広大な農場で活躍するトラクター。だがもし、アナタがトラクターに対し「機能優先でカッコは二の次でしょ」などと思っているなら、考えを改めたほうがいい。
今、日本で買えるトラクターの生産メーカーは10社を軽く超える。海外メーカーも多いが、そのデザインはいずれもどこか国民性が表われているようで、一様に超絶カッコいい!
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ココで紹介しているモデルはほんの一部に過ぎないが、どれもクルマよりカッコいいかもしれない!? と思えるトラクターばかり。
さあ、世界の超絶カッコいいトラクターの世界に足を踏み入れてみよう!
トラクター解説/矢吹明紀
写真/ベストカー編集部
初出/ベストカー2019年7月10日号
トラクター界のスーパースポーツ、ランボルギーニ!
ランボルギーニ(イタリア)/MACH VRT/3010万円(本体のみ。税別)
ルーツはあのランボルギーニ。ただし現在はブランドを他社に売却済みでスーパーカーとは関係がない。
最強機種のMACH VRTは246psのターボディーゼルを搭載している。ボディカラーは白にガンメタのホイールだ。
インテリアも土臭いトラクターの面影はなく、まるでIT企業のオフィスのようだ。クリーンかつ快適な空間が広がっていることに驚くばかりだ。
ランボルギーニ製トラクターのコクピットだが、いかがだろう、まるで土臭さが感じられないオフィスのようなクリーンな環境といえないだろうか。右側コンソールにはすべての操作機器が集中され、これを使いこなす様は間違いなくカッコいい
コワモテ顔はトラクター界のメルセデスベンツ?
ドイツファール(ドイツ)/WARRIOR 9340TTV/4409万円(本体のみ。税別)
ルーツはドイツとファールというドイツのメーカーだったが、現在はランボルギーニと同じ企業体のイタリアのメーカー。その風貌はどことなくメルセデスベンツ、もしくはメルセデスAMGか?
写真は最強機種のWARRIOR 9340TTVは336psのターボディーゼル。ボディカラーは緑にガンメタのホイールだ。
ヤンマーはトラクター界のフェラーリ!
ヤンマー(日本)/YT5113A/1090万5000~1256万5000円(税別)
奥山清行氏がピニンファリーナ在籍時代にデザインしたエンツォフェラーリ。どことなくヤンマーのトラクターと共通するカッコよさがあると思いませんか?
発動機を作っていた山岡内燃機をルーツにもつ、わが日本を代表する歴史あるメーカー。
写真は最強機種のYT5113Aは、尿素SCR3Lを装着した3Lコモンレール式ディーゼルで113psを発生する。
ピニンファリーナ在籍時代にエンツォフェラーリをデザインしたことで有名な奥山清行さんが手がけたトラクターだ。
日本の作業環境にあったサイズにされており、写真のYT5113Aホイル仕様では、全長4285×全幅1850×全高2710mm。ボディカラーは赤にゴールドのホイールが特徴。まるでトラクター界のフェラーリだ。
コクピットもトラクターとは思えないほど洗練されている。 電子コードも内部に収めた広々としたスペースに、360度見回せるパノラマ視界が特徴。シートもオシャレだ
シェビートラックのようなアメリカンな雰囲気のマッセイ・ファーガソン
マッセイ・ファーガソン(アメリカ)/MF7700Sシリーズ/1664万~2910万円(税別)
アメリカとイギリスのメーカーがルーツ。現在はグローバル企業体のAGCOに属している。その姿から朴訥で大陸的ないかにもアメリカらしい雰囲気が漂う。クルマでいえばシェビー(シボレー)トラックのようだ。
日本に入っている最強モデルのMF7226は260hp。ボディカラーは伝統的に赤とガンメタのホイールとなっている。
高馬力トラクターで3分の1のシェアを誇るドイツ・フェント
フェント(ドイツ)/900バリオS4シリーズ/3770万~4040万円(税別)
ドイツの歴史あるメーカーがルーツ。現在はA GCOグループの一員である。西ヨーロッパでは 200 馬力以上のトラクターの 3 分の 1 がフェントと言われており、大規模農家の高馬力トラクターレンジでは長きにわたってリーダーであり続けている。
日本に入っている最強機種のF939バリオS4は390psの強力モデル。ボディカラーは伝統的に緑に赤のホイールだ。
オレンジで個性を主張するクボタのトラクター
クボタ(日本)/M7-171/2019万6000~2646万円(税込)
発動機メーカーから耕運機を経て日本を代表する総合農機メーカーへと成長を遂げたクボタ。
世界的に評価された最初の日本メーカーでもある。近年大型化が進み最強モデルのM7-171は170ps。ボディカラーは鮮やかなオレンジが特徴だ。
ブルーが鮮やかなイセキのトラクター
井関農機(日本)/T.Japan W TJW3シリーズ/1308万2040~1477万7640円(税込)
日本国産トラクターの代表ブランドのひとつ。強力モデルはヨーロッパメーカーとの共同開発品だが、日本国内開発の最強機種TJW1233の最高出力は123ps。ボディカラーは青に白のホイールだ。
三菱とマヒンドラの国際協業によって生まれたトラクター界のランエボ!?
三菱マヒンドラ農機(日本)/GA551/381万5640~731万5920円(税込。GAシリーズ価格帯)
歴史ある国産トラクターだが、近年は国際協業によってインドのマヒンドラとのダブルネームとなっている。
しかし、グリル中央に三菱マークがあるフロントマスクはどこか、ランエボを感じさせる。
GA551は日本の水田作業にもマッチした54psの中型機。ボディカラーは赤に白のホイールだ。
フィンランド、ヴァルトラはロボットのような個性的な風貌
ヴァルトラ(フィンランド)/Nシリーズ/1700万円~(参考価格)
ルーツは歴史あるフィンランドのメーカー。現在はAGCOグループの一員。
まるでダースベイダーのようなロボット的な風貌をもつNシリーズはミドルレンジで最高出力は165psだが、最強機種は300psを超える。ボディカラーは各種注文可能。
どことなくルノーを感じさせるドイツ・クラース
クラース(ドイツ)/AXION900シリーズ/4000万~5300万円(編集部調べ)
ルーツはドイツ。コンバインで有名だったが近年になってルノーのトラクター部門を買収した。
最強機種であるAXION960は440hpの強力モデル。ボディカラーは明るい緑に赤のホイールとなっている。どことなく、ルノーのボディカラー、センスに似ていませんか?
トラクターも作る自動車メーカー
1960年代のMB TRAC。有名なウニモグとは兄弟関係
最後に、自動車メーカーとして知られている有名ブランドのなかにも、かつてトラクターを作っていた複数のメーカーを紹介していこう。
まずはフォード。アメリカではフォード、イギリスではフォードソンというブランドでリリースしていた。
そしてメルセデスベンツ。多目的4WDであるウニモグもトラクターの一種だ。
さらにフィアット。ここは現在、フォードのトラクター部門とともに、ニューホランドというブランドの傘下に入っている。
そして現在はクラースの母体となったルノー。ボルボもかつてはトラクターを製造していた。
また、あのポルシェも系列部門のボルシェディーゼルが1960年代まではトラクターを作っていた。
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