後席シートベルト着用義務化から10年も上がらぬ着用率。いまだに3人に2人は非着用

後席シートベルトの着用が義務化されてから10年。しかし、いまだに後席の着用率が低いことがわかった。JAF（一般社団法人日本自動車連盟）と警察庁による合同調査によると、一般道路では3人に2人が後席でシートベルトを着用していないようだ。

JAFと警察庁は2002年から「シートベルト着用状況全国調査」を実施している。12月19日に公表された最新の調査によると、一般道路でのシートベルト着用率は運転席が98.8％、助手席が95.9％だったのに対し、後席では38.0％と極端に低いことがわかった。

また、高速道路でのシートベルト着用率は、運転席が99.6％、助手席は98.5％であるのに対し、後席は74.2％だった。一般道路に比べると着用率は高いものの、4人に1人は着用していない計算だ。調査から、一般道路では着用不要と考えている人が相当数に上ることが浮き彫りになった。

JAFでは、後席のシートベルト非装着は、致命傷を負ったり、同乗者に致命傷を負わせてしまう危険が高いこと。また衝突の際、車外に放出されるリスクもあるとして注意を呼びかける。

なお国土交通省では、シートベルトをしないで走行すると警報音が鳴る装置シートベルトリマインダーの設置を、2020年9月1日以降に発売されるすべての新型乗用車に義務付けることを明らかにしている。

家族や友人と多人数で移動する機会も増える年末年始。後席でもシートベルト着用の徹底を。


写真：metamorworks
インフォグラフィック画像提供：JAF