歩行アシスト装置のデモに多くの感心が集まる
ACサーボモーター、インバータで世界トップシェア、そして産業用ロボットでもトップメーカーである安川電機が、大阪オートメッセ2017に初出展した。オートメッセのようなカスタム&チューニング系展示会はもちろん、クルマの展示会も考えてもその出展は珍しい。
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もちろん数多くのモーターが搭載される現代の自動車を見ればわかるとおり、安川電機もクルマとかけ離れた存在ではない。2012年に登場したマツダ・デミオEVに搭載されたモーターは安川電機製であるし、2016年の9月には、電気自動車トミーカイラZZを開発・販売するEVベンチャーのGLMと資本・業務提携し、同社とモーター・インバーターを開発することを発表している。
安川電機が今回出展したのは、5号館のアクティブライフゾーン。2016年より大阪オートメッセでは、アクティブライフゾーンというコーナーを設けている。こちらは交通タイムス社が今後、雑誌/Webなどで提案していくナチュラルでエコロジー、スローなライフスタイルの世界観を総合的に表現する場として展開している。
安川電機は現在、メカトロニクス・クリーンパワー・ヒューマトロニクスの3つの事業領域の確立を目指しているが、そのヒューマトロニクス事業の医療・福祉分野で、現在CoCoroe(ココロエ)というブランドを展開している。
下肢訓練装置、上肢訓練装置、歩行障がい者を対象とした「足首アシスト装置」を開発し、日本・アジアのリハビリ・介護施設を中心に展開。さらにはイスラエルのReWalk Robotics社の、脊髄損傷患者向け歩行アシスト装置「ReWalk」を販売している。
今回は、そのアクティブライフゾーンにある観光PR&アクティブライフ企画ブースへ、CoCoroeブランドでの出展となった。
オートメッセでは「ReWalk」と「足首アシスト装置」が展示された。「ReWalk」は、脊髄損傷による下肢麻痺の方の歩行を実現するもの。両足に装着して使用する外骨格型のロボットで、筋電位を使用していないため、下半身が完全マヒしていても歩行が可能となるという夢のような器具である。
認定病院での導入トレーニングの後、生活圏内で利用が可能となるもので、誰でもすぐに装着して歩行できるというものではないが、実際に展示会ではデモンストレーション(デモンストレーターは健常者)が行なわれ、その動きなどを実際に見ることができた。
このブースでは「なぜ出展しているのか?」といった出展に対する単純な疑問から「ReWalkはいくらなのか?」、「どこで実際に体験できるのか?」といった具体的なものまで、じつにさまざまな反響があったようで、担当者も「予想以上だった」と語る。
また「ReWalk」だけでなく、脳内出血・脳梗塞後遺症による手足の片麻痺の方の歩行をサポートする「足首アシスト装置」にも注目が集まっていた。
大阪オートメッセでは、これからもクルマを中心に、さらに人生をより豊かにしていくこのアクティブライフゾーンの充実も図っていく予定である。
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