メーカーの発表するターゲットどおりには売れない現実
各メーカーが新型車を発表する時にはターゲットカスタマーというものが設定される。軽自動車やコンパクトカーならば、“行動的な若い女性”といったフレーズが比較的決まり文句のように使われるが、いまどきはメーカーの考える層とは別に、リタイヤ層やセミリタイヤ層など、“ターゲット外”のカスタマーの支持を受けヒットモデルとなるケースも多く、最近ではターゲット層を絞り込まないケースも目立っている。
ただメーカーが発表するような漠然としたターゲットカスタマーを追い求めていては、なかなか販売実績にはつながらない。あるディーラーで聞いたところでは、フルモデルチェンジにより新型車がデビューするときには、自分が過去に販売した歴代モデルのユーザーを実際のターゲットカスタマーとしてリストアップして、発表展示会の案内などを送って販促活動を展開するとのこと。
これがブランニューモデルの場合、たとえばトヨタC-HRでは、車格が近くハイブリッドの設定もあるということで、4代目への乗り換えで苦戦し、比較的乗り換えてもらいやすいということで、3代目プリウスユーザーをターゲットカスタマーに設定したりしていた。
現売のセールスマンに話を聞くと、「新型車が登場したということで代替えを検討していただけるのは、新型登場で先代となる、つまり一代前のモデルに乗られているお客様が圧倒的に多いです。2世代前以降のモデルにお乗りのお客様には新型車のご案内をしても反応が鈍いのが現状です」とのことであった。販売現場では2世代前以降のモデルに乗っているお客は基本的に“乗り潰し派”と判断しているようであり、代替え促進対象は直近モデルユーザーに絞り込む傾向が強いようだ。
10年以上の乗りつぶし派は増税より乗り続けることが安いと考える
いまでは新車を購入する層は初回車検や2回目車検ぐらいまでの短期間で代替えする層と、10年以上の長期間乗り続ける層に大きく二分される傾向が顕著となっている。
筆者は仕事柄、さまざまな注文書を目にする機会が多いのだが、下取り車が自動車税の割り増し対象となる車齢13年超というケースは意外なほど多い。自動車税が割り増しになったから買い換えるというよりは、“これ以上乗り続けるには交換部品なども多くお金がかかる”とか、実際クルマが壊れたから買い換えるというケースが目立っている。
つまり、自動車税の割り増しは新車の代替え促進にはあまり効果を発揮していないのが現状となる。“新車を購入するよりも、自動車税が多少割り増しになっても負担は軽い”と判断するひともいるようだ。
クルマへの興味が薄れるなか、単なる日常生活の移動手段としてしかクルマを捉えないユーザーが増えている。そして日本車はとにかく故障が少なく、手間もかからずに気がつくと10年ほどは平気で乗り続けることができる。そして自動ブレーキなど、クルマへ搭載される装備は年々増えていたりするので、昨今の新車はどうしても割高イメージが先行してしまっているので、なかなか代替えに積極的になれないひとも多いようだ。
結論からすると、同じクルマを長期間保有するひとには自動車税の割り増しはあまり効果がなく、致命的な故障や高価な部品交換などが発生したときのほうが、新車への乗り換えを強くイメージするようである。
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