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業界ニュース 2018.8.2

多くのスポーツセダンの教科書的存在!コンディション良好なアルファロメオ2000ベルリーナを見かけて

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スポーツセダン、スポーツサルーンというと、みなさんはどのようなクルマを思い浮かべますか?SUV、ミニバン全盛の現在でも、周りを見回してみれば個性的なスポーツセダンは数多く販売されています。今回の主役は、現代のスポーツセダンに通じる基礎を作ったクルマ、と言っても過言ではない、アルファロメオ2000ベルリーナです。

控えめな外観こそ好み!なドイツの人々

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荷物も人も積めて、一度鞭を打てばスポーツカー顔負けの運動性能を発揮する。そんなスポーツセダンにも、現在では二つの流れがあるように感じています。一つ目は、保守的なセダンのイメージを保ちつつ、外観はできるだけ控えめにする場合。二つ目は、保守的なセダンのイメージを外観から壊す、派手なスタイリングや演出を持つ場合です。

日本で生産されているスポーツセダンは、現在は二つ目のパターンに当てはまる場合が多いように感じます。スバル・WRX、ホンダ・シビック・タイプRなど。レクサスGS Fはまだ少し地味な方でしょうか。一方で輸入車の場合は、一つ目のパターンに当てはまることが多いかもしれません。かつては派手なエアロパーツで武装していたものの、現在ではシックでラグジュアリーなスタイリングのAMG、外観での主張は最小限のアウディのS/RSシリーズ、年々過激になっていく性能とは裏腹に控えめなスタイリングを守るBMW Mシリーズなど。アルピナにいたっては控えめな外観こそが美徳、と自ら公言しています。

とくにドイツ人は控えめな外観に関してこだわりが強いようで、クルマだけでなく、ソファやチェア、クローゼットなどの家具類や、WMFをはじめとする食器類、シーメンスやミーレといった家電類、ライカやカール・ツァイスといった光学製品類も、虚飾を排したとてもシンプルなデザインであることが多いです。外観での奇をてらわず、性能や品質、精度の高さで勝負、といったところでしょうか。

家族みんなが笑顔になれるスポーツセダン

前置きが長くなりましたが、今回撮影したアルファロメオ2000ベルリーナも、地味な外観に高度なメカニズムを内包した、スポーツセダンのお手本のようなモデルといえます。イタリア生まれのクルマではありますが、シンプルなデザインが好きなドイツ人にとっては、ひとつ下のグレードのモデル、ジュリア・ベルリーナよりも好ましいデザインなのかもしれませんね。

2000ベルリーナは、ジュリア・ベルリーナのホイールベースを拡大して登場した上級モデル・1750のエンジンをさらに拡大した発展モデルです。1962cc直列4気筒DOHCエンジンは132馬力を発生。4輪ディスクブレーキに5速マニュアルを組み合わせ、最高速度は200km/h、0-100km/h加速9秒と、当時としてはかなりの高性能を誇りました。1971年から1976年までに89,840台が生産されたといわれています。

全長4,390mm、全幅1,565mmのコンパクトなボディですが、ジュリア・ベルリーナに比べて60mm延長されたホイールベースにより、後席も十分なスペースが確保されていました。吹け上がりのよいエンジン、FR、5速マニュアル、4輪ディスクブレーキ、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアはトレーリングアーム、というお手本のような構成のスポーツセダンでありながら、家族全員が喜ぶファミリーカーでもあったのです。

日本では伊藤忠オートの手により正規輸入され、そのほとんどが右ハンドル化、フェンダーミラーの装着等が施されました。日立製の純正クーラーも用意され、順調に販売台数を伸ばしていた2000ベルリーナ。当時のライバル車であるBMW2002シリーズや4ドアの1800・2000よりも、日本に入ってきた数は多かったと言われています。

デザインを手がけたのは鬼才マルチェロ・ガンディーニ

元になったジュリア・ベルリーナに比べて、直線的でシャープ、クリーンな印象を与える1750/2000ベルリーナをデザインしたのは、多くの歴史的名車を生み出した鬼才マルチェロ・ガンディーニ。カロッツェリア・ベルトーネからカロッツェリア・ギアに移籍したジョルジェット・ジウジアーロの後任として、1750/2000ベルリーナを手がけることになりました。

ジュリア・ベルリーナはシンプルな3ボックス・セダンながら、どこか優しい、丸みを感じさせるデザインでしたが、2000ベルリーナでは一転、シャープで伸びやか、シンプルな面が際立つスタイリングに生まれ変わっています。ウインドスクリーンをはじめとして、多くのパーツはジュリア・ベルリーナと共通ですが、それをほとんど感じさせない手腕はさすがの一言。ガンディーニはのちに、ランチア・ストラトスHF、ランボルギーニ・カウンタック、シトロエンBXなどを次々とデザインし、さらに名声を高めていきます。

現在の目で見ても、美しく、魅力的なスタイリングを誇る、アルファロメオ2000ベルリーナ。家族全員が笑顔になるようなスポーツセダンの傑作は、これからも長くドイツの地を走り続けていくことでしょう。そして、見事な復活を果たしたアルファロメオから、2000ベルリーナのDNAを引き継ぐモデルは登場するのでしょうか。これからも見守っていきたいですね!

[ライター・カメラ/守屋健]

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(CL 守屋 健)

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みんなのコメント

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  • shi*****|2018/08/02 06:56

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    02より日本に入ってきていたのに、2000ベルリーナ、今や残存車は何台あるのだろう? イベントで見たことあるけど、その時限り。02やジュリアの方がまだ多いなぁ。残念な名車ですね。写真で見ると大きいけど、実際はとてもコンパクトでした。すばらしいデザイン。
  • saw*****|2018/08/02 06:32

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    45年ほど前に仕事で アルファジュリアに乗りましたが感動しました。当時の国産車とは明らかに違うハンドリングに驚いた。
  • fuk*****|2018/08/02 10:37

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    昔はジュリアスーパーの方が好きだったけど、今こうして改めて見てみるとなかなかいいな。
    当時としてはDOHCでツインキャブ(ウエーバー、デロルト、ソレックスのいずれか)5MT,LSDでしかも4輪ディスク。
    132馬力というと少し少なく見えるかもしれないけど、これはDIN表示なので、実際にJISのグロス(当時の日本車の計測基準)に合わせると160馬力くらいあったということになるな。ハコスカGTーRくらいのスペックというところかな。
    車重はどれくらいかわからないけど。しかもGTRが後ろがドラムだったのにこちらは4輪ディスクだからな。
    なかなかの高性能車だよ。
    でもボディの腐食が早いから残存車は少ないだろうな。

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