イギリス車の輸入・販売を手掛けるUKクラシックファクトリーは2019年2月8日、ランチア「ストラトス」のレプリカ「The STR」を日本初披露した。
The STRを紹介する前に、まず、オリジナルのストラトスについて説明しよう。1970年代のラリーシーンを席巻したストラトスは、WRC(世界ラリー選手権)グループ4への参戦を前提に開発された生粋のコンペティツィオーネ(競技車)であった。
ランチア デルタHFインテグラーレ エボルツィオーネIIを普段使いする!
ストラトスでWRCに参戦したランチアのワークスチームは、1974年から3年連続メイクタイトルを獲得した。また、多くのプライベーターたちにも愛され、数々の好成績を収めた。
華々しいモータースポーツでの活躍とは裏腹に、市販向けロードカーの販売は苦戦を強いられた。生産台数は、たった492台に過ぎない。しかも、製造工場出火のアクシデントに見舞われたため、ユーザーにわたった数は492台より少ないと言われている。現在は、その希少性から世界中のエンスージアストに見直され、コレクターズアイテムとなった結果、中古車市場では高値で推移している。
そのため、世界中の小さな自動車メーカーがガレージキットを中心に、レプリカモデルを手がけてきた。今回、日本に初上陸したThe STRも、レプリカモデルの1台である。
開発・生産をおこなうのは、イギリスのリスター・ベル・オートモービル社だ。2010年に設立された比較的新しい会社であるものの、同社を率いるクレイグ・ホワイト氏は、これまでイギリスの小さな自動車メーカーをわたり歩き、ストラトスをはじめ、ロータス セブン、AC コブラなどのさまざまレプリカモデル製造に従事してきたキャリアを持つ。こうした経験をもとに、とりわけ走行性能に妥協のない、理想的なストラトスのレプリカモデルを世に送り出すべく、起業したという。
グレイグ氏によれば、これまであったストラスのレプリカモデルの多くは、安価なキットカーとして開発されたため、シンプルな丸形パイプフレームを採用した結果、センターモノコック構造を持つオリジナルに比べ、剛性面等で劣っていたという。
そこで、理想とするレプリカを生み出すべく、リスター・ベル・オートモービル社は、パイプフレーム構造は採用せず、シャシー一体型のロールケージを持つスペースフレームを独自開発した。それにより、ラリーに参戦可能な領域にまでボディ剛性を確保したうえ、エクステリアデザインも、細部にわたりオリジナルを忠実に再現出来たという。
迫力に満ちたスタイルは、まさにストラトスそのもの。デッドストックの新車が出現したような錯覚さえ覚える。違いは、メーカーのエンブレムが異なる程度かもしれない。インテリアもおなじく、オリジナルを忠実に再現。7連メーターを備えたシンプルなダッシュボード、フロアから生えた短いマニュアル・トランスミッションのシフター、2座のバケットシート、大型ポケットとグリップを備えたドアパネルなどは、オリジナルに近いデザインだ。現代的なアイテムといえば、エアコンくらいかもしれない。
搭載するエンジンは、アルファ・ロメオ製の3.0リッターV型6気筒自然吸気だ。最新世代ではなく、アルファ・ロメオ「166」から流用したエンジンだ。なお、オリジナルのストラトスは、フェラーリより供給を受けた、ディーノ246用2.4リッターV型6気筒自然吸気エンジンを搭載していた。
発表会でエンジンを始動させたが、V型6気筒は一発で目覚め、専用マフラーによる重低音を響かせた。組み合わされるトランスミッションは6速のマニュアルで、足まわりは専用設計だ。タイヤは、オリジナルよりワイドなフロント16インチ、リア17インチの異径サイズを装着する。
輸入元のUKクラシックファクトリーによれば、価格は約1200万円。正確な金額は、購入時の為替相場と納期を考慮し決定する。なお、The STRの年間製造台数は約3~5台ときわめて少ないうえ、すでに約2年分のバックオーダーを抱えているという。ただしメーカーも、The STRの好調なセールスを受け、生産体制の強化を検討しているそうだ。
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