■車中泊ユーザーの行動パターンとは
いま、旅好きのあいだでブームになっている車中泊。旅行や趣味のために、あえて宿泊施設には泊まらず、クルマに泊まって時間に縛られない自由気ままな行動ができるのが魅力です。
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車中泊に最適なクルマは、やはりキャンピングカーやミニバンですが、コンパクトカーやセダン、軽自動車でも創意工夫して快適な車中泊を実行している方も多くいます。
一方で、車中泊はどこでもやってよいわけではありません。私有地に無許可で駐車するなどはトラブルの原因にもなります。また、車中泊をするにもマナーを守ることも大事です。
では、どこが車中泊に適した場所か、どんなことに気をつけたほうがよいでしょうか。
一般社団法人日本RV協会は、キャンピングカーユーザーと一般的なクルマのユーザーを対象に、クルマ旅に対する意識を調査するため、頻度、必要なモノ、期待する施設などをホームページ上で質問して、以下のような調査結果を公表しています。
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増加傾向にある車中泊ユーザー。そのユーザーを受け入れるインフラ整備は急務と考えられます。さらに、ユーザーが何を望み、どのような行動パターンを取るかといった予測も必要となってきます。そこで、車中泊をしているユーザーが、現状の施設をどのように利用しているか調査しています。
回答の多くは道の駅で、全体の61.8%を占めています。その次は比率を大きく下げて、高速道路のサービスエリア・パーキングエリア(以下:SA・PA)、キャンプ場、RVパーク(トイレや電源設備なども完備された車中泊公認の駐車場)と続きます。道の駅やSA・PAは仮眠程度の休憩が認められた施設ですが、多くのユーザーが道の駅を宿泊場所として捉えているようです。
過去に兵庫県の道の駅で車中泊を歓迎しているところがありましたが、現在は禁止となっており、併設のRVパークの利用を推奨しています。国交省が管轄する道の駅は原則車中泊禁止となっていますので、専用の施設を利用しましょう。
また、調査の結果から、ユーザーの行動パターンも浮き彫りになっています。車中泊の同伴者は夫婦が圧倒的に多く、車中泊の目的は9割弱が旅行となっています。また、車中泊のハイシーズンは秋という回答から、秋の行楽シーズン、夫婦ふたり旅という車中泊ユーザー像が浮かびあがってきました。
■車中泊ユーザーが求めているものは?
車中泊をしたことがある人が宿泊地として選んだ場所は、道の駅が最も多かったのですが、ユーザーが求める宿泊地としての機能性をすべて満たしているかは疑問です。
実際のところ、宿泊地として最適な場所は、1位にRVパークが上がっており、実態とのずれが生じています。本来であれば、RVパークに宿泊すべきと考えながらも、道の駅を選んでいるユーザーが多くいるようです。
では、車中泊をするユーザーは宿泊地に何を求めているのでしょうか。宿泊地で気にしていることは、安全が35.2%、トイレが28%と上位を占めています。
また、クルマ旅の設備で必要なもの、必要でないものでは、ベッドと電源は最も必要な設備として選ばれ、また、必要ないと感じている人は少数でした。これらの結果から、ユーザーは安全性とトイレの設備が整った場所と、電源の供給という設備を求めていることが分かります。これらの結果は、今後、インフラ整備をする上で大きな指針となることでしょう。
もちろん、現在の車中泊環境も急ピッチに整備されていることは、多くのユーザーが感じているようですが、どのような環境を提供すべきか今後も課題となりそうです。
■車中泊で守るべきマナーとルールの明確化
どのような分野でも、利用者が増えると、いろいろな問題が生じてしまいます。近年、急激に増加した車中泊ユーザーも例外ではありません。各地で問題を引き起こし、社会問題として取り上げられるケースもあります。
車中泊をしていて不快に感じたことがありますか、という問に72.5%の方が「はい」と答えています。半数以上の人がなんらかの不快感を覚えているようです。
不快に感じた原因を探ってみると、場所の占拠が45.3%でトップとなりました。長期滞在、利用可能エリア以外への侵入、必要以上のスペース確保など、場所に関する問題で多くの人が不快感を覚えています。
しかしながら、その行為を目の当たりにしながら、マナー違反のユーザーに声をかけることは難しいのが現実です。不要なトラブルを避けるため、または、楽しんでいるために声を掛けづらいということもあるでしょう。本人がマナー違反を意識しているか否かではなく、周囲に不快感を与えてしまっているのです。
それでは、車中泊の環境を向上させるために必要なものは何なのでしょうか。公共の宿泊施設の増加とルールの明確化が上位にあげられました。啓発活動よりもルールの明確化が上位に来ているのがポイントで、はっきりとした使用方法や決まり事を知りたいと感じている人が多いことが分かります。
これは、禁止事項の可視化ではなく、よりよい環境のためにルールを作って、多くの人が楽しめるようにしたいという思いが強いと考えられます。
クルマの旅をもっと多くの人に楽しんでほしいですかという問に対して、86.3%の人が「はい」と答えていました。不快感の排除という形ではなく、改善を求め、クルマの旅の拡大を希望する人が多くいることは、今後の環境形成に大いに期待できる結果となりました。
■調査概要
調査地域:全国調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者調査手法:Webアンケート調査時期:2018年9月18日から2018年10月17日
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車中泊やキャンプは大人でもワクワク感がありますが、駐車場でバーベキューしたり、洗面所で炊事をするなどの迷惑行為もあるようです。くれぐれもルールとマナーを守って、クルマ旅を楽しみましょう。
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