルショックにより、世界的に低燃費なクルマの需要が高まった背景があり、シビックの世界進出を後押しした形となりました。

 その後シビックは代を重ねて徐々に大型化していったため、かつてのポジションは「シティ」「ロゴ」「フィット」へと受け継がれます。

 現在、国内で販売されているシビックは2017年9月に発売されました。通算では10代目ですが、日本では2010年に一旦販売を終了し、9代目が販売されなかったので7年ぶりの復活です(9代目はタイプRのみ限定車で販売)。

 グレードは5ドアの「ハッチバック」と4ドアの「セダン」、そして高性能モデルの「タイプR」。生産はセダンが日本で、ハッチバックとタイプRはイギリスでおこなわれる輸入車となっています。

 ボディサイズはセダンが全長4650mm×全幅1800mm×全高1415mm、ハッチバックが全長4520mm×全幅1800mm×全高1435mmと、歴代シビックで最大となりました。

 グローバルでの販売は、とくに北米での販売がメインであることから、同セグメントの大型化に追従する必要があったということです。

 エンジンはセダンとハッチバックが1.5リッター直列4気筒ターボを搭載し、最高出力はセダンが173馬力、ハッチバックが182馬力。トランスミッションはセダンがCVTのみで、ハッチバックがCVTと6速MTを採用しています。

 タイプRは最高出力320馬力の2リッターターボエンジンを搭載し、トランスミッションは6速MTのみです。

 また、タイプRのボディは専用の外装パーツが装着され、内装も専用のバケットシートやメーターなどでスポーティに演出され、シャシでは接着接合による剛性アップと、専用のサスペンション、ブレーキなどが採用されています。
 
 2017年4月、ドイツのニュルブルクリンク北コースでの走行テストで、FF車として当時最速の7分43秒80のラップタイムを記録するなど、高性能さをアピールしました。

 2019年9月現在で新型シビック発売から丸2年経ちます。これまでの販売状況はどうなっているのでしょうか。

■MT車が人気!? 現行シビックの販売状況とユーザー層は?

 日本での発売から2年を経過したシビックの販売状況と購買層をホンダに確認したところ、発売から2019年8月までの累計販売台数は、以下となります。

・セダン:8829台 40代から60代男性
・ハッチバック:2万1416台 20代から30代男性
・タイプR:9076台 40代から60代男性

 ハッチバックは若年層から支持されていることがわかります。一方、タイプRは450万360円(消費税込)と、かなり高価なため、40代以上の人でないと手が出ないという状況です。

 直近の2019年上半期(1月から6月)で見るとシビックシリーズ合計の販売台数は6743台で、前年比では65.3%です。2018年はいわゆる「新車効果」が残っていましたが、2019年ではその効果はなく、現状の実力ということになるでしょう。

 販売台数を同じ車格で比べると、モデル末期だったマツダ「アクセラ」とほぼ同等でしたので、苦戦しているといわざるを得ません。

 一方、前述のとおりハッチバックには6速MTとCVTがありますが、MT比率は約30%とのことです。現在、国内のMT車のシェアは2%未満といわれていますから、かなり高いといえます。これは実際に買ったユーザーの声からも伺えます。

 栃木県にあるホンダの販売店に話を聞きいてみました。

「当店の場合はシビックを買うお客様は、ほとんど指名買いで、競合するクルマはありません。多くの方はシビックの復活を待っていたとおっしゃいます。

 また、セダンよりもパワフルなハッチバックに人気が集中しています。MTを選ぶ方も多く、当店ではタイプRの販売も好調です。

 現在、このクラスでMTは希少ですので、こちらも『待っていた』というお客様が多い印象です」

※ ※ ※

 シビックの販売計画台数(シリーズ合計、月間)は2000台ですので、直近の販売台数では苦戦しているという状況ですが、一定の支持を得ているのも確かです。

 かつてシビックは、ホンダの大衆車でありスポーツカーで、幅広い層から支持を受けていましたが、いまではニッチな層のニーズに合致しています。

 日本においてセダンやハッチバックは市場規模の縮小が続いているので、ある意味ライバル争いが激しいカテゴリーです。

 そのなかでシビックは独自の存在感を示しているといえるのではないでしょうか。

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