シフトダウンの場合はスムースにギヤを繋げるため
例えば、4速4000回転=100km/hで走っていたときに、3速にシフトダウンするとしよう。4速と3速では、当然ギア比が異なるので、クラッチを切って3速に入れ、即座にクラッチをつなぐと、強いエンジンブレーキがかかり、減速ショックとミッションをはじめとする駆動系にストレスがかかる。
上記のクルマが、100km/h=4速4000回転で、100km/h=3速5100回転だとしよう。この場合、クラッチを切って、シフトレバーを4速から3速に動かす間に、アクセルを軽くひと吹かしし、およそ1100回転ほど回転数を上げてから、クラッチをつなげば、実質的に変速ショックは皆無となる。
平地から上り坂、あるいはエンジンブレーキが必要な下り坂に差し掛かるときは、このようにしてシフトダウンすればいい。また、この操作を、右足のつま先でブレーキを踏みつつ、踵でアクセルを踏みながら行うのが、いわゆる「ヒール&トゥ」というテクニックになる。
ヒール&トゥで、もっとも重要なのは、ブレーキコントロールを優先しつつ、アクセルで回転数を合わせ、変速ショックによるピッチングをゼロにすること。ヒール&トゥのために、アクセル操作と連動して、ブレーキの踏力が変化してクルマがギクシャクしてしまったり、アクセルを煽っても、回転数が合わなかったりするのは、本末転倒もいいところ。
ここで肝心なのは、ヒール&トゥは、エンジンブレーキを得るためのテクニックではないという点。ヒール&トゥを行うときでも、減速はほぼ100%フットブレーキの仕事で、ヒール&トゥは、シフトショックをゼロにするのが最大の目的。
逆にいえば、シフトショックを伴うヒール&トゥらしき操作は、ヒール&トゥとはいえないので、ブレーキの踏力が保てなかったり、回転数が上手く合わせられないようなら、しかり減速を終えてから、シフトダウンだけを行う方がベターだろう……。
なお、ヒール&トゥを使わずにシフトダウンを行うときは、切ったクラッチを戻すときに、スパっとつながず、半クラッチを少し使って戻すようにすると、途中でアクセルをひと吹かしして、回転数を合わせなくても、変速ショックを最小に抑えることができる。
シフトアップのとき空ぶかしは今のクルマの場合無意味
一方、シフトアップの際に1回空ぶかしするのは、ほとんど無意味といっていい。その昔、MT車のトランスミッションに、まだシンクロメッシュ機構がなかった時代は、ギヤごとの回転数の違いを、手動(足道?)で同期(シンクロ)させる必要があり、そのために「ダブルクラッチ」といわれるテクニックが編み出されたのだが、いまでもシフトアップ時に空ぶかしをしている人は、その古典的なテクニックの名残かもしれない。
ダブルクラッチの具体的な操作手順は次の通り。 1 クラッチを切る
2 ギヤをニュートラルに戻す
3 クラッチをミートさせる
4 アクセルを踏んで回転数を合わせる
5 もう一度クラッチを切る
6 ギヤを入れる
7 クラッチを再度ミートさせる 昔のクルマは、シフトアップ・シフトダウンのたびにこれをやらないと、変速時にギヤが入らなかったり、ギヤ鳴りを起こしたり、ギヤを痛めたりしてしまったそうだ。
しかし常にすべてのギヤが噛み合った状態で、各ギヤにシンクロナイザー(マルチコーンシンクロも珍しくない!)が入っている現在のフルシンクロメッシュトランスミッション車には、無用のテクニック。
走行距離がかなり伸びて、少々シンクロが弱ってきているMT車の場合、真冬の寒い時期、ミッションオイルが温まるまで、ダブルクラッチで弱ったシンクロを助けてあげるという理屈も成り立つが、そもそも上手に回転が合せられる人は、ミッションも傷まなかったりするわけで……。
ミッション(シンクロ)が弱ってきたなと思ったら、ミッションオイルをこまめに良質なものに交換してやるか、ミッション・オーバーホールの予算を積み立てはじめた方がいいかもしれない。
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