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ここにもジムニー! レイアウトこそJB23と共通だが、セッティングは全く異なる|ジムニー JB64W|最新チューニング術[足回り編]

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ここにもジムニー! レイアウトこそJB23と共通だが、セッティングは全く異なる|ジムニー JB64W|最新チューニング術[足回り編]

デビューから1年半でここまでわかった


レイアウトこそJB23と共通だが、JB64のサスペンションセッティングは全く異なる。
車体形状とエンジン重量の関係で、求める性能が違うのだ。
更に、ニューエンジンの制御は、従来までと全く異なり、現状でも解析できていない。
電動スロットルの制御がキモとなる。

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JB23とは大きく違う専用設計の特殊車両

JB64が発売された当初、サスペンションレイアウトがJB23と共通だった為、JB23用のコイルスプリングをそのまま組んで、良しとするショップが多かった。
しかし、ロールセンターの違い、前後の重量バランスの違いから、思ったような結果が得られなかった。
そこから、新型ジムニーの開発が始まり、現在に至る。

しかし、もう一つの問題が明らかになる。
それは、ダンパーだ。室内空間の広さを求めた結果、各ピラーの角度が正面から見た時、軽ワンボックス並に立ち上がった。
その為、ルーフ面積が大きくなり、車両設計上、正面から見た時、三角形が成立しなくなり、限りなく四角形となってしまった。
これにより、コーナーでのロールが始まった際にサスペンションがストロークする方向とは異なり、ヨーと言う遠心力によって車体を外側に引っ張る力が強く掛かるようになってしまった。
これを抑えようと、ダンパーの圧側減衰力を高めると、車重に合わない減衰力となる為、極端に乗り心地が悪くなり跳ねまくる。
この対策は、戻り減衰力と、ロッド反発力を適性に設定し、圧側減衰力とのバランスを取る事で解消する。
更に、ダンパー本体の容量を大きく設定できれば、遅いストローク時にはしなやかに。
速いストローク時には踏ん張ると言う設定が可能となる。

歴代のジムニーでこういった性能を求める車両は皆無。全く新しいセッティングを要求する車両なのだ。

ダンパー性能がキモ、前後バランスが超重要


この事象に気が付いたショップは、従来のJB23で使用しているダンパーを見切り、新たにJB64用として、適正なダンパーセッティングを行う。
代表的な例として、ハイブリッジファーストのFOXダンパー、マスターピースのタフドック、工藤自動車のビルシュタイン、タニグチのカヤバなど、各ショップが独自でセッティングを行い適正化したダンパーが存在する。

更に、コイルスプリングにもJB23と違う要素を要求する。
前後の荷重配分から、フロントエンジンミッドシップと言うのは前ページで解説したが、フロントのトラクションがかなり弱い車となってしまった。
アクセルオンでリヤに移る荷重が大きく、一気にフロントの荷重が抜け、アンダーステアの強い傾向が出てしまった。
ミッドシップという事で、旋回性能自体は高いのに、アクセルオンでアンダーステアという特性は、なかなか辛い。

これは、ストリートだけではなく、オフロードでも同一。
ステアケースでのフロントタイヤの引っ張りや、キャンバーから、切り上がりでのフロントグリップがかなり弱い。
意図的な前傾姿勢で前荷重を作る手法、フロントのバネ定数、もしくは中間応力をかなり柔らかく作り、リヤに張りを持たせると言った方法で対策を行う。

しかし、これらは公開されている数値データでは判別がしにくく、インプレッションデータ、もしくは実際に試乗しなければ分からない。
JB23は、ある程度の条件を満たしていれば、それなりに走れていたのだが、JB64は違う。
走行性能が欲しければ、きちんと実走テストを行なっているメーカーのものを選ぶのが必須だ。


JB64のサスペンションキットのダンパーは、減衰力調整式が大人気だ。様々な走りに対応するのと、ステージに対しての対応力を高めるにはうってつけの装備といえる。


大容量で、高性能なハイブリッジファーストオリジナルのFOXダンパーは、競技走行からストリートまでこなす大人気のダンパーなのだ。


コイルスプリングにも種類がある。巻き数が多い中間応力がしなやかなタイプ、不等レートで自由長の長いタイプ、2段レートで任意のストローク部分で応力が変化するタイプなどだ。

ハイパーレブ Vol.241 スズキ ・ ジムニー & ジムニーシエラ No.6(2019/12/26)より

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