アストン・マーティンの「DB11」には、V型12気筒エンジンおよびV型8気筒エンジンを搭載するクーペ、それにオープン・ボディの「ボランテ」(V8)がラインナップされている。
従来の12気筒に代わるモデルとして、2018年5月に登場したのは、V型12気筒エンジン搭載モデルのハイパフォーマンス・バージョン「DB11 AMR」だ。
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DB11 AMRは、従来のDB11(V型12気筒エンジン搭載モデル)と、基本的におなじ5.2リッターV型12気筒エンジンを搭載する。ただし最高出力は従来比プラス30psの639psだ。最大トルクは不変であるものの、700Nmもある。
試乗当日は、東京都内から三浦半島の先端、三崎を目指した。運転した印象としては、期待を裏切らない、すばらしいスポーツカーだった。
そもそも、DB11は出来のいいクルマだ。鋭敏なハンドリングで運転を楽しませてくれるとともに、「DB」の名があらわすように2プラス2のパッケージングが有する機能性と、理知的でありながらエレガントな雰囲気のスタイリングを特徴としているからだ。
DB11 AMRに乗ると、「アストン・マーティンって本当にいいなぁ」と、ため息が出る。荒々しさはなく、内装は優雅で、乗り心地にもすぐれる。ポルシェやフェラーリやマクラーレンとは違う、アストン・マーティンならではの世界観があるのだ。
サブネームの“AMR”は「アストン・マーティン・レーシング」の略で、ル・マン24時間レースGTEクラスでもおなじみの、アストン・マーティンのモータースポーツ部門だ。AMRは、2019年シーズンのSUPER GT GT300用のマシンも手がけている。
アストン・マーティンでは現在、AMRをよりとがったモデルとして量産車に設定している。これが新しい方向性のようだ。より軽量なボディや、よりシャープなステアリングなど、スポーツカーとしての性能を研ぎ澄ましていくのがAMRモデルの特徴である。
とはいえ、アストン・マーティンは、AMRモデルをカリカリにチューニングした“セミレーシング仕様”にする気はないようだ。したがって、DB11 AMRも、ハイパフォーマンスモデルであるものの、あらゆる部分がバランスよく出来ている。
もっとも感心するのは、やはり、“走り”、“曲がり”、“止まる”という基本的性能の高さだ。すべての要素がきれいにシンクロしている。最大トルク700Nmは(スーパースポーツカーとして異例というべきか)1500rpmから発生するから、低回転域でもたっぷりと実用トルクが出て、ダッシュ力は鋭い。いっぽうで、市街地では扱いやすい。
中間加速力は凄まじい。高速道路で、アクセルペダルを踏み込むと、驚くほどの加速力でダッシュする。このときの体感スピードは尋常ではない。メーカー発表では静止状態から100km/hまでに要する時間は、たったの3.7秒というから、加速性能の高さにも納得がいく。
足まわりは固すぎず、快適性が意識されている。それも「DB」シリーズならではだ。ル・マン24時間レースなどで名を馳せた“AMR”が手がけたモデルとは思えないような、リラックスしたドライブも可能である。
ユニークだったのは「GT」「スポーツ」「スポーツ+(プラス)」といったドライブモードの切り替えスイッチとダンパー設定のスイッチが、ステアリング・ホイールに設けられている点だ。操縦中に親指で操作出来るのは便利だった。
ドライブモードによってクルマのキャラクターは明確に異なる。アクセルペダルやステアリングホイールの操作に対するよりダイレクトな反応を楽しみたいのであれば「スポーツ」ないしは「スポーツ+(プラス)」モードがいい。ロングツーリングを快適に楽しみたいのであれば、「GT」モードがベターだ。
DB11 AMRのグランドツアラー的なキャラクターは、インテリアからもうかがいしれる。試乗車を見れば、私の言いたいことがわかってもらえるはずだ。
オフホワイト×ブラックのコンビネーション・レザーのシートは、手ざわりがやわらかいうえに、大胆なステッチなど、ぜいたくな雰囲気が強調されていた。
ステアリングホイールは、ほとんど四角いユニークな形状だ。F1マシンに代表されるレーシング・カーのステアリングホイールを想起させる。
誰かを乗せたとき、この特別なインテリア・デザインはかなり誇らしく感じられるはずだ。アストン・マーティンのデザイナーは優雅さをよく理解しているのだろう。
デザイナーの仕事といえば、美しいエクステリアも見逃せない。長いノーズと後退したキャビンという、伝統的なグランド・ツアラーのプロポーションを活かしつつ、新しさも感じさせる。ずっと眺めていても飽きないほど美しい。
DB11 AMRの魅力は、高性能とエレガントさを見事両立していることに尽きるのである。
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