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業界ニュース 2018.8.3

新型「Gクラス」でピレネー山脈を越える──映像作家「旅する鈴木」さんと旅をした

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『GQ JAPAN』のファッションディレクターであり、クルマ担当でもある僕にとって、「Gクラス(以下G)」ほど謎めくクルマはない。ファッション業界では、石を投げれば「G」に当たるほど愛好者が多い。一方で、モータージャーナリストにとってのそのような存在は「ポルシェ911」であり「G」ではない。走行性能以外で、お洒落人種を魅了する理由はなんなのか? そして、新型はどう変わったのか?

今年3月にジュネーブ・モーターショーで発表されたばかりの「Gクラス」の試乗会のお誘いがきた。日程はゴールデンウィークの真っ只中で、同行者は映像作家「旅する鈴木」さんだ。1979年生まれの同い年である。ギリ・ミレニアルズ世代じゃなく残念だが、偶然にも「G」とも誕生年が一緒。というわけで「旅する鈴木」、ファッションディレクター森口改め「旅する森口」、そして、同い年で最近、3パーツ以外完全整形した「G」の3人(ひとりは擬人法)で、フランス南部のペリピニャンからスペインのバルセロナまで、1泊2日で旅することとなった。

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 新型「G」のデビューラインアップには、メルセデス・ベンツ G 500(日本名:G 550)とメルセデスAMG G 63の2種類があり、初日に僕らが選んだのはG 500だ。試乗のはじめは、より“素”の方に乗るのがいいという、スズキ編集長の教えからだ。そしてこのG 500、先代と同じくカシャンっとロックが解除され、堅牢なドアはガツンっと音がなる。らしさ全開で外見もそこまで変わらんやん、さてさて、と思っていたら、インテリアを見て驚嘆した。

12.3インチのモニターが2つ! Sクラスと同じ文法! 奥行きの浅い「G」のダッシュボードによく入れたもんだと感心。3つのデフロック・スイッチは、最強の4輪駆動を象徴するようにダッシュボードのセンターに引き続き鎮座する。視線を前にやると、見切りの良いフェンダー上のウィンカーランプも健在。後で仕入れた情報だが、なんとしてもこの方向指示機のデザインを残すために、5回、設計をやり直したそう。人がぶつかっても安全なようウィンカー下部を空洞化、90kg以上の衝撃を受けると、合成樹脂の留め具が壊れ、引っ込む設計だ。ほぼそのままの外見は、従来型より車幅は64mm大きいという。ここフランスの田舎道では大きさを感じない。とはいえ、室内はかなり広くなった。

僕は今年の1月、フランスでスピード違反の切符を切られたばかり。なので法定速度を絶対遵守で走行。……あれ、これ「G」だよな? 路面から伝わるロードノイズも、風切り音もすごく穏やかだ。新型Gの静寂性が増していることに気付く。休憩地点で、フロントガラスをよーく見ると、わずかに(実際は4mm)曲面になっているっぽい。

なるほどー! このフロントガラスひとつとっても、オリジナルを大切に、本当にさり気なく改良を加えている。これにより、静寂性のみならず、空力も燃費も向上というわけか。そして、心なしか、虫がぶつかってフロントガラスでクラッシュする現象も少なくなった気がした。

道中、南仏のダカールラリーの練習でも使われるというオフロードコースで試乗する。G 500では、傾斜走行は45度までときいていたが、モニターの表示は、47度に!! ローレンジに入れながら、3つのデフロック・スイッチを適宜操作すれば、カブトムシのようになんなく登っていける。これは、きっと中国雑技団もびっくりなオフロード性能である。

で、このオフロードではG 63も試せた。これはこれでバケモノである。某スーパーSUVのオフロード試乗のときには、あまり飛ばさないようにいわれたのだが、ここでは「飛ばしたいなら飛ばしていいよ」とインストラクターがいう。なんだかキモが据わってます。多少遠慮しつつも、目を覚ましたAMGのエンジン音で飛ばす悪路は享楽の境地。黄土色の土の上には拳ほどの石がゴロゴロあったが、まったく関係なくこのオフロードをサーキットのように走れる。こんなクルマ、いままでありましたっけ?(目をパチクリ)

その感動を胸に秘めながら、初日を終える。2日目はいよいよG 63に本格的に試乗する。見た目はこれまたほぼ一緒。違いは、フロントのグリルがボーダーではなくストライプで、G 63は車幅がG 500よりさらに53mm広い。そして、従来より14馬力アップした4リッターV8が奏でるエンジン音は、言うまでもなく大胆素敵に荒々しい。

フランスからスペインの国境を越える。あいにくの雨。ピレネー山脈越えといっても、舗装された道路を走る。ハンドリングは、G 500と同じく、そして他の現代SUVと同じく、素直で正確。「G」のスタイリングや音、雰囲気、そしてステイタスに惚れ込んでいるなら絶対に新型を勧めたいと思うほど、操縦は楽になった。ちなみにこのパワーと走破性があれば、左右にそびえ立つピレネー山脈の山々だって登っていけるなぁ、と想像してワクワクした。

! ふと気づくと「旅する鈴木」さんが助手席でランチのサンドイッチを早食いしている! これが、より車内スペースが広くなった「G」の真骨頂だと思った。助手席の自由度が高いのだ。つまり、サンドイッチも食べていいし、本を読んでもいいし、ビデオを回してもいい。もちろん、ドライバーと一緒にAMG謹製のエンジン音と走行を一緒に楽しんだっていい。「G」は、助手席の人をスポーツカーのように、“やや強制的に走行を楽しむようにさせる”ということがない。これも「G」だけの魅力だ。

「G」は、アクセルを踏み込む上り坂では相当吠える。これが実に“気持ちがいい”。しかし、下り坂ではおとなしい。気筒休止システムが働き、状況に応じて片バンクにつき2気筒ずつ給排気バルブを閉じて燃費をセーヴする。このときはなんか”気分がいい”。そう、気持ちが良くて、気分がいいのだ! ワインディングを攻める、なんてことをしなくても実に楽しいピレネー山脈越えだった。そして、もっともっと乗っていたいと思いつつ、ゴール地点のバルセロナに到着した。

2日間、ハンドルを握って感じたこと。それは、「G」の魅力はTVゲーム感覚にあるということ。僕たちが、ファミリーコンピューターからスーパーファミコンに買い替え、その後、プレイステーション1→2→3へと乗り換えていったのと同じような感覚を、旧型の「G」から新しい「G」への移り変わりを見て、体験するなかで抱いた。いまどき珍しく見切りの良い前方左右に飛び出たウィンカーランプを、車線や道路幅のうちに的確に収めながら運転していく。2.5トン弱の重い車重を計算して攻略(ドライブ)するのだから、これがまさにゲーム感覚なのだ。実に面白い。大人になっても、小学生の頃に感じた“『ゼビウス』や『スターソルジャー』に熱中する気持ち”を抱かせてくれるこの感じは、新型でも変わらない。

Mercedes-Benz G 500
最高速度は210km/h。ルーフの前端部にインシュレーション(緩衝材)を入れて音を抑えている。全長×全幅×全高:4817×1931×1966mm ホイールベース:2890mm 車両重量:2380kg 乗車定員:5人 価格:14,462,963円

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(GQ JAPAN 森口徳昭(GQ))

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