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「屋外球場的なクルマ」の歓びを知っているか?世の中の9割ぐらいの人が気付いていないこと

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「屋外球場的なクルマ」の歓びを知っているか?世の中の9割ぐらいの人が気付いていないこと

過日。東京都文京区の「東京ドーム」なるからくり小屋を初めて訪れた。や、東京ドーム自体にはこれまで何度も、いわゆる外タレのコンサートを観るために行ったことがある。しかし、からくり小屋の本業というか本懐である「ベースボール」をそこで観戦するのは初めてだったのだ。

そして東京ドームで野球(いわゆる都市対抗野球)観戦をしたわたしは、なぜか「オープンカー」を買いたくなったのだった。

いい感じの国産車が増えていることで、拙者がひっかかるリアルなプロブレムとは?

わたしにとっては「野球場=完全屋外」だが

わたくしの趣味は「安全運転」なのだが、もうひとつの趣味として「プロ野球観戦」というのがある。や、プロ野球全体に実は特に興味がなく、地元のチームである東京ヤクルトスワローズを愛しているだけなので、正確には「趣味はスワローズの試合観戦です」と言うべきなのかもしれない。

いずれにせよスワローズというチームは、東京・青山にある明治神宮野球場、俗にいう神宮球場をホームグラウンドとしているため、わたしはそこの外野自由席を(比較的)ひんぱんに訪れている。

それゆえ、わたしにとってベースボールとは、クソ暑かったりたまに雨がダーッと降ったり、あるいは心地よい夜風が吹きはじめたなかで美しい夕焼けをほーっと見つめたりできる、「屋根のない屋外競技場」にて行われる球技である。

だがしかし。東京ドームには当然ながら固定屋根があり、壁やドアも完備されているため、試合はいわゆるひとつの密閉空間のなかで行われていた。

それはわたしが知る野球とは似て非なるものだった

そして、あまりにも「ベースボールとは屋根がない場所で観たりやったりする球技である」との刷り込みが強烈だったせいか、わたしにはそれがベースボールには見えず、何やらまったく別種のスポーツに見えたのだった。

そしてその別種の競技は、わたしにとってさほど魅力的ではなかった。おそらくだが、今後二度と東京ドームに行くことはないだろう。外タレのライブは別として。

いやもちろん、東京ドームでプレーする選手各位やそのファン、あるいは他のドーム式球場を本拠とする各球団の関連各位らを愚弄し、侮辱するつもりなど毛頭ない。それがお好きであるならば、愛しているならば、それはそれで結構なことである。空調が利くから選手もラクだろうし。

ただ、「わたし個人はあまり好きじゃないです」というだけの話だ。

貴殿は「屋外球場的なクルマ」の歓びを知っているか?

エニウェイ。この「屋根の有無だけでまったくの別種目に見えてしまう」という事実は衝撃的だった。

そして物事の当然の流れとして、下町のモータージャーナリストたるわたくしは以下のようなことを現地ドーム内で考えた。

「クルマだってそうじゃないか」

世の中にはオープンカーというものがある。そのシェアがいくつぐらいの数字なのかは知らないが、日本における輸入車のシェアが約9%であることから考えると、オープンカーのシェアなど1%とか2%とか、せいぜいそのぐらいのものだろう。

すると、「今は乗ってないけど、昔はオープンカーに乗ってました」という人を合わせたとしても、日本における「オープンカー経験者」の割合は全ドライバー人口の5%とか10%ぐらいに過ぎないはずだ。数字はかなりテキトーというか単なる勘だが、まぁおおむねそのぐらいなのではないかと思う。

つまり何が言いたいかというと、「世の中の9割ぐらいの人は、固定屋根がないというだけで『まったく別の車種』になったかのような素晴らしさが生まれてしまうオープンカーという乗り物の魅力を、残念ながら知らないまま生きている」ということを、わたくしはここで指摘したいのである。

本当にもったいないことだと思う。

高価なモノじゃなくていい。とにかく「屋根のないクルマ」を買おう

高性能・高価格なクルマを求める姿勢も当然ながら悪くない。理解できる。だがクルマというのは、ぶっちゃけそこそこ低性能だったとしても「屋根がない」というただそれだけの要因で、かなり極上のエンターテインメント機械へと変わってしまうものなのだ。

「本当かよ?」と訝しむ人もいそうだが、天地神明にかけて本当である。

騙されたと思って、いや別に騙していないのだが、そこそこのプライスのもので全然構わないので人生一度は「固定屋根のないクルマ」を買い、それの屋根を時おり開け放ったうえで、そのへんのテキトーな道を走ってみてほしい。

「あ、なるほど」と、すぐにおわかりいただけるはずだ。

人生をより良きものとするためには当然、ゼニはたくさんあったほうがいい。しかし必ずしも「ゼニ要因が100%」ではないことが、わかるのだ。

[ライター/伊達軍曹]

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