直感的に曲がる方向が掴みやすい
自動車の保安基準について国際協調が進んでいることはよく知られている。20年近く前に、国連の「車両等の型式認定相互承認協定」に加入、さまざまな基準を共通化することで、安全性の向上や車両開発の円滑化などを狙っている。
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その一環として、いわゆる「流れるウインカー」が認められるようになったのは、ご存じのとおり。当初は輸入車から導入されてきたが、今や軽自動車(新型N-BOXカスタムに標準装備!)にも使われるようになっている。
さて、こうしたウインカーは「シーケンシャルウインカー」とも呼ばれるが、日本語で表すと「連鎖式点灯の方向指示器」となる。連鎖式点灯とは、灯火の個々の光源が決められた順で点灯するようになっていること。たとえば5つのLEDを使った連鎖式点灯ウインカーでは、内側から順番に点灯していく、5つすべてのLEDが点灯した段階で、すべてが消灯。
ふたたび内側から順々に点いていくという点き方が求められている。流れるといっても最初に点いたLEDがサイクルの途中で消えてしまうといった点灯パターンはNGなのだ。
さて「流れるウインカー」は、先進的なイメージで注目を集めているが、機能面でのアドバンテージはどうなのだろう? 前述したように保安基準では内側から順々に点灯していくことが求められているので、直感的に曲がろうとしている方向がわかりやすいというのはメリット。クルマの構造やルールを知らない子供などにも、「そこに見えるクルマは光が流れている方向に曲がろうとしているんだ」と理解させることが期待できる。
また、こうしたシーケンシャル点灯はハザードランプを点けたときにも同様。現時点では目立つ点灯方式なので、後方から迫ってくる車両に危険な状況があることを伝える能力に優れることも期待されるが、将来的にほとんどのクルマが「流れるウインカー」を採用してしまえば大差ない状況になるであろう。
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