欧米の人ってどんな感覚で中古車に乗るの
中古車に関する人の気持ちはそれぞれですが、日本はとくに特殊です。欧米の中古車に対する感覚と日本での感覚を比較してみましょう。クルマとの付き合い方を考えていくと、意外な日本の問題が浮き彫りになってきます。
ドイツには中古車に乗る習慣がある
日本では多くの人が新車を購入します。現在、クルマの購入には現金一括払い、ローン、残価設定ローン、リースなどいろいろな方式があります。中古車を買う人も新車のような中古車を求めます。日本のクルマは総じてキレイで、キズが付いたクルマが走っていることはあまり見かけることはありません。
ドイツにはちょっと面白いシステムがあります。それはカンパニーカーというシステムです。カンパニーカーはその名の通り、社用車です。会社がクルマを購入して社員に与えます。社員はそのクルマを使って通勤をしますし、仕事でも使います。また、一定の条件でカンパニーカーを私用で使うことも許されています。そしてカンパニーカーとしての役目を終えたクルマが中古車として放出されるのです。ドイツにはこうしたカンパニーカーを普通に乗る習慣があるというわけです。
欧州もアメリカもクルマが生活に密着している
日本の都市部では通勤は公共交通、休日は自家用車という感じですが、欧米ではクルマが完全に生活と密着しています。このため、クルマはまさに下駄がわりとなっていることが多いのです。そうなると、ちょっとしたキズなどは直さずにそのまま乗るので、中古車が多いという印象を受けることになるのでしょう。
そもそもクルマはキズ付くもの 壊れるものという認識
フランスで路上駐車をするときは、自車のバンパーで他車のバンパーを押すことなどは当たり前になっています。日本でそんなことをしたら大騒ぎですし、そのたびに車両保険を使ってクルマを修理するでしょう。そのあたりの考え方の違いも大きいのです。
もちろんクルマをキレイに使っている人はたくさんいますし、クルマを大切に文化的に扱うこともします。しかしそれだけではなく、ものすごく普通に使うのが欧米のクルマに対する接し方なのです。日本のように走っているクルマのほとんどが磨き上げられているなどというのはちょっと異常な様子です。
細かい故障などにも無頓着です。たとえば、リモコンミラーが壊れたら手動で動かして調整できればいいと思っていますし、マフラーに破れが生じたらバンテージを巻いて済ませてしまうといった具合です。車検制度の有無や厳しさも影響しますが、日本はちょっと神経質になりすぎで、それがさまざまなコストを上げている一因といえるでしょう。
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