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伝説の珍車も登場!「80~90年代に生まれた自動車 名キャッチコピー5選」

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伝説の珍車も登場!「80~90年代に生まれた自動車 名キャッチコピー5選」

クルマそのものの概念を変えたモデルも!

新しいクルマが登場すると、告知や宣伝に用いられる新しいキャッチコピーが与えられる。その中にはイメージにピッタリだったり、なんだかな……? というものもあれば、意表をつくのもあり、ユーモラスなものまでいろいろあった。

クルマ好きなら1度は読んだ「人気漫画の主人公が乗っていたクルマ6選」

 そうしたクルマのキャッチコピーの中から、1980~1990年代にインパクトを与えた5台を振り返ってみよう。

三菱GTO「スポーツは、ライバルがいるから、面白い」

 1台目は、平成2年(1990年)に登場した三菱GTO。平成初期は、国産スポーツカーの黄金時代と言われ、平成元年にはスカイラインGT-R(R32)、フェアレディZ(Z32)が登場。平成2年にはホンダNSX、平成3年はRX-7(FD3S)、トヨタ・スープラ(70)も平成2年のマイナーチェンジで280馬力の2.5GTツインターボを発売するなど、ハイパワーなモデルに恵まれた。

 こうした中で生まれた、三菱を代表するスポーツカーのキャッチコピー。GTOのライバルといえるクルマはどれか? そしてGTOが登場したことで面白くなったことはなんだったのだろう。

 4ドアハードトップセダンのディアマンテがベースの車体にフェラーリルックのボディをのせて、アメリカ市場をメインターゲットにしたという素性を考えると、Z32やスープラがライバルだったと言えなくもない。フェラーリルック(そして名称も)といっても、プアマンズ・フェラーリとして購入する人はいなかっただろうから、ライバルはやはり国産スポーツ限定といえそうだ。

 とはいえ、スカイラインGT-Rとは、4WDターボの280馬力級スポーツカーという意味ではライバルの存在。N1耐久選手権のクラス1で直接対決を挑んだが、最高位2位とその牙城は崩せなかった。

 ちなみにGTOにはもうひとつ、「あなたのスポーツは、面白いですか」というキャッチコピーが与えられていたが、どちらかというと「GTOはスポーツカーとして、面白いですか」と聞いてみたくなる1台だった。

トヨタ・セルシオ「この車から、クルマが変わります」

 過去半世紀、国産車最高のビンテージイヤーともいえる、平成元年(1989年)に登場した初代セルシオのキャッチコピー。大げさでなく、このクルマが登場したことで、高級車における「コンフォート」という概念が変わってしまった。

 セルシオは、イギリスのロールスロイス、ジャガー、ドイツのメルセデス・ベンツ、BMW、アメリカのキャデラック、リンカーンなどの各国の伝統的な高級車に対し、圧倒的な静粛性、快適性を武器に、アメリカ市場で大ヒット。ヨーロッパ、日本でも大きく支持され、ライバルとなる高級車がセルシオを基準に設計方針を見直したという話は有名だ。

 ずばり、キャッチコピーどおりに歴史を変えたことは紛れもない事実。ちなみに「トヨタ50年の歴史を超えた創造と挑戦の車、セルシオ」、「最高という名のセルシオ」というキャッチコピーも与えられていた。

日産・レパードJフェリー「美しい妻と、一緒です」

 1992年に登場した3代目レパードのキャッチコピーをみて「?」と思った方も多いのではないだろうか。

 ワンセット80万円というイタリアのポルトローナ・フラウ社製の本革シートをオプションで用意したり、4.1リッターのV8エンジンを搭載したり、高級車としての素姓はバブル景気の名残を持っていた。

 あの巨匠・故徳大寺有恒氏は「見事にジャグァー(ジャガー)タッチのクルマ」、「美しく、非常にエレガントな高級車だったが、『いばり』が利かないせいか日本では理解されず、まったく売れなかった」と、レパードJフェリーを絶賛していたが、あの尻下がりのスタイルは、当時も今も決して美しいとは思えない。

 ゆえに何が「美しい妻と一緒」なのかは、いまだに謎。いわゆる「美人は3日で飽きる」という意味だとしても、レパードJフェリーには、初日からときめかなかったので、じつにミステリアスなキャッチコピーだ。

ダイハツ・シャレード・デ・トマソ「This is Detomaso」

「This is Detomaso」は、1983年に登場したダイハツ・シャレード デ・トマソ ターボのキャッチコピー。このクルマは、デ・トマソ傘下にあった、イノチェンティ・ミニ用にダイハツがエンジンを供給していた縁から生まれたモデルで、御大アレッハンドロ・デ・トマソ本人が監修した。

 カタログには「こだわって、こうなった」と記載し、ハイスピードレッドと名付けられた赤と黒を組み合わせたボディカラーを採用。また、エアロパーツは、デ・トマソがプロデュース。カンパニョーロのゴールド・マグネシウムホイールを組み合わせたところから、スーパーカーのテイストを薫らせた。

 さらにMOMOのステアリング、ピレリP8タイヤ、2本出しマフラー、赤と黒の専用シートやインテリアなど、なかなかのイタリアン。まさに、「これぞ、デトマソ!」だったのである(車両はオートサロン2018で撮影)。

ホンダシビック「こんどのシビック、みんな凄い(ワンダー)シビック」

 1983年に登場した、3代目ホンダ・シビック、いわゆるワンダーシビックのキャッチコピー。ちなみに先代=2代目シビックのキャッチは、「スーパーシビック」だった。3ドアボディは、グッドデザイン賞を受賞しており、当時の若者にものすごく人気のあった1台である。

 1984年に、1.6リッターで135馬力というまさに“ワンダー”な高性能を誇る、名機ZCエンジンを搭載した「Si」を追加。車重わずか900kgの車体に、高回転まで気持ちよく回る135psのDOHCエンジン、そしてスポルテックサスペンションというパッケージは、クラス最強のパフォーマンスで、グループAレースでも活躍を果たす。

 モータースポーツファン、そしてストリートの走り屋たちから支持され、いまでも思い入れのある人は多い。まさに、元気なホットハッチの印象を与えたのは、”みんな凄い(ワンダーシビック)”から、だったと思うのである。

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