現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 雪が降ってからじゃ手遅れも 冬タイヤをシーズン前に購入する必要性とは

ここから本文です

雪が降ってからじゃ手遅れも 冬タイヤをシーズン前に購入する必要性とは

掲載 更新
雪が降ってからじゃ手遅れも 冬タイヤをシーズン前に購入する必要性とは

■クルマの冬支度は早め早めの準備が大切

 例年、雪に馴染みがない地域に住んでいる人の場合、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンをどのタイミングで買えば良いか悩ましいものです。

燃料が凍って立ち往生? ディーゼル車オーナーならば知っておくべき軽油の凍結とは

 ニュースなどで、「この週末、積雪の恐れあり」と見ても、金額的にもすぐに購入できるものではありません。しかし、いざ大雪になってからでは店舗に在庫が無いことや、交換作業が予約で埋まっているということも考えられます。いったい、どのタイミングで購入するのが良いのでしょうか。

 一般的に、1年中「タイヤ」は売っているものというイメージですが、「スタッドレスタイヤ」に関しては、需要と供給のバランスが大きなポイントとなります。

 タイヤメーカーやカー用品店が、CMなどで『早めの交換』を促すのにはワケがあったのです。なぜ、早めの購入が重要になるかというと、『銘柄やサイズの在庫が豊富』『交換作業の待ち時間が短い』という理由です。

 また、スタッドレスタイヤは通常の夏タイヤ以上に鮮度が重要。とくにスタッドレスタイヤはゴムの性能がポイントなので、昨年からの在庫品などは新品といえども、生産されたばかりのタイヤと比べると劣化状況はかわってきます。そのため、タイヤメーカー自体も過剰な在庫を抱えないため、冬シーズンには生産を控えるところもあります。

 また、販売店でも長く在庫を抱えるリスクを減らすため、一定数の在庫しか置かないことから、売り切れになった場合はなかなか再入荷されないこともあります。

 とくに、人気の「軽自動車」や「コンパクトカー」に履いているサイズは、全国的に需要が高いことから本格的な降雪シーズンには在庫が少なることが予想されます。

 スタッドレスタイヤの開発・販売を行う横浜ゴムは、次のように説明します。

――スタッドレスタイヤの生産はどのようなスケジュールで行っているのでしょうか

 横浜ゴムでは、夏前の6月・7月・8月にスタッドレスタイヤの生産量を多くします。その後、10月から12月はシーズン毎の動向をみて調整生産をする形です。

――スタッドレスタイヤを購入するにはどのタイミングが適切なのでしょうか

 適切なタイミングは、地域によって異なります。ただ、降雪地や寒冷地などでは、8月・9月くらいから販売店にスタッドレスタイヤの商品を展示して、『早期交換』をおすすめしています。早めに購入するメリットには、商品ラインナップが多いことや、割引キャンペーンなどでシーズン中よりお得な点です。

 また、雪が降る前に新品タイヤの慣らしを終えられるため、最大限の性能を発揮できるというメリットも多いです。

■スタッドレスタイヤの点検ポイントや交換時期

 元々、スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路面を安全に走行するために開発されたスノータイヤの一種。夏タイヤと比較して、低温でも硬化しないようにタイヤ自体が柔らかいゴム素材でできているのが一般的です。

 雪道や凍結路面を走行する場合、柔らかいゴムのトレッド面が雪や凍結した路面をグリップするのに役立っています。

 また、スタッドレスタイヤの耐久年数は基本的に3年から4年といわれ、通常の雪が無い路面を走行する頻度が高い場合は、タイヤの摩耗も多くなることから2年ほどでの交換が推奨されています。

 交換タイミングの目安として、「プラットホーム」という使用限度を示すサインがスタッドレスタイヤにはついています。溝の深さが、50%以上摩耗していると「プラットホーム」が露出するので、本来の性能を発揮することができません。

 また、偏った摩耗も気をつけたいポイント。偏摩耗は、タイヤの寿命を縮める原因となり、定期的(5000km毎)にタイヤの位置を交換することが望ましいです。

 冬の雪道や凍結路面は、少しの油断が大惨事になる可能性も。危険な要素を減らすためにも適切なスタッドレスタイヤを装着することが冬の安全運転に繋がります。 【了】

関連タグ

こんな記事も読まれています

テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
レスポンス
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
AUTOCAR JAPAN
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
くるまのニュース
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのニュース
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
AUTOCAR JAPAN
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
レスポンス
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
Auto Messe Web
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
LE VOLANT CARSMEET WEB
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
日刊自動車新聞
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
カー・アンド・ドライバー
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクブロス
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
くるまのニュース
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
バイクのニュース
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
くるまのニュース
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
レスポンス
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村