現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【これで決着!?】気鋭ディーゼルと新進ハイブリッド燃費ガチ対決 どっちが得なんだ!?!?

ここから本文です

【これで決着!?】気鋭ディーゼルと新進ハイブリッド燃費ガチ対決 どっちが得なんだ!?!?

掲載 更新
【これで決着!?】気鋭ディーゼルと新進ハイブリッド燃費ガチ対決 どっちが得なんだ!?!?

 経済性に優れる車の筆頭候補といえばクリーンディーゼルとハイブリッド車。その得意分野や魅力はかなり違うものの、「燃費が良い」という部分は両車に共通した長所といえる。

 ただ、その燃費に関しても「ディーゼルは高速巡行が得意で、ハイブリッドは市街地が得意」といった具合に、それぞれの得意分野があるというのが“定説”だ。

【一度は乗るべし!? まだ早い!?】 大ヒット主要ディーゼル15車 買い度徹底チェック!!

 では、実走行で比べてみた場合どうか? 本企画ではディーゼル車とハイブリッドを用意し、燃費を計測。大型セダンとコンパクトSUVによる傾向の違いもチェックした。果たして、その結果は定説通りとなるのか、それとも……。

文:永田恵一、ベストカーWeb編集部


写真:平野学


ベストカー 2019年1月26日号

マツダのディーゼルとホンダのハイブリッド 計4車でテスト

 今回、テストに使用したディーゼルとハイブリッド車は、それぞれマツダ CX-3、アテンザセダンとホンダ ヴェゼルハイブリッド、アコードハイブリッド。セダンとSUV、カテゴリーとサイズも異なる計4台。

 各車のスペックは以下のとおりとなっている。

【CX-3 XD Lパッケージ(4WD/6AT)】

・エンジン:1.8L直4ディーゼルターボ、最高出力/最大トルク:116ps/27.5kgm、WLTCモード燃費:19.2km/L、価格:306万2080円

【ヴェゼルハイブリッド Z・ホンダセンシング(4WD)】

・パワーユニット:1.5Lハイブリッド、最高出力/最大トルク(モーター):132ps/15.9kgm(29.5ps/16.3kgm)※システム最高出力:152ps、JC08モード燃費:21.6km/L、価格:292万6000円

【アテンザセダン XD Lパッケージ(4WD/6AT)】

・エンジン:2.2L直4ディーゼルターボ、最高出力/最大トルク:190ps/45.9kgm、WLTCモード燃費:17.8km/L、価格:419万400円

【アコードハイブリッド EX】

・パワーユニット:2Lハイブリッド、最高出力/最大トルク(モーター):145ps/17.8kgm(184ps/32.1kgm)※システム出力:215ps、JC08モード燃費:30.0km/L、価格:410万円

※マツダの2車はJC08モード燃費を、ホンダの2車は新しいWLTCモード燃費を取得していない。

 では、4台を実際に走らせた燃費はどうか? 高速道路(約90km)と市街地(約32km)という異なる交通環境でテストを行った。

【編集部】

「ディーゼルは高速で優勢」は本当?

 ヴェゼルハイブリッドとCX-3ディーゼルのコンパクトSUV対決は、「負荷の大きい高速道路の燃費はディーゼルが有利(高速道路といってもいろいろあるが)」とよく言われるとおり、CX-3ディーゼルが、ヴェゼルハイブリッドを20%近く上回って圧勝。

 カタログ燃費に対する達成率も、ヴェゼルハイブリッドが21.6km/LのJC08モードに対して93%だったのに対し、CX-3ディーゼルは新しいWLTCモードで公表される高速道路モードの19.0km/Lの126%という素晴らしい成績だった。

 この結果はディーゼルの高速走行での燃費・効率の有利さに加え、今回は4WD同士での比較だったこともあり、車重1390kgのヴェゼルに組み合わされる1.5L+1モーターハイブリッドが、動力性能を含めた効率という面でやや力不足な感が出てしまったといえる。

 対照的にCX-3ディーゼルは2018年のマイナーチェンジで排気量を1.5Lから1.8Lに拡大したことで動力性能と燃費を同時に向上させており、車とパワーユニットのマッチングのよさを裏づけた。

 アコードハイブリッドとアテンザディーゼルのDセグメントセダン対決は、高速道路の燃費自体は両車21.7km/Lで引き分けだった。

 しかし、カタログ燃費に対する達成率に加え、アコードハイブリッドがFFなのに対してアテンザディーゼルのテスト車が4WDだった点、日本では軽油がレギュラーガソリンより20円程度安いことも含めたランニングコストを加味すると、高速道路の燃費は実質的にアテンザディーゼルがアコードハイブリッドをかなり上回っている。

【高速道路編の結論】

 今回は比較的遅いペースでの高速巡航だったが、「上り坂が多い」、「強い向かい風が吹く」、「乗車人数が増えて重量が重い」、「クルマのジャンルがミニバンやSUVになった」など負荷が大きい場合であれば、この差はもっと開くことが予想され、ディーゼルのアドバンテージは一層大きくなると思われる。

市街地の燃費は意外な結果に!?

 一般的にストップ&ゴーが多い市街地の燃費では「モーターでの発進やEV走行での巡航、回生制動によるバッテリーへの電気の戻しがあるハイブリッドが有利」と言われている。

 だが、意外なことにコンパクトSUV対決ではカタログ燃費に対する達成率だけでなく、実燃費でもCX-3ディーゼルがヴェゼルハイブリッド4WDを上回った。

 この結果は高速道路と同様に、車重が重い4WDのヴェゼルに1.5Lエンジン+1モーターハイブリッドを組み合わせるとEV走行領域が少ないなど、効率が今ひとつであるためだろう。

 Dセグメントセダン対決は定説どおりアコードハイブリッドが圧勝。市街地ではシームレスな加速とエンジン音の静かさというハイブリッドの美点も光った。しかし、アテンザディーゼルも車重1670kgの4WDで12.7km/L走っており、アコードハイブリッドがよすぎるだけで、十二分な燃費と言える。

【市街地編の結論】

 ディーゼルは昔とは比較にならないとはいえ、アイドリング中の振動&騒音が気になるのは事実。アイドリングストップがあるとはいえ、クーラー全開となる夏場はアイドリングストップしにくくなり、また12Vバッテリーの交換費用を気にして、アイドリングストップをオフにしたら振動&騒音から逃れられない。快適性の高いハイブリッドの勝ちだ。

【総評】

 ハイブリッドとディーゼルの白黒をつけるのは、得意分野が違うため難しい。

 傾向としてはセダンやハッチバックで、車重が軽く街乗りが多いであろうコンパクトカーなら「ハイブリッド」。Cセグメントならイーブン。車重が重いDセグメント以上と空気抵抗などの負荷が大きいSUVやミニバンは「ディーゼル」だろう。

 実際には燃費だけでなく、マツダのディーゼル車のMT設定のようなクルマ自体の魅力や楽しさも加味して選ぶといいと思う。

【永田恵一】

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スーパーGT第8戦もてぎの公式練習は雨でコースアウト続出。赤旗6回でModulo CIVICがトップタイム
スーパーGT第8戦もてぎの公式練習は雨でコースアウト続出。赤旗6回でModulo CIVICがトップタイム
AUTOSPORT web
Moto2マレーシア決勝|ビエッティが逃げ切り優勝。新王者の小椋藍はマシントラブルでリタイア
Moto2マレーシア決勝|ビエッティが逃げ切り優勝。新王者の小椋藍はマシントラブルでリタイア
motorsport.com 日本版
36号車au TOMSが2勝目! GT300は88号車ウラカンが17番手から優勝|スーパーGT第8戦もてぎ:決勝順位速報
36号車au TOMSが2勝目! GT300は88号車ウラカンが17番手から優勝|スーパーGT第8戦もてぎ:決勝順位速報
motorsport.com 日本版
ド迫力のトヨタ「大型SUV」まもなく初公開か! 存在感スゴい「新型モデル」モデリスタが発表へ! レクサス「高級SUV」2台も同時に米国で展示!
ド迫力のトヨタ「大型SUV」まもなく初公開か! 存在感スゴい「新型モデル」モデリスタが発表へ! レクサス「高級SUV」2台も同時に米国で展示!
くるまのニュース
ユーザーの選択肢をさらに幅広く! レクサスがバッテリー電気式高級コンパクトSUV「UX 300e」の新たなラインナップを英国で公開
ユーザーの選択肢をさらに幅広く! レクサスがバッテリー電気式高級コンパクトSUV「UX 300e」の新たなラインナップを英国で公開
バイクのニュース
フェルスタッペン、スプリント予選4番手「路面の再舗装で、かえって運転しづらくなった」レッドブル/F1第21戦
フェルスタッペン、スプリント予選4番手「路面の再舗装で、かえって運転しづらくなった」レッドブル/F1第21戦
AUTOSPORT web
ポール獲得のハートレーが予選で得た「学び」。トヨタ、「少し驚き」の最前列スイープ/WEC第8戦
ポール獲得のハートレーが予選で得た「学び」。トヨタ、「少し驚き」の最前列スイープ/WEC第8戦
AUTOSPORT web
[Pro Shop インストール・レビュー]BMW X1(日隅伸逸さん)by イングラフ 前編
[Pro Shop インストール・レビュー]BMW X1(日隅伸逸さん)by イングラフ 前編
レスポンス
ウイリアムズ代表、脅威の新人コラピントの来季F1シート獲得に向け複数チームと交渉「積極的に取り組んでいる」
ウイリアムズ代表、脅威の新人コラピントの来季F1シート獲得に向け複数チームと交渉「積極的に取り組んでいる」
motorsport.com 日本版
ニシボリックサス? プレッシャーウェーブSC?? 世界初!? 革新的だったけどいつのまにか消えたクルマの「がっかり技術」3選
ニシボリックサス? プレッシャーウェーブSC?? 世界初!? 革新的だったけどいつのまにか消えたクルマの「がっかり技術」3選
ベストカーWeb
ホンダ、ハローキティ50周年記念の『スーパーカブ50』『スーパーカブ110』を受注期間限定で発売
ホンダ、ハローキティ50周年記念の『スーパーカブ50』『スーパーカブ110』を受注期間限定で発売
AUTOSPORT web
トヨタが新型「ランクル“ROX”」世界初公開! “カクカク”デザイン&斬新「オープン パノラマルーフ」採用! 旧車デザインな「本格SUV」 米初披露を前に製造過程を披露
トヨタが新型「ランクル“ROX”」世界初公開! “カクカク”デザイン&斬新「オープン パノラマルーフ」採用! 旧車デザインな「本格SUV」 米初披露を前に製造過程を披露
くるまのニュース
Moto3マレーシア決勝|古里太陽、優勝争いの末悔しい2位! 王者アロンソ、圧巻の今季13勝目
Moto3マレーシア決勝|古里太陽、優勝争いの末悔しい2位! 王者アロンソ、圧巻の今季13勝目
motorsport.com 日本版
ジムニーとハリアーが同じジャンルって無理がない!? いま色んなクルマに使われる「SUV」って何?
ジムニーとハリアーが同じジャンルって無理がない!? いま色んなクルマに使われる「SUV」って何?
WEB CARTOP
胸が苦しくなるほど「完璧」 アストン・ヴァンテージ フェラーリ・ローマ ポルシェ911 3台比較(2)
胸が苦しくなるほど「完璧」 アストン・ヴァンテージ フェラーリ・ローマ ポルシェ911 3台比較(2)
AUTOCAR JAPAN
乗り手を覚醒させる傑作揃い! アストン・ヴァンテージ フェラーリ・ローマ ポルシェ911 3台比較(1)
乗り手を覚醒させる傑作揃い! アストン・ヴァンテージ フェラーリ・ローマ ポルシェ911 3台比較(1)
AUTOCAR JAPAN
これが「空港シャトルバス」なの!? 本州最西端の地を走る “かなり変わった路線”に乗ってみた 車両はマイクロバス
これが「空港シャトルバス」なの!? 本州最西端の地を走る “かなり変わった路線”に乗ってみた 車両はマイクロバス
乗りものニュース
進化した断面構造で剛性さらにアップ、タナベが『ランクル250』用「ストラットタワーバー・プラス」発売
進化した断面構造で剛性さらにアップ、タナベが『ランクル250』用「ストラットタワーバー・プラス」発売
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

465.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

52.8319.9万円

中古車を検索
アコードハイブリッドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

465.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

52.8319.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村