現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > セロー250を手軽にガッシリ。ZETA Fサスアジャスターレビュウ

ここから本文です

セロー250を手軽にガッシリ。ZETA Fサスアジャスターレビュウ

掲載 更新
セロー250を手軽にガッシリ。ZETA Fサスアジャスターレビュウ

ヤマハセロー250は、本当にすぐれたトレールバイクだ。トレッキングの相棒として尖っているのに、そのほかの性能はとてもおおらかに、どんなことでも対応してくれる。225時代はロングツーリングはちょっと敬遠したかったけど、250になってから巡航性能も高い。だが、サスペンションはどうだろう。アジャスター皆無のフロントサスに、若干不満をおぼえている人もいたのではないだろうか。

そこで試してみたいパーツがこちら。導入コストもとても安価で、これである程度解決してくれれば、嬉しい。

峠道でこそ輝く!? 新型「KATANA」試乗インプレッション!

ZETA
フロントフォークトップキャップ イニシャルアジャスター

¥11,500(税抜)
適合車種:セロー250 '05~'18
カラー:ゴールド
内容:左右1セット

↓以前新製品ニュースとして書いた記事がこちらだ。

特殊技能必要なし、特殊工具も必要なし。
早速、インストール。

車体フロントを浮かせて、ハンドルをクランプから外し、アッパーブラケットのクランプボルト2つを緩めたら、トップキャップを外す。19mmのレンチで外せるので、ホントに特殊な技能はいらない。

トップキャップが開いたら、フォーク内部のスペーサーが見える。

これを手で引き抜いて、キットに付いてくるスペーサーと差し替え、付属のワッシャー、キャップの順番にいれて締め込む。キャップは23mmのレンチ。トルクに指定があるので注意。簡単すぎて、写真に撮り忘れた。

左がスタンダードのキャップとスペーサー。右がZETAのキットだ。一目瞭然、キャップで調整できるようにスペーサーが短くなっているワケ。

キャップのアジャスターを動かすと、こんな風にスペーサーを押す形になる。で、スプリングをあらかじめ縮めておいてくれるというわけだ。

3つの機能
1.エアブリーダー
真ん中のボタンを押すと、フォーク内が大気圧に開放される。サスペンションは、上下すると摩擦熱を持ち、エアで張ってパンパンになっていくので、特に動きの多いレーサーは頻繁に大気開放する必要がある。セローではそこまで気にする必要はないかもしれないけど、実際押してみると結構抜ける。100%の性能を発揮させるならエアは抜いておきたい。何より、「レーシーでかっこいい」仕草なのがポイントだ。



2.プリロードアジャスト
これがメインの機能。17mmのレンチでスプリングのプリロード(あらかじめかかっている圧力)を調整できる。プリロードをかけていくとサスペンションが突っ張ることになるので、バネ上が上がる。

フロントサスペンションのアジャストは、オフロードバイクのレーサーであれば減衰力を調整するのが基本。スプリングのレートを変えて調整もするけど、それは大抵初期段階の話だ。プリロードを調整することは、あまりないけど、エアサスペンションでは調整することもある。逆にロードバイクでは比較的スタンダードな装備だ。

だから、このアジャスターをつければレーサーのようにアジャストできるようになる…とは思わないで欲しい。

3.ルックスアップ
ユーザーにとってかけがえのないポイント。サスペンションにちょっと変わった削り出しのパーツがついているだけで、ファクトリーみたいにみえる。特別モデルに見える。この点こそ、ある意味素晴らしい…。実際、オーナーズスペシャルなのだから、聞かれたら「そうなんだよ、サスをモディファイしてあってね」と胸を張れる。

思った以上にガッシリする
最弱は、スタンダードより弱くなっているようだけど、あまり感じない。アジャストを強めにすると効果は誰にでもわかる形で現れる。10000円台のパーツで、ここまでしっかりした感触が得られるなら、とてもコストパフォーマンスに優れていると思う。ファーストインプレッションで言うと、フロント上がり気味の姿勢になる。普段から乗っている方なら、たぶん同じことを思うだろう。

ダートで走った感触で言うと、サスのレスポンスが違う。セローのサスは、アクションに対して沈み込みすぎてしまって、返ってくるタイミングが遅すぎるきらいがあるんだけど、最強にしてみるとレスポンスが掴みやすいタイミングになる。だから、フロントアップにも効果があると思う。



ダートフリークでは、荷物積載に効果があると映像で主張しているけれど、これは明らかにダートでハードブレーキングしたような時にも、効果がある。フロントのノーズダイブが、あるていど収束してくれるので、前後にふられづらくなって、結果的にしっかり感が出る。

街中では、ダートよりもわかりやすいかもしれない。いちいち交差点のたび、いやスロットルオフ時にノーズダイブしていたサスペンションが、だいぶ安定するのがわかる。特に「セローの公道走行、のりづらいと思ったことはないよ」という人も、たぶん乗りやすさを感じ取れるはずだ。ただ、前述したとおりフロント上がりの姿勢になるのと、そのせいかハンドリングが軽くなるような感触もある。

言うなれば、スプリングの初期を殺しているわけだけど、だからといってサスペンションにコツコツ感を感じたりすることもない。悪影響をおよぼすほどのアジャスト幅はないから、あらゆるシチュエーションで試してみるといい。17mmのレンチさえあれば、いつでも調整できるのだから。

※プリロードと車高の関係性を誤って書いておりました。ここに修正し、お詫び申し上げます(6/17)

関連タグ

こんな記事も読まれています

キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
AUTOSPORT web
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
くるまのニュース
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
Auto Messe Web
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
AUTOSPORT web
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
AUTOCAR JAPAN
Moto2フランス予選|アロン・カネットがポールポジション獲得。小椋は不完全燃焼17番手
Moto2フランス予選|アロン・カネットがポールポジション獲得。小椋は不完全燃焼17番手
motorsport.com 日本版
トーヨータイヤが小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ『NANOENERGY M951 EV』を発表
トーヨータイヤが小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ『NANOENERGY M951 EV』を発表
レスポンス
出力大幅アップ! ブリッツから『ジムニー』MT用・専用ECU付きボルトオンターボシステムが登場
出力大幅アップ! ブリッツから『ジムニー』MT用・専用ECU付きボルトオンターボシステムが登場
レスポンス
鉄仮面な“BMWグリル”付き「バイク」実車公開! 美しすぎるシルバーボディがたまらない! MOTOR FORCEの「R100/7」とは
鉄仮面な“BMWグリル”付き「バイク」実車公開! 美しすぎるシルバーボディがたまらない! MOTOR FORCEの「R100/7」とは
くるまのニュース
【スタッフ通信】プレミアムSUV 2台でGO!!
【スタッフ通信】プレミアムSUV 2台でGO!!
Auto Prove
いま大型トラックは小径タイヤが人気! どんどん大径化する乗用車とは真逆のトレンドなワケ?
いま大型トラックは小径タイヤが人気! どんどん大径化する乗用車とは真逆のトレンドなワケ?
WEB CARTOP
グーマガ 今週のダイジェスト【5/4~5/10】GW中のスクープ、見逃してませんか?
グーマガ 今週のダイジェスト【5/4~5/10】GW中のスクープ、見逃してませんか?
グーネット
もてぎでド迫力のトライアル世界選手権が開催 ロードレースにはない選手と観客の一体感がスゴい!
もてぎでド迫力のトライアル世界選手権が開催 ロードレースにはない選手と観客の一体感がスゴい!
バイクのニュース
Moto3フランス予選|日本勢が全員Q2進出も上位ならず。ポールポジションはダビド・アロンソ
Moto3フランス予選|日本勢が全員Q2進出も上位ならず。ポールポジションはダビド・アロンソ
motorsport.com 日本版
HKSの車高調「HIPERMAX S」にテスラ「モデル3」「モデルY」用が登場! スタイリッシュにローダウン
HKSの車高調「HIPERMAX S」にテスラ「モデル3」「モデルY」用が登場! スタイリッシュにローダウン
くるまのニュース
[15秒でわかる]ホンダ『フリード』新型…2種類のボディタイプで個性を強調
[15秒でわかる]ホンダ『フリード』新型…2種類のボディタイプで個性を強調
レスポンス
史上最もアクティブなクラウン!?トヨタ「クラウンスポーツ Z HEV」の遊び方
史上最もアクティブなクラウン!?トヨタ「クラウンスポーツ Z HEV」の遊び方
@DIME
かつての愛車マツダ・サバンナをリメイクし“マッド・マイク”が10年ぶりにD1GPへカムバック
かつての愛車マツダ・サバンナをリメイクし“マッド・マイク”が10年ぶりにD1GPへカムバック
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村