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体験後は安心感増加、播磨科学公園都市での自動運転EVバスの実証実験結果公開

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体験後は安心感増加、播磨科学公園都市での自動運転EVバスの実証実験結果公開

兵庫県に位置する播磨科学公園都市は2018年8月17日、2018年5月20日(日)から5月23日(水)の4日間に渡り行われた自動運転EVバスの実証実験の結果を公表した。
NAVYA ARMA ナビヤ アルマ 播磨科学公園都市 自動運転 EVバス 実証実験 走行イメージ

播磨科学公園都市は大型放射光実験施設SPring-8やX線自由電子レーザー施設SACLAなどの大型実験施設のある最先端の科学技術都市であるとともに、県下で最大規模の11面のサッカー場も有し、来訪者は年間60万人を超え、賑わいのある都市が形成されつつある。一方、SPring-8の利用者などの来訪者や、都市内の車を持たない学生・高齢者が移動する交通手段の確保が課題となっている。
そこで関係機関が連携し、科学技術都市にふさわしい自動運転EVバスの実証実験を行われた。4日間の実証実験は、約900人が乗車する大規模な実験となり、研究者や市民の関心の高さが伺える結果となった。
 

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【実証実験の内容】

・日時:平成30年5月20日(日)~5月23日(水)の4日間
 5月20日(出発式・体験乗車)
 5月21日~23日(実証実験)
・場所・ルート:理化学研究所播磨事務所敷地内 SPring-8周辺 走行距離1.7km
・協力:理化学研究所
・使用車:NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)(15名乗、フランス製)
・自動運転のレベル:レベル3(加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システム要請時のみスタッフが対応)
・乗車人数:計907人
・走行便数・距離:計111便、185km
・主催:兵庫県、神姫バス(株)、(株)ウエスト神姫、SBドライブ(株)
 

【実証実験の結果】

・乗車後に自動運転への安心感が急増
体験乗車した人へのアンケートによると、「走る・曲がることへの安心感」の質問に対して、乗車前は不安・少し不安が65%と過半数を超えていたが、体験乗車後は安心・少し安心の回答が合わせて80%と事前の印象を大きく変える結果となっている。同じく「止まることへの安心感」も乗車前が32%に対して、乗車後は72%とこちらも過半数を大きく超えた。
さらに体験後、「自動運転バスを使いたい人」「いずれ使いたい」の回答が82%と、自動運転バスへの関心の高さが伺える。


 
・実用化への期待感
乗車体験者のうち90%以上が、自動運転EVバスの実用化を望んでいるという結果となった。特に2~4日目の実証実験では、SPring-8関係者の関心が高く、常に満席(8名)の乗車があり、常時運行の要望が多かった。これは研究用の資料や機材など大きな荷物を持って移動することも多い研究者にとって、有益な移動手段と評価されたといえる。地元住民も早期運行を望む声が多数寄せられている。


・実験から得られた課題
体験乗車をした研究者や市民からは好意的な声が寄せられる一方で、多くの課題も見つかっている。
例えばトラブル発生時の車内・車外の適切な状況把握が困難であることが、改めて浮き彫りとなった。また、頻繁に画像が切断されるなど、システムの安定性にも課題が残った。また遠隔監視システムだけでなく、ルート上の障害物への対応、急停止の発生など、自動運転のシステムにも課題が見つかっている。車両自体も、4時間の充電で20%程度しか充電ができないこともあるなど、車両性能の強化も課題として挙げられている。
こうした問題点や課題も多くあげられる結果となったが、車や歩行者が自由に活動する一般の都市での実証実験のため、、自動運転バスが認知されるきっかけともなった、としている。
 
関連資料:播磨科学公園都市における自動運転EVバスの実証実験結果報告(PDF)(兵庫県)
播磨科学公園都市での自動運転EVバスの実証実験について(SBドライブ)
 
播磨科学公園都市(兵庫県)
神姫バス
ウエスト神姫
SBドライブ
理化学研究所

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