もくじ
どんなクルマ?
ー XJの誕生から半世紀
ー トップグレード並みに装備は充実
どんな感じ?
ー スポーティさに特別感はなし
「買い」か?
ー XJに憧れがあるのなら
スペック
ー ジャガーXJ50のスペック
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どんなクルマ?
XJの誕生から半世紀
数えるのが大変なほど多種多様なモデルが生まれては消えていく自動車において、半世紀に渡って同一名のモデルを生産し続けているメーカーは非常に少ない。今回のXJ50は、そんなモデルのひとつとして、誕生50周年を祝うアニバーサリー・エディションとなる。その名前の由来も明確。XJの祖先は、かなりの期待と評価を受けて、1968年に登場したXJ6だ。
ジャガーの創設者、サー・ウィリアム・ライオンズが仮に生きていれば、いくつかの面で驚いただろう。まず、そもそもXJが今も生産されていること、そして、この記念仕様車がディーゼルエンジンを積んでいること、XJのボディサイズがかなり大きくなっていること。などなど。
ちなみに50年に渡って生産されているモデルは他に、BMC/BMWミニ、ポルシェ911、シボレー・コルベットとトヨタ・カローラがある。ただカローラは世界的に大成功を収め、複数のモデル展開も行われているが、他のクルマと違って大きなカリスマ性を持っているわけではないけど。
XJ50は、6万6360ポンド(982万円)のプレミアム・ラグジュアリー・グレードをベースにしている。これはモデル・ヒエラルキーの中では上から2番目のグレード。6万2360ポンド(922万円)となるベース・グレードのラグジュアリーと、7万2580ポンド(1074万円)となるポートフォリオの中間に位置し、XJ50の価格と比較すると、だいぶ安価な設定になっている。
今回のXJ50を、アニバーサリー・エディションたらしめる部分はどこなのか。7万4280ポンド(1099万円)の価格に充分な根拠があるのか、ほかの限定仕様車と同じく、標準装備とスペックシートを精査してみよう。
トップグレード並みに装備は充実
プレミアム・ラグジュアリー・グレードと比較すると、次のものが追加装備されている。
アダプティブ・ヘッドライトに20インチのヴェノム・アルミホイール、キルティング加工され暖房と冷房機能のついた18ウェイのレザー・パワーシート。さらに防眩加工が施されたレザー張りのダッシュボードにスウェードクロス製のヘッドライナー、グロスシャドウ・ピアノブラック仕上げのインテリア化粧パネル、プライバシーガラス、リアウインドウ用の電動ブラインド、後部座席用のリーディングライト、アルミ製のペダル、イルミネーション付きのXJ50専用サイドシルパネル、825Wのメリディアン社製・サウンドシステム、デジタルTV、360度パーキングアシスト、そしてブラインドスポット・モニターなど、息が切れるほど非常に多くのオプションが盛り込まれている。
XJ50で目につく部分としては、2トーン仕上げの20インチアルミホイールに、ポートフォリオ・グレードと同じフロントバンパー、ブラック仕上げのフロントグリル、XJ50を示すスペシャル・エンブレムなど。他のモデルでも選択は可能だが、4色のボディカラーが推奨カラーとして設定されている。インテリアでは、ヘッドレスト・ライナーにエンボス加工されたロゴが入り、サイドシル・パネルに加えてセンター・アームレストにもロゴが入り、パドルシフターは白く酸化処理されている。
念のため、1700ポンド(25万円)安い上級グレードのポートフォリオには装備され、XJ50に装備されない内容も確認しておこう。前席のマッサージシートに楕円形のマフラーカッター、上質レザー張りのステアリングホイール、後席の照明付きバニティーミラー、リアサイドウィンドウの電動ブラインドなど。なお先述の通り、アルミホイールや360度パーキングアシスト、後部座席用のリーディングライトやリアウインドウ用の電動ブラインドなどは、XJ50にも装備されている。
こうしてみると、限定仕様ならではだが、アニバーサリー・エディションは比較的コストバリューに優れているといえるだろう。XJ50の特徴でもあるこれらの多岐に渡る装備に納得できるなら、魅力的に映るかもしれないが、いってしまえば、残りの部分は通常のXJと同じということでもある。パワートレインとしては、3.0ℓのV6ターボディーゼルは300psを発生させ、8速ATが後輪を駆動する。
どんな感じ?
スポーティさに特別感はなし
XJは常にラグジュアリーなクルマだったが、今回はさらに、近年の流行りのキルティング加工されたレザーシートまで付いている。ディーゼルエンジンは最近、微粒子状物質の排出が強く問題視されているが、滑からなV6エンジンが生み出す太いトルクと、組み合わされる8速ATのおかげで、運転は非常に楽しい。このスムーズで俊足な走りは、まさにJX的な特徴でもある。
気になることというと、低速域での乗り心地の硬さと後部座席のロードノイズ。フロントシートのひととの会話も、気持ち声を大きくする必要がある。これはXJらしくない点。加えて標準ホイールベースのモデルであっても、不満のない後部座席の空間を確保していることは、これまで半世紀に渡って続いてきたXJの流儀として、珍しいことでもある。
アルミニウムを積極的に用いて重量増に配慮したボディのおかげで、XJ50の走りの良さは秀でている。腕利きのドライバーにとっては朗報といえるだろう。大柄なディーゼルエンジン・モデルではあるが、驚くほどスポーティな仕上がりだ。といっても、XJ50のドライブで体験できるほとんどの部分は、多少の違いはあるにしろ、現行のX351型と呼ばれるXJのその他のグレードでも共通していることではある。
様々な意見を呼ぶことになったエクステリアデザインも、程よく年令を重ねてきた印象。インテリアデザインの方が、やや速く老化しているように感じられる。X351型が発売から8年もの時間が立っていることに気づき、驚かされた。
「買い」か?
XJに憧れがあるのなら
XJに憧れを抱き、すでにXJを候補としてきたひとや、自動車のコレクターなら、XJ50を検討する価値はあるだろう。
しかし、標準グレードとアニバーサリー・エディションとの差は控えめなもの。充実した装備を踏まえれば、価格差に対して落胆する内容ではないにしろ、強く購入をおすすめできるモデルだとは、いえないように思う。
ジャガーXJ50のスペック
■価格 7万4280ポンド(1099万円)
■全長×全幅×全高 5135×1900×1455mm
■最高速度 249km/h(リミッター)
■0-100km/h加速 6.2秒
■燃費 14.3km/ℓ
■CO2排出量 184g/km
■乾燥重量 1835kg
■パワートレイン V型6気筒2993ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 300ps/4000rpm
■最大トルク 60.0kg-m/1500-1750rrpm
■ギアボックス 8速オートマティック
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